この時季、八百屋やスーパーにふんわりとした春キャベツが並びます。
食卓に旬の食材を並べて、春を楽しみたいものです。
カットされたキャベツは、価格が割高に設定されていることが多々あります。
しかも切り口から鮮度が落ちていくので、傷みやすく、あまりに損です。
やはり1個丸ごと買うのがお得だといえます。
けれども、
・ レパートリーが限られていて飽きてしまう
・ 食べきれなくて傷ませてしまう
という心配があります。
ここではあなたの心配を解消し、ちゅうちょなく春キャベツを丸ごと買えるように、
・ おいしさを保つ保存の仕方
・ 春キャベツを丸ごと使えるレシピ
を、栄養士・管理栄養士歴18年の筆者が紹介します。
目次
春キャベツの価格

春キャベツは通年で価格が安定していて、時期にかかわらず120円前後のことが多いようです。
1/2カットの場合は平均70円くらいなので、約16%割高なので、キャベツは丸ごと買ったほうがお得だといえます。
良い春キャベツの選び方
一切のムダをださずに楽しむために、良い春キャベツの選び方を紹介します。
1. 芯の切り口が小さくきれいなもの
芯の大きさが500円玉くらいのものを選びましょう。
大きすぎるものは、成長しすぎて葉が固くなっているかもしれません。
切り口が変色しているものは、収穫から時間がたっている可能性があります。
2. 巻きがゆるくふんわりした軽いもの
かたちが球形に近いものを選びましょう。
きゅっとつまった重いものは葉が固く、春キャベツの最大の特徴である柔らかさを楽しめないかもしれません。
3. ハリとツヤがあるもの
水分をしっかり含んでいて、パリッと張りがあるものを選びましょう。
お店の照明を反射するくらいのツヤがあるものが良い春キャベツです。
春キャベツの保存方法

包丁で切ると、切り口が酸素に触れることで傷みやすくなります。
使う時は食べる分だけ、外側の葉からはがすようにしましょう。
残った分は適切に保存することで、1~2週間はおいしく食べられます。
水分が多いので常温保存には向きません。
冷蔵保存、冷凍保存のそれぞれの方法を説明します。
冷蔵保存
春キャベツは乾燥が苦手です。
新聞紙、またはビニール袋に入れ芯を下にして野菜室で保存します。
1週間程度保存可能です。
工夫すれば2週間程度保存可能
さらにひと手間くわえると、より長く春キャベツをもたせられます。
芯をそのままにしておくと成長が進んでしまうので、
・ 芯をくりぬいてぬらしたキッチンペーパーをつめる
のどちらかを行います。
それから新聞紙、またはビニール袋に入れ芯を下にして野菜室で保存すると、2週間程度保存できます。
冷凍保存
使いやすい形に切ったあと、
・ ゆでる
・ 炒める
などの方法で加熱してからラップでつつみ、保存袋に入れて、冷凍庫で保存します。
1か月程度保存可能です。
ただ水分が多い春キャベツを冷凍してから解凍すると、水分が抜けてべったりしやすくなります。
みそ汁やスープの汁物に使うのがおすすめです。
春キャベツ簡単レシピ
すぐに食べきれない春キャベツはそのまま保存するのではなく、普段の食事作りのついでに調理して作り置きにし、アレンジしながら食べてしまうのもおすすめです。
1度に下準備をすませておくことで、調理時間の時短にもなります。
これは筆者もよくする作り置きです。
「冷蔵庫にこの1品がある」というだけで、食事作りのハードルがぐっと下がるのを感じています。
春キャベツの作り置きレシピと、アレンジレシピを紹介しましょう。
【作り置きレシピ】塩もみキャベツ

(2) 重量の1%程度の塩をふり、よくもむ(春キャベツ1玉なら小さじ1杯の塩)
(3) 軽く水分を絞り、保存容器に入れ、冷蔵庫で保存(目安5日)する
箸休めや漬物代わりにそのままでもおいしく食べられます。
【アレンジレシピ1】コールスロー

ハムの代わりに、コーンやツナを使ってもいいですね。
【アレンジレシピ2】春キャベツのスープ

キャベツは塩もみすることで柔らかくなっているので、煮込み時間ゼロでできます。
【アレンジレシピ3】春キャベツのたまご焼き

キャベツの水分で卵がふんわり柔らかく焼きあがります。
春キャベツで季節を感じよう
キャベツの旬や価格、春キャベツの保存法とアレンジレシピについてお伝えしました。
春キャベツは春を存分に感じられる食材です。
ぜひ丸ごと買って、ムダなく楽しんでください。(執筆者:小原 水月)