最近は商品を問わず、お得なプランや契約に乗り換えて上手に節約するように促すCMが増えています。
金額だけを見ればいまよりもお得な印象を受けるものでも、パっと見ただけでは気づかないリスクが隠れていることがあります。
この記事では、「今後10年は上がり続けるであろう」とも言われている電気料金について、乗り換えを検討している人に確認してほしい3つのことを紹介します。
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目次
電気代が高騰した2020年~2021年冬
昨年2020年12月後半から今年2021年の冬にかけて、電力が不足して電気代が高騰するというショッキングな出来事が起こりました。
電気料金をいきなり5万円以上請求されたケースもあるようです。
上限を設定して救済措置を講じた新電力会社もあったようですが、予想していない突然の出費は今後の支払いや生活費に影響するなど大きな痛手になります。
驚くような電気料金の請求があったのは、新電力会社と「市場連動型プラン」の契約をしていた人たちでした。
新電力会社と料金プラン
では、新電力会社とその料金プランである「市場連動型プラン」について確認していきましょう。
新電力会社とは
新電力会社とは、電力自由化で新しく電力販売事業に参入してきた電力会社のことです。この新電力会社は、各家庭へ電気を届けるための設備は持っていません。
そのため、東京電力や関西電力といった地域の電力会社に使用料を支払って、いま確立されている送電ネットワークを利用して各家庭に電気を届けているのです。
また、送電の管理や停電の対応などを行っているのも、地域の電力会社です。もし、停電が長く続いて連絡したいときは、地域の電力会社に連絡します。
「市場連動型プラン」とは
「市場連動型プラン」とは、日本卸電力取引所の取引価格と連動して、電気料金の単価が決まるプランのことです。
そのため、日本卸電力取引所の取引価格が高騰すれば、電気料金も跳ね上がります。
昨年2020年12月後半から今年2021年の冬にかけて電力が高騰した現象が、その具体的な例です。
乗り換えは簡単
新電力会社へと乗り換えるのは、基本的には工事をすることもなく契約するだけなので簡単です。
電気量をデジタルで計測する「スマートメーター」の設置がない場合には工事が必要なこともありますが、工事料金は基本的には無料です。
新電力会社への乗り換えで確認すべき「3つのこと」
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前述の通り新電力会社への乗り換えは簡単ですが、ここからは、乗り換える前に確認すべき「3つのこと」をお伝えします。
1. 料金とリスクを確認する
いま契約しているプランを上手に使いこなせているかを確認し、その後に他社との料金比較をしてみましょう。
深夜料金が安い契約なのに、日中に電気をガンガン使っていれば電気料金は高くなります。
そのような状態で他社と比較しても正しく比べられないので、まずはいま契約している電力会社に連絡してライフスタイルに合ったプランの作成が必要です。
また、料金ばかりを比較するのではなく、乗り換えた際に「何かリスクはないのか」を確認しておくようにしてください。
新電力会社との契約を解約する際には、違約金などが必要なこともあるため、
・ 違約金がかかる場合、いくらぐらいかかるのか
・ どのくらい契約していれば解約金や違約金が不要になるのか
といったことも確認しておきましょう。
2. 乗り換える先の「プラン」を確認する
昨年2020年12月後半から今年2021年の冬にかけて、寒波による電力需要の増加と電力不足などから日本卸電力取引所の価格が高騰しました。そのために電気料金が跳ね上がったのです。寒波はもちろんのこと、猛暑で電力不足となることも考えられます。
まずは、
みてください。
「市場連動型プラン」であっても上限金額が設定されている場合もあるので、設定されている金額に基いて試算するのがおすすめです。
また、新電力会社は料金が安価なだけではなく、特典があったりポイント付与があるなど魅力的なことも多いので、そういったことも考慮して計算しましょう。
たとえば、地域の電力会社の場合には年間で12万円の電気代がかかるところを、新電力会社に乗り換えれば6万円になるという場合であれば、リスクをとったほうがお得です。
3. 元の「プラン」に戻せるか確認する
2000年代は電気が安かったこともあり、地域の電力会社と契約してから長期間が経過している人は「相当お得なプラン」で契約していることも少なくありません。
いちど新電力会社に乗り換えてしまうと、元の地域の電力会社に戻っても元のプランに戻せないこともあります。
・ いちど別の電力会社に乗り換えても元のプランに戻すことはできるのか
を確認してみてください。
乗り換えを考えるのは、それからでも遅くありません。
よく検討して電力会社を選ぶ
新電力会社は毎月の料金が安く、魅力的な特典やポイント付与があることも多いようです。
ただし、送電の管理や停電の管理は地域の電力会社が行っていますし、契約によっては日本卸電力取引所の取引価格と連動して電気料金が上がることもあります。
毎月の料金だけではなく、乗り換えた際のリスクも考慮して損のない契約をしてください。(執筆者:最強節約ママ 山内 良子)