「勉強なんか嫌い~」と言われてしまえば、質のよい教材も手軽に取り組める学習サイトやアプリも、まったく無意味なものと化してしまいます。
コロナウィルスの影響を受け、さまざまな企業が無償で学習できる機会を与えてくれているのに、子ども自身が取り組まないと嘆いている親も少なくないようです。
そこで今回は、勉強が嫌いすぎて1日10分程度の学習をさせるにも一苦労する筆者の娘がハマった無料の学習サイトをいくつか紹介したいと思います。
目次
1. Yahoo!きっず(ヤフーきっず)

大手検索サイトでおなじみのヤフー株式会社が運営するサイトで、以前から無料で利用できる学習サイトのひとつです。
大人が読むような難しい日々のニュースや情報を、小学1年生ぐらいの子供からでも理解ができるよう、やさしく噛み砕いて書いてくれているのが特徴です。
また、画面のいちばん右上にある「よみがなをつける」というボタンをクリックすると、学年を尋ねるボタンが出現します。
ボタンを選択することによって、年齢に応じた「よみがな」が付くため、大人が付き添う必要もありません。
※「Yahoo!きっず」から、ほかのサイトを閲覧しないよう注意は必要です。
便利なコンテンツ
「Yahoo!きっず」には、たくさんのコーナーがあり、下記のような使い方ができます。
・ 辞書や図鑑がわりに使う
・ 日々のニュースをわかりやすく読む
・ 台風や津波などの災害や食育に関する身近な知識について学ぶ
休校支援も充実

「Yahoo!きっず(ヤフーきっず)」のサイト内には、学校が急に休みになった子供たちが学習できるようにと、「おうち学校」という学習コンテンツもできています。
学年別に学習ができるほか、動画を視聴して勉強できる特別授業の配信もあり。
今年、2020年から必須化された「プログラミング学習」についても学べるようになっていますし、話題の東京オリンピックについても詳しく学べます。
いくらぐらい節約になる?
「Yahoo!きっず」は、図鑑や辞書としても使えるため、まず、図鑑代や辞書代が節約になります。
図鑑には、動物や植物、星空など6種類あり、たとえば1冊の図鑑が2,000円だとしても、1万2,000円の節約になります。
また、「Yahoo!きっず」内の学習動画や学習コンテンツを学習ワークや参考書などにたとえて考えると、月々1,000~3,000円程度の節約にはなるでしょう。
いまは休校支援で、「おうち学校」というコーナーができています。
そのため、自宅待機中の学習ワークなどを追加で買うことを考えると、最低でも500~3,000円ぐらいは節約になるでしょう。
小3娘の感想
図鑑がカラーなのがうれしいです。
写真も入っているので、わからないことがあるときに頼りになります。
いろんなコーナーがあるので、退屈しません。
親の感想
学年に応じた「よみがな」を付けることができるので、大人がついていなくても子供が自主的に学習することができ、助かります。
災害や食育などの身近な問題に対する学びや、プログラミング学習・オリンピックといった、いま必要な旬の学びにも対応してくれているのがうれしいです。
2. シンクシンク

新型肺炎による休校支援として、ワンダーラボ株式会社が2020年3月31日まで無償提供している、5~10歳を対象とした思考力知育アプリです。
世界150か国、100万ユーザーが利用しているメジャーなアプリですが、筆者は今回の無償提供ではじめて「シンクシンク」の存在を知りました。
お試しでアプリを入れてみたところ、点つなぎや知育系ゲームなどの脳トレ系が好きな娘は毎日楽しそうに取り組んでいます。
取り組める時間が1日10分程度と短いことや、新しいゲームに挑戦できるようになるイベントがあることも、「やりたい」という気持ちをかき立てているようです。
計算や漢字といったものではなく、頭を使う知育アプリなので、「学校のような学習は苦手だけど、頭を使うことは好き」だという子どもにはとくにおすすめです。
「花まる学習会」の高濱先生が監修しています。
いくらぐらい節約になる?
シンクシンクには無料版のほか、月額300円と980円の有料版があります。
月々に支払う料金が増えるほど、チャレンジできるゲームの幅が広がり難易度も高くなります。
現在は、無料版・有料版ともに休校支援で無償提供がなされているため、980円のコースを楽しむことで最低でも980円のお得です。
無料版でも、頭を使うゲームが楽しめるので、100均や本屋さんで脳トレの本を買うことを考えると100~600円程度は節約になります。
小3娘の感想
新しいゲームにチャレンジできるようになるのが、ワクワクします。
「ひとふで電球」と言って、ひとふでで電球をつないだり、「立体迷路」と言って、橋やハシゴを渡って向こう岸まで行ったりと結構むずかしいです。
ゲームをしているみたいに楽しめるので、あっという間に時間が過ぎます。
親の感想
画面を見た瞬間に状況を判断する力や、どのようにすればその状況を変えられるのかを考える力がつくような内容となっています。
不要な公告が入ることも、子供に有害になるような誘惑もないのが安心です。
ゲームを楽しんでいるように見えても、脳をトレーニングする内容となっているため、気持ちよくプレイができます。
3. スクラッチ(Scratch)
スクラッチ(Scratch)とは、MITメディアラボが開発したプログラミング言語学習環境のことで、多くの小学校がプログラミング学習をおこなうために導入しています。
また、以前から無料で提供されている、いちばん簡単なプログラミングの練習教材とも言えるでしょう。
説明書を読んで進めていくというよりは、子供たちが自分たちの感覚で楽しみながら、単語の書かれたブロックを組み立てることでゲームやアニメーションを組み立てていきます。
対象年齢は、8~16歳までとされていますが、保育園児や大人でも楽しむことが可能です。
いくらぐらい節約になる?
スクラッチは無料でプログラミング学習ができるため、有料版の学習環境や教室などと比べると、毎月50~1万円ぐらいの節約になるでしょう。
また、スクラッチは無料版でありながらも驚くほど自由度が高いため、有料版に移行しなくてもハイレベレルな体験をすることができます。
そのため、子供との相性が良ければ長期間使えるというメリットもあります。
小3娘の感想
最初、プログラミングってみんな「難しそう」って思うと思うんだけど、ブロックを置いたり何かを選んだらその通りになったりするので、面白いです。
どういうふうにブロックを置いたら、どんなふうになるのかを予想しながら挑戦するのが楽しいです。
親の感想
親よりも、子供のほうがスーっと入っていって、単語の書かれたブロックを組み立てていて驚きました。
事前に準備されている単語ブロックを、きまりや条件などに従って組み立てながら、想像力と創造力を膨らませている娘は、とても活き活きしています。
ゲームやロボット、パソコンやスマホなどに興味がある子どもには、とくにおすすめです。
無理をせず、まずは無料から

あまり無理をすると長続きしないのは、勉強だけでなく、節約も貯金も同じです。
無料のサイトやアプリを利用して子供の様子を見つつ、興味のあるものや持っている能力を伸ばしてあげられるような内容のものを選んであげましょう。
学習費は、子供の年齢とともにアップして家計を圧迫する可能性が高い費用のひとつです。
無料のサイトやアプリを上手に使い、子供との相性や提供される学習内容の質などを見極め、
・有料版に切り替えるかどうか
・どういった習い事をさせるべきか
を絞り込むことも、学習費の節約につながります。(執筆者:山内 良子)