3月~4月は引っ越しシーズンです。
繁忙期の料金が高くなるのはどの業界でも常ですが、引っ越し業界も例外ではありません。
ただし、通常の引っ越しサービスを使わずに、余分なサービスを削ったりサービスの工夫をすることで、料金を安くすることが可能です。
引っ越し料金を少しでも安くしたい方は、以下の記事もご覧ください。
今回は、特に引っ越しのトラックに関する4つのお得な使い方を紹介して、少しでも引っ越し料金を安くする助けになればと思います。
目次
混載便:引っ越しの「相乗り」で料金を割り勘する

タクシーの相乗りは料金を安く抑えられる方法ですが、引っ越しでも相乗りともいえる「混載便」があります。
同じ行先の荷物をまとめて積み込み、引っ越し先で順番に降ろしていく、という流れです。
サカイ引越センターでは「ご一緒便コース」、ムービングエスでは「割り勘便」という名称で提供しています。
メリット:遠距離でかさみがちな経費を人数分で割り勘できる
特に遠距離の引っ越しの際には、混載便がお得です。
遠距離の引っ越しの際には、
・ 燃料代
・ 高速道路料金
が通常より多くかかるため、引っ越し料金が高くなる要因となります。
複数の引っ越し先で1台のトラックを共有することで、上記の経費を割り勘できます。
通常の引っ越し料金の35~50%引きで利用できます。
デメリット:自由が利かない
混載便は相乗りの相手がいて成り立つサービスのため、同じ引っ越し先に行く人がいないと利用できません。
また、日時指定はほぼできず、先に積み込む(後から降ろす)人ほど時間が読みにくくなります。
さらに、1台のトラックの荷台を複数人で分け合うので、多くの荷物を載せることはできません。
そして、他の人の荷物と自分の荷物を取り違えられる可能性もあります。
「混載便」はこんな人におすすめ
遠距離(東京 → 大阪など)の引っ越しをする人は、高額になりがちな高速料金を複数で割り勘できるのでおすすめです。
荷物が少ない単身者も、混載便向きといえます。
そして急ぎでない人も、荷物が到着するまでの間に各種手続きをすれば、時間を効率的に使えるでしょう。
帰り便:引っ越し帰りの空荷のトラックを狙う

タクシーを呼ぼうとしたら、行き先方面の営業所に帰る途中の空車のタクシーが見つかった、そんなとき「ラッキー」だと思います。
引っ越しでそれと似たようなサービスを、「帰り便」という名称で提供しています。
メリット:多めの荷物でも対応可能
例えば「大阪 → 横浜」へ引っ越しを考えている人なら、「横浜 → 大阪」への引っ越し作業を終えたトラックが狙い目です。
営業所に帰るついでの空荷のトラックに荷物を運んでもらうと、業者側としても帰りの燃料代や人件費が無駄にならないため、その分料金を安くしてくれます。
通常の引っ越し料金の50~60%引きで利用可能です。
混載便では相乗りの形なので、大量の荷物を運べませんし、荷物取り違えの可能性もありますが帰り便ならばそのリスクも高くありません。
デメリット:「行き」の引っ越しがないと利用できない
そもそも、帰り便は「行き」の引っ越しがないと成立しません。
引っ越しシーズンには「地方 → 大都市」というルートが多い一方で、「大都市 → 地方」というルートは少ないです。
よって、「地方 → 大都市」の引っ越し希望者は、帰り便を狙いにくいかもしれません。
仮に帰り便があったとしても、混載便と同様に日時指定はできず、スケジュールは行きの引っ越し次第です。
「帰り便」はこんな人におすすめ
大都市間(東京 → 名古屋など)の引っ越しを検討している人は、行きの引っ越しも比較的多いので、帰り便も見つけやすいでしょう。
荷物が多くて混載便が利用できない人も、帰り便なら利用できる可能性があります。
そして、混載便と同様に急ぎでない人向けです。
コンテナ便:荷物を貨物列車などで最寄りまで運ぶ

たまに見かける貨物列車、実は引っ越しにも「コンテナ便」という名称で使えます。
2. トラックで貨物の駅まで運搬
3. 貨物列車で引っ越し先最寄りの貨物駅まで運搬
4. トラックに荷物を積みかえて引っ越し先へ
という流れです。
貨物列車以外に、船や飛行機を使ったコンテナ便もあります。
メリット:超長距離の引っ越しがお得
超長距離の移動は、トラックよりも貨物列車を使った方がお得で、50%程度割引されます。
超長距離のトラック移動は、引っ越し業者のスタッフにとっても肉体的・精神的疲労がたまり、超長距離のトラック移動をしていない引っ越し業者も少なくありません。
その点コンテナ便を使えば、トラックでの移動は「旧居 → 最寄りの貨物の駅」、「最寄りの貨物の駅 → 新居」程度に抑えられます。
さらに、貨物列車は道路渋滞などに左右されませんので、時間も読みやすいです。
デメリット:デリケートな荷物には向かない
コンテナ便は、デリケートな荷物の引っ越しには向いていません。
・ 列車同士の連結作業
・ レールの連結部分の通過
の際に衝撃が発生してしまうからです。
時間は正確ですが、日数がかかってしまうのもデメリットでしょう。
停車する貨物駅ごとに荷物の積み下ろしを行うからです。
また、コンテナ便を行っている引っ越し業者が、そもそも多くありません。
「コンテナ便」はこんな人におすすめ
超長距離の大都市間(東京 → 博多など)での引っ越しを検討している人は、メリットが大きいです。
精密機器や温度変化に弱い荷物がない人も、コンテナ便向きといえます。
チャーター便:自分専用のトラック&ドライバー、人手は自分で用意

最後に紹介するのが、「チャーター便」です。
飛行機でもチャーター便がありますが、引っ越しのチャーター便は、トラックとドライバーを自分専用のものとする意味があります。
ドライバー以外のスタッフは業者にお願いすると料金が高くなるため、料金を抑えるには自前で用意しましょう。
メリット:予定が立てやすいのが大きなメリット
今回紹介した引っ越しプランの中では唯一、スケジュールの自由が利きます。
「どうしてもその日のうちに引っ越しを終えたい」人には最適です。
トラック代・ドライバー代・燃料代くらいしかかからないため料金も安く、混載便よりもさらに安くすることが可能です。
デメリット:引っ越し慣れしていないと利用が難しい
チャーター便はかなり引っ越し慣れした人でないと、失敗する可能性が高いです。
「旧居 → トラック」への荷物の積み込み、「トラック → 新居」への荷物の積み下ろしは全て自分たちで行わなければなりません。
人手を集めたとしても引っ越しについては素人なので、新居や家財道具に傷をつけてしまう可能性もあります。
しかし、その際もチャーター便では補償がありません。
また、自前の引っ越しスタッフを旧居と新居の両方で使うため、旧居と新居が離れている人向けではありません。
「チャーター便」はこんな人におすすめ
本人だけでなく助っ人として呼び出された人も、引っ越し慣れしている人が多い人は、チャーター便がお得でしょう。
その上で、スケジュールはある程度自分で決めたい人におすすめです。
繁忙期は予約すら取れない時も
今回は、引っ越しを少しでもお得にする方法として、混載便・帰り便・コンテナ便・チャーター便の4つを紹介しました。
いずれも通常の引っ越しサービスとは異なるアプローチで、通常の半額程度の割引を実現できます。
ただし、繁忙期は予約すら取れない可能性が高いので、思い立ったらすぐに引っ越し業者に相談するようにしましょう。(執筆者:角野 達仁)
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