新型コロナの感染拡大を受けて2度目の緊急事態宣言が発出されました。
やはり、医療現場はとんでもない状況になっているようです。
1/6読売新聞オンラインで「都内で自宅待機が週3,000人超、入院調整も困難に」と記事が掲載されておりました。
要するに、感染して入院したいのに病院に入れない人が3,000人を超しているというのです。
こんな状況下で気になるのが疾病による入院給付金が出るのか出ないのか。
今回はその話をしていきたいと思います。
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目次
疾病による入院給付金の支払事由とは?
疾病入院給付金の支払事由についてはおおむね、以下のような規定が設けられています。
(1) 責任開始時以後の疾病を直接の原因とする入院※1であること
(2) その入院が治療を目的とした病院または診療所※2への入院であること
※1 「入院」とは、医師等による治療が必要でかつ、自宅等での治療が困難なため、病院または診療所に入り、常に医師等の管理下において治療に専念すること。
※2 「病院または診療所」とは、医療法に定める日本国内にある病院または患者が入院するための施設を有する診療所であること。
この規定を読むかぎりでは、今回のようなケースでは疾病による入院給付金の支払事由を満たしていないように感じます。
ホテルや自宅で療養する場合も疾病入院給付金の支払対象に
こんな状況になる以前から、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針で「重症者等」に対する医療提供に重点を移す観点から「重症者等」以外の方は病院等ではなく、ホテルや自宅等で安静・療養を行うということが生じていました。
そういった状況を鑑みてか、各保険会社はホテルや自宅等で療養する場合も医師または医療機関の証明書等を提出することで、疾病入院給付金の支払い対象とする旨を公表しておりますので、ご安心ください。
各保険会社とも保険会社としての社会的使命を果たすことを優先して、特別取り扱いを講じたものと思われます。
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医師の指示により医療機関に入院したが検査が陰性だった場合は
あわせて別の特別取り扱いもお話します。
先の疾病による入院給付金の支払事由には、「その入院が治療を目的とした」という文言がありました。
ですので、通常は検査のみの入院では疾病入院給付金は支払われません。
しかし、今回の新型コロナウイルス感染症に対する特別取り扱いにおいては、検査の結果が陰性・陽性にかかわらず、医師の指示により医療機関に入院した場合は、疾病入院給付金の支払対象となることも記載されております。
加入している保険をチェック
都道府県により状況はさまざまではありますが、新型コロナの感染拡大スピードは加速度が増してきています。
いつ、自分に降りかかってもおかしくない状況にあると強く感じるようになりました。
これまではお客様からの問い合わせなどもなく、さほど気にかけなかったのですが、今後はわからなくなってきました。
各保険会社は新型コロナウイルス感染症に対する特別取り扱いなどの詳細をホームページなどで公表しております。
保障に関することだけでなく、その他保険料の支払いなどについても掲載されております。
ご自身の加入されている保険では取り扱いはどうなっているかを1度チェックしてみましょう。(執筆者:CFP認定者、1級FP技能士 小木曽 浩司)