2020年11月3日には米大統領選が控えています。米国株は大統領の打ち出す政策次第で展開が大きく変わります。
大統領選は共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン氏の争いです。
世論調査だけに注目するとバイデン氏が有利と言われていて、大統領交代の可能性があるため投資家も大統領選に警戒しておく必要があります。
もしもバイデン氏が勝した場合には、追い風が吹く業種もあれば株価が下落する恐れのある業種もあるからです。
そこで、本記事では大統領選を見据え、バイデン氏が当選した場合に有利になる投資対象を紹介します。
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目次
バイデン氏のクリーンエネルギー重視と中国融和政策
バイデン氏は大統領選に勝つためにトランプ大統領との違いを際立たせる政策を掲げています。
たとえば、クリーンエネルギーを後押しする政策、対中国への融和政策がバイデン氏の政策の特徴です。
もし、トランプ大統領からバイデン氏に政権が移るとクリーンエネルギーと対極に位置する石油企業にネガティブな影響があることでしょう。
また、米中貿易摩擦で厳しい状況にある中国関連銘柄が息を吹き返すことでしょう。
1. クリーンエネルギー関連銘柄
クリーンエネルギー関連銘柄のなかでは、水素燃料電池システムの「プラグ・パワー (PLUG)」が成長株として有力です。
一貫して水素燃料電池をつくる企業で大手の物流・小売業の倉庫で動くフォークリフトのエネルギー源として需要があります。
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大手クリーンエネルギー銘柄では「ネクステラ・エナジー (NEE)」も注目です。
世界をリードする風力発電、太陽発電の企業です。
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成長株なら「PULG」、世界最大規模の安定性をとるなら「NEE」が投資対象として適しているのではないでしょうか。
2. 中国関連銘柄
中国関連銘柄もバイデン政権で息を吹き返す可能性があります。
ただし、中国関連の銘柄といっても米国に上場しているだけでバイドゥ、アリババをはじめ数々のADRがあり選びきれません。
そこで、おすすめなのが中国株全体に投資するETFです。
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たとえば、
・WisdomTreeの運用する(CXSE)
がおすすめです。
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FXIは伝統的な中国の大企業、CXSEは中国のIT関連の成長株が多いという特徴があります。
最近、よく聞く中国IT関連を重視するならCXSEがおすすめです。
トランプ大統領選の追いあげには注意
世論調査ではバイデン氏が有利と言われていますが、報道ではトランプ氏の追いあげも指摘されています。
バイデン氏が有利とは言え、100%バイデン勝利のシナリオで投資をするのも考えものです。
ただし、大統領選の結果で米国市場では何が起きるのかを投資家として意識するべきでしょう。
大統領選で何が起きるのかを押さえつつ動向を見守る
世論調査の結果ではバイデン氏が有利と見られています。
バイデンの政策で追い風が吹くクリーンエネルギー関連、中国関連の動向には注目しておきましょう。
ただし、トランプ大統領の追い上げもあるため、大統領選で何が起きるのかを押さえつつ動向を見守りましょう。(執筆者:世界を旅する投資家 田守 正彦)