通勤途中やドライブ中に、「何気なくコンビニエンスストアに立ち寄ってしまう」という人も多いのではないでしょうか。
とくに目的があって入ったわけでもないのに、店内から出るときには何かを購入してしまいます。。
それは行動心理学を応用したコンビニエンスストアの戦略にまんまと誘導されている可能性が高いです。
そこで今回は、コンビニエンスストアが応用している行動心理学を知って戦略を意識し、出費を抑える方法についてお伝えいたしたいと思います。

目次
注意1:夜間の明るさ
人間は、無意識に明るいところに寄っていく習性があるため、夜のコンビニエンスストアは店内がとても明るくなっています。
これはコンビニエンスストアに限らず、夜間に営業しているスーパーや飲食店などにも共通して言えることです。
そのため、夜間の無駄遣いを防ぐいちばんの対策としては「夜は外に出ないこと」です。
難しい場合には、コンビニエンスストアに入る前に、
と自分に問いかけてみましょう。
自分に問いかけることで、自制につながります。
注意2:商品戦略
常に新商品やコラボ商品、話題の商品を多く取り扱っているコンビニエンスストアは、心理学で言うところの承認欲求を満たす可能性を高めています。
なぜなら、新商品などを購入してSNSで拡散したり、友達に「こんなの売ってたよ」と伝えたりすることで、
・ 「情報、早いね!」と言われる
など、「人に受け入れてもらえた=承認された」と感じ、欲求が満たされ、うれしくなるからです。
コンビニエンスストアで新商品などを見たときは、「本当に必要か」を考えてひと呼吸おくと、無意識に高められた購買意欲に冷静さが加わり、抑止力が高まります。
注意3:レジ前の商品と行列
コンビニエンスストアのレジは2か所ぐらいと少ない店舗が多く、時間帯によっては行列ができます。
行列に並ぶと、ふと退屈に感じたり間が持たないと感じたりしてしまい、何かしたいという心理に陥り、レジ周辺にある商品を眺め、欲しくなる衝動につながります。
レジを待つ間に、ゼリーやシュークリームなどのスイーツ棚、パンやドーナツが置いてある棚で止まっていると、商品を手に取りやすくなります。
待つ間の数分で、商品に誘惑されないように心がけてください。
注意4:エンド陳列

エンド陳列とは、ゴンドラエンドを利用した陳列、
・ エンド=両端部分
のことで、商品棚の両端にある陳列部分を指します。
多くのコンビニエンスストアで、レジ側とドリンクの冷蔵ケース側に向かって商品の陳列がなされているのがエンド部分です。
はじまりと終わりの部分を意識しやすいという人間心理を利用し、コンビニエンスストア側が売りたい商品や手に取ってほしい商品を置いてあることが多いので注意しましょう。
「エンド部分は意識しやすく商品を手に取りやすい場所」であることを認識しながら通過することで、いつもより冷静な判断ができるようになります。
注意5:レイアウト
コンビニエンスストアでは、売れ筋商品を奥側に陳列し、
2. ドリンクコーナー
3. お弁当コーナー
へ向かうようレイアウトされていることが多いのです。
ドリンクコーナーの背面には、ゴンドラエンドの部分に当たることが多く、コンビニエンスストア側が売りたい商品や手に取ってほしい商品が陳列されています。
意識がそちらに向くことで、チラリと見える通常の陳列棚の商品にも目が向くという仕組みです。
お弁当やサンドイッチをコンビニエンスストアで購入する予定があるときは、
・ レジが空いているときは、入口から一直線でお弁当・総菜コーナーへ向かう
などで、コンビニエンスストアの心理的誘導を回避できる確率が高まります。
心理学に誘導されずに出費を抑える
今回紹介したコンビニエンスストアの心理的戦略のように、私たちの日常のなかには心理学を応用した「買わせる戦略」が、いたるところに張り巡らされています。
心理学がどのように応用されているのかを知ることで、無意識のうちに誘導されるのを防げます。
企業の心理戦略を知り、無駄づかいを抑えることにつなげてください。(執筆者:山内 良子)