毎月貯金をしているのに、足りなくなった時に貯金から補填しているので貯蓄額が増えていかないという声をよく耳にします。
筆者も以前は冠婚葬祭や旅行の度に貯金を取り崩して、大きな額を貯められませんでした。
また急な入院があった時は、保険や手当があっても通常の収入より少額のため、貯金が頼りになることもありました。
新型コロナウイルスの影響で安定した収入が得られるか不安がある中、不測の事態に備える資金作りが必要だと感じます。
この記事では我が家の事例とあわせて、もしもの時に焦らず対応できるような資金の作り方をご紹介します。
目次
もしもの時に備える資金作り

新型コロナウイルスの影響で「来月も同じだけの収入があるか分からない」という不安を感じている人も多いと思います。
不測の事態にも対応できるように、今「生活防衛資金」が注目されています。
生活防衛資金とは、怪我や病気で働けなくなった時や仕事がなくなった時など、急な事態でも生活が困らないように備えておく予備費のことです。
我が家では、収入を「生活費・生活防衛資金・貯蓄」の3つ口座に分けて入金しています。
・ 生活費 → 公共料金やカード支払いなどの引き落とし
・ 生活防衛資金 → 生活費の約6か月分
・ 貯蓄 → 子供の学費や老後の資金など長期的な貯蓄
生活防衛資金は急な引き落としが予想されるので、制限がある財形貯蓄や投資信託には向きません。
収入は生活防衛資金と貯蓄を優先して、残りを生活費に充てる方が貯まりやすくなります。
特別費は毎月積み立てにすると焦らない
冠婚葬祭やプレゼント、旅行など一時的な出費を想定しておくといざという時に焦らずに済みます。
特別費の算出方法
1. 年間の行事と予想される特別費を書き出します。
2. 急な冠婚葬祭があった場合の金額を書き出しておきます。
我が家の場合は、結婚式1回・葬式1回分を考慮しています。
3. 年間の特別費を全部足して12ヶ月で割ります。
4. 上記で出た金額を毎月積み立てておきます。
我が家の場合は予想される特別費と予備の冠婚葬祭費用を足すと15万円なので、毎月1万3.000円を特別費として積み立てています。
もしもの時に生活を立て直すまでの生活防衛資金は必須
必要な生活防衛資金は家族構成や生活環境で変わってきます。
長期の入院が必要な場合の傷病手当金や仕事がなくなった時の失業保険など、もしもの時に助けられる制度はたくさんあります。
を考えて生活防衛資金に充てると良いです。
我が家の場合
家族構成は夫・妻・子供(2歳)なので、働けなくなっても扶養家族を養えるだけの生活費が必要になります。
急に失業した場合、
・ 就職活動(2か月)
・ 内定~仕事始め(1か月)
・ 給料日まで(1か月)
と想定し、余裕を見て6か月分の生活費を生活防衛資金にしています。
しかし安定した収入が得られるまでは時間がかかるため、今後は生活防衛資金に充てる金額を増やして1年分の生活費を貯めておきたいと考えています。
貯金の目的を明確化する
貯蓄に明確な目的がないと「貯金は足りなくなった時の予備」になりやすいです。
何のためにいつ必要な貯金か考えずになんとなく貯金しているという人は、まずはライフプランシミュレーションをしてみると、今後の人生で
・ いつ
・ いくら
必要になるのか把握できます。
ライフプランシミュレーション
全国銀行協会のライフプランシミュレーションは、質問に答えていくだけで未来の収支情報をグラフ化できます。

いつまでにいくら貯める必要があるのか把握し、そのために毎月いくらずつ生活防衛資金と貯蓄に充てるのか算出してみてください。
不測の事態が起こっている今だからこそ、もしもの時に対応できる資金作りが必要です。(執筆者:川井 奈央)