日本でも毎年にぎやかになっていく「イースター」、今年は何かしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、今年2020年4月12日のイースターを楽しんでいただけるよう、地球環境にも家計にもやさしい「捨てるゆで汁や皮でイースターエッグを作る方法」を紹介します。
また、イースターエッグを染色するために使う食材のレシピについてもお伝えしますので、イースター前夜のランチやディナーなどにご活用ください。
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目次
「イースター」とは
「イースター」をとても簡単に説明すると、処刑されたイエス・キリストが3日後に生き返ったことをお祝いするイベントのことで、「復活祭」とも呼ばれています。
外国でのイースターの歴史はクリスマスよりも古いと言われていますが、日本ではここ5年ほどで盛り上がってきたようです。
イースターは「春分の日以降の最初の満月から数え、最初の日曜日にあたる日」と決められているため、毎年日にちが異なります。
イースターエッグとは
イースターエッグとは、イースターの休日や春の訪れを祝うためのタマゴで、一般的にはゆで卵に色を縫ったり模様を描いたりするなど華やかなペイントを施したものです。
現在ではタマゴの形をしたチョコレートやプラスチックケースなど、イースター用の商品が多数販売されています。
イースターエッグの染色方法
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ゆで卵を作り、殻つきのまま染色液に漬けて冷蔵庫に入れておくだけです。
殻を剥いて染色することもできますが、紫キャベツや玉ねぎの皮の独特の味、ホウレン草の土臭いニオイがついてしまい、おいしくなくなってしまいます。
染色にかかる時間
温度によっても異なりますが、あめ色などの早いもので12時間程度、薄い水色や薄い黄色のように淡い色の場合には24時間以上かかります。
ゆで卵は冷蔵庫に入れておけば3日はもつようなので、夜にイースターをしたい場合には、前日のお昼ぐらいから準備をはじめておくとよいでしょう。
身近な染色食材
染色液を作るための染色食材は、写真のようにスーパーで手に入る身近な食材ばかりです。
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上段左から、紫キャベツ、タマネギ、下段左から、タマゴ、ホウレン草です。
染色液の作り方
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次に、染色液の作り方を紹介します。
薄い水色の作り方
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材料
紫キャベツ:1/2玉
水:750ml
作り方
(1) 紫キャベツを洗って、ざく切りにする
(2) 水と①を鍋に入れ、蓋をしてお湯を沸かす
(3) 沸いてきたら弱火にして15分煮つめる
(4) 十分に色が出たら紫キャベツを取り出し、ゆで汁と紫キャベツに分ける
※ 染色には「ゆで汁」を使いますので、ゆでた紫キャベツは調理に使ってください。
あめ色の作り方
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材料
玉ねぎの皮:3個分
水:500ml
作り方
(1) 玉ねぎの皮を洗い水と一緒に鍋に入れ、蓋をして弱火で30分煮つめる
(2) 十分に色が出たら玉ねぎの皮を取り出し、ゆで汁と玉ねぎの皮に分ける
※ 染色には、「ゆで汁」を使います。ゆでた玉ねぎの皮は、処分するか、十分に乾かして貼り絵などに使ってください。
ワンポイント
皮を剥いた玉ねぎは、洗わずにラップで空気が入らないようにピッチリと包んでおくと3~4日ほど保存可能です。
薄い黄色の作り方
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材料
ホウレン草:1束
水:1リットル
作り方
(1) ホウレン草を丁寧に洗い、一口大のサイズにカットする
(2) 水と(1)を鍋に入れ、フタをしてさっとゆでる(1~2分)
(3) あまり色は出ませんが、2分以上ゆでるとホウレン草がおいしくなくなってしまうため、(2)を取り出し、ゆで汁とホウレン草に分ける
※ 染色には「ゆで汁」を使うので、ホウレン草は調理に使ってください。
ゆでた食材を使ったレシピ
ここからは、ゆでた食材自体を使ったレシピを紹介します。
紫キャベツのケチャップライス
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材料(5人分)
白米:お茶碗5杯分
卵:3個
紫キャベツ:1/4玉
ソーセージ:4本
ケチャップ:100g
シャンタン:小さじ1
(鶏ガラスープの素でもよい)
塩:ふたつまみ
コショウ:少々
作り方
(1) 白米と卵を混ぜる
(2) ソーセージを細かく刻む
(3) 紫キャベツを洗って、ざく切りにする
(4) (3) がひたひたに浸かるくらいまでの水と③を鍋に入れ茹でる
(5) 茹であがった(4)を絞り、細かく刻む
(6) フライパンを熱し油をひき、(1)と(2)と(5)をを中火で炒める
(7) (6)にケチャップとシャンタンを入れ、塩・コショウで味を整えながら炒める
(8) シャンタンが全体に溶けたら完成
ホウレン草のおひたし
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ホウレン草1束で「ホウレン草のおひたし」と「ホウレン草の海苔タマ巻き」の2品を作ることができます。
材料(4人分)
・ホウレン草 … 1束
・めんつゆ(三倍濃縮)… 大さじ1
・水 … 大さじ3
・鰹節 … お好み
作り方
(1) ホウレン草を丁寧に洗い、一口大のサイズにカットする
(2) 水と(1)を鍋に入れ、サッとゆでる(1~2分)
(3) ゆであがったホウレン草を取り出し、ボールに水を張ってホウレン草をさらし、水をやや固めに絞る。
※「ホウレン草の海苔タマ巻き」も作りたい時には、この時点でホウレン草を1/2束だけ使い、残り1/2束は「ホウレン草の海苔タマ巻き用」としてとっておいてください。
(4) めんつゆと水を混ぜる
(5) (3)に(4)をかけて混ぜる
(6) (5)にお好みで鰹節をかければ完成
ホウレン草の海苔タマ巻き
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材料(4人分)
ゆでたホウレン草:1/2束
焼き海苔:大判1枚もしくは、食卓海苔
卵:1個
水溶き片栗粉:少々
塩:ひとつまみ
作り方
(1) コップに卵1個を割り入れ、塩ひとつまみと水溶き片栗粉を入れよく混ぜる
(2) 卵焼き器を中火でよく温めて、薄く油をひく
(3) 箸に(1)を少しつけて卵焼き器につけ、卵が固まるようだったら、(1)を流し込む
※ 卵焼き器を持ち上げ、火から遠ざけたり近づけたりしながら火加減を調整して焦がさないように焼く
(4) 上の表面が半熟になってきたら、箸やフライ返しで薄焼き卵をひっくり返し少し焼く
(5) 平たいお皿に広げて冷ます
(6) (5)の上に海苔を起き、ホウレン草を置いて巻いたら完成
ソーセージと紫キャベツのサッと炒め
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材料(4人分)
紫キャベツ:1/4玉
ソーセージ:6本
塩:ひとつまみ
コショウ:少々
スクランブルエッグ用の材料
卵:1個
塩:ひとつまみ
作り方
(1) 紫キャベツをザク切りにする
(2) 沸いたお湯の中に(1)を入れ、約3~5分ゆでて取り上げ、冷めたらゆでた紫キャベツを固く絞る
(3) 卵を容器に割り入れて、塩ひとつまみを入れ溶く
(4) フライパンをよく熱して油を薄く引き、(3)を入れスクランブルエッグを作り、別皿においておく
(5) ソーセージを1/2サイズにカットする
(6) フライパンを熱し、油を少々ひき⑤と②を入れ、中火軽く焼き、塩・コショウで味付けする
(7) (6)をお皿に盛り付け、(4)を上から盛り付けたら完成
食材にムダがない節約イースター
普段は何気なく捨ててしまっている食材の皮やゆで汁を活かしてイースターを存分に楽しめます。
染色液は食材から出た色なのでステンレスのキッチンにそのまま流しても色がつきにくく、排水が詰まるようなこともありません。
染色に使った食材は、今回紹介したレシピのように調理して使えるので、無駄がなく節約にもつながるのでおすすめです。(執筆者:山内 良子)