Suica、PASMO等交通系ICカードを使っていても、電車の運賃は当然気になります。
東京の地下を走る東京メトロと都営地下鉄を乗り継ぐと、割引(70円)があるということは把握しておきたいものです。
さらに乗り換え時のコツで、地下鉄をもっとお得に利用できます。乗り換えの際、60分以内なら外に出られる駅も多いためです。
今回は、知っておくと便利な乗り換えについてお伝えします。
目次
乗り換えの際に外に出られる地下鉄駅

一般的には、改札を通ると運賃はそこで決済されてしまい、次に乗る際には新規の乗車となります。
ところが、改札をいったん出て乗り換える駅では、この限りではありません。次の乗り換え時には、改札外で60分の猶予が発生するのです。
(2) 都営地下鉄どうしの乗り換えで、相互の改札口が別
(3) 東京メトロどうしの乗り換えで、相互の改札口が別
(2) について、都営地下鉄間で改札外の乗り換えとなるのは「東日本橋と馬喰横山」「蔵前」です。
(3) については、東京メトロの公式サイトをご覧ください。
この一部を抜粋します。
・ 上野
・ 上野広小路 ⇔ 仲御徒町
・ 日比谷 ⇔ 有楽町
・ 淡路町 ⇔ 新御茶ノ水
・ 渋谷(銀座線 ⇔ 副都心線)
・ 池袋(有楽町線 ⇔ 他2線)
・ 飯田橋(東西線 ⇔ 他2線)
・ 大手町
他にも多数あり、後ほど実例込みで紹介します。
(3) の例外がひとつだけあります。混雑回避のため改札外に乗り換えが許されているのが「新宿三丁目」で、丸ノ内線と副都心線の乗り換え時には外に出られます。
乗り換え時間は60分になった

改札外乗り換えの制限時間は、60分以内と定められています。PASMO等交通系電子マネーでは、60分以内に乗り継げば運賃は打ち切られません。
2020年6月以前は、この時間は「30分」でした。30分と60分では、改札外でできることに大きな差があります。食事や、ちょっとした買い物も可能です。
乗り換え時間の延長に合わせ、乗り換えできる駅も増えています。
駅名の違いは関係ない
乗り換え前後で駅名が異なるケースがあります。駅名が違っていても、改札外乗り換えとは限りません。
名称が違う駅間の乗り換えでも、「赤坂見附」と「永田町」、「溜池山王」と「国会議事堂前」は通路が改札内でつながっているため、外には出られません。
乗り換えの具体的活用法
乗り換えのこのような活用法はいかがでしょうか。60分で楽しめる内容を取り上げてみました。
食事に利用
・ 神保町:カレーの名店
・ 本郷三丁目:学生街の名店
・ 麻布十番:洋食「グリル満点星」
・ 浅草:「神谷バー」の電気ブラン
買い物に利用
・ 新宿三丁目:伊勢丹
・ 日本橋:高島屋
・ 銀座 ⇔ 銀座一丁目:マロニエゲート銀座
・ 池袋:ビックカメラ、ヤマダ電機
・ 日比谷 ⇔ 有楽町:東京ミッドタウン日比谷
・ 虎ノ門ヒルズ ⇔ 虎ノ門:虎ノ門ヒルズ
・ 秋葉原 ⇔ 岩本町:ヨドバシカメラ

お詣りに利用
・ 水天宮 ⇔ 人形町:水天宮
・ 門前仲町:富岡八幡宮
・ 築地 ⇔ 新富町:築地本願寺
・ 飯田橋:東京大神宮
・ 新橋:烏森神社
無料展望台に行ってみる
・ 後楽園 ⇔ 春日:文京シビックセンター(区役所)
・ 新橋:カレッタ汐留
図書館を利用
港区と中央区の図書館は区民以外も利用可能です。次の図書館が乗り換え時に便利です。
・(港区)赤坂図書館:青山一丁目駅
・(港区)麻布図書館:麻布十番駅
・(中央区)京橋図書館:築地駅 ⇔ 新富町駅
新橋にも港区図書館の返却場所があります。
1日券も活用する
1日に何か所も行く用事がある場合には、乗り換えに工夫を凝らすより、1日券を活用するのがおすすめです。
東京メトロのみ、都営地下鉄のみ、その両方に乗れるもの、JR線やバスにも乗れるものなど、さまざまです。
乗換で駅を出る場合には、時間に余裕をもって(60分以内)買い物などを済ませると、交通費の余計な出費を節約できる可能性があります。
計画できる際には試してみてください。(執筆者:沼島 まさし)