デイサービスと言えば、在宅介護の強い味方です。
家族にとっては、就労・家事・休息といった目的で利用でき、高齢者にとっても、機能訓練・外部との交流といったメリットがあります。
そうしたデイサービスで「宿泊」ができる、それが「お泊りデイサービス」です。

目次
「お泊りデイサービス」のメリット
「お泊りデイサービス」のメリットは、
・ 事業所によっては低価格で宿泊が可能
ということです。
特に、認知症のある高齢者は環境変化に弱いと言われています。
なじみのデイサービスで泊まることができれば、本人や家族にとっても安心できます。
「お泊りデイサービス」には次のような特徴があります。
「お泊りデイサービス」とは こんな時に有効
・ デイサービスにそのまま泊まれる。
・ 宿泊設備は施設次第で、夜は相部屋のようベッドを設置する所もある。
・ なじみのスタッフとともに1日を過ごせる。
少し前までは法的な規制が薄かったのですが、現在では利用者数の制限や設備面の改善が図られています。
自治体によってルールは若干異なっており、連泊の制限や短期利用に限って許可されているケースもあります。
基本的には在宅介護のための施設であり、「長期入所」や「みとり」には対応していません。
宿泊と言えば「ショートステイ」が王道ですが、予約が多く急に使えないこともあります。
一方で、「お泊りデイサービス」はまだ認知度が低く、「ショートステイ」と比べると空いている可能性が高いと言えるでしょう。
夜間の介護にも対応しているので、急な依頼でも宿泊の対応をしてくれるかもしれません。
「お泊りデイサービス」の料金

利用料は、
です。
事業所によっては、宿泊費の中に夜間の介護サービスを含むこともあれば、別途料金を請求することもあります。
「お泊りデイサービス」の利用料(要介護1の場合)
1回600円~800円
宿泊(食費込):
1泊3,000円~6,000円程度
※特養ショートステイで宿泊(食費込):
3,500円~
介護保険の利用料や宿泊費は、事業所によって大きく違うことがあります。
個室は高くなり、相部屋だと費用が下がります。
また、食費も事業所によってそれぞれです。
詳細は事業所に問い合わせるのが1番ですが、料金だけなら「ショートステイ」と同等以下になる可能性もあります。
在宅と入所施設の中間は意外と見つかる
宿泊系のサービスを特養入所までのつなぎに使う方は多数います。
終の棲家として対応できるのは「特養」または「有料老人ホーム」です。
しかし、費用面で有料老人ホームは厳しいという方も多いことでしょう。
また、特養は数百人待ちという施設もあり、急に入れるものではありません。
このような場合でしたら、宿泊系のサービスを複数利用して特養の入所までつなげるという方法もあります。
その中でも「お泊りデイサービス」の利用は、料金を抑えつつ家族の負担を減らせる1つの手段です。
利用希望は、担当のケアマネさんに聞けば情報を教えてくれることでしょう。
費用・労力両面で家族の負担を下げる
在宅介護は終わりが見えないと言われています。
費用と労力の両面で、家族の負担が大きくならないことを優先しましょう。(執筆者:小原 しろう)