江戸時代には、ヨモギやミカンの皮などをいぶして虫よけに利用していたそうです。
現在の日本にも、柑橘類の皮やコーヒーの出がらしを虫よけに利用するアイデアを見つけました。
柑橘類の皮も、コーヒーの出がらしも、たいていの人は捨ててしまうことが多いでしょう。
捨ててしまえば生ごみですが、虫よけ剤の代わりに利用できればエコで節約につながります。
この記事では、柑橘類の皮のコーヒーの出がらしで利用した虫よけ剤の代用品の作り方を紹介します。
また、無料で使える虫よけアプリや、100均で手に入る「ディートフリーの虫よけ」も合わせて紹介していきます。
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目次
柑橘類の皮を虫よけに利用
ミカンだけでなくレモンやオレンジ、グレープフルーツや夏みかんなど、柑橘類の皮にはシトラールやリモネンという成分が含まれています。
シトラールは防虫効果があるとされ、市販のアロマキャンドルや防虫スプレーにも使用されている成分です。
リモネンも防虫作用があるとされ、市販のゴキブリよけにも使われています。
そんな成分があることを、江戸時代の日本人も知っていたでしょうか。
ミカンの皮に火をつけて、蚊取り線香代わりに使用していたそうです。
ミカンだけでなく、レモンやオレンジ、グレープフルーツや夏みかんなど、柑橘類なら何でも利用できます。
柑橘類を食べたあと、皮を捨てる前に江戸時代の蚊取り線香を試してみませんか。
用意するもの
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柑橘類の皮
火
作り方
(1) 柑橘類の皮を適度な大きさに切る
(2) ザルやネットなどに入れて干し、カラカラになるまで乾燥させる
(3) 皮の端に火をつけて、蚊取り線香のように使用する
大きさはお好みですが、細長い形に切っておくと使いやすいでしょう。
乾燥させた皮がまた湿気てしまわないように、使わない分は密閉容器に入れておくことをおすすめします。
乾燥剤も入れておくと安心です。
火をつけて使用するときは、陶器や鉄製の灰皿や蚊取り線香ホルダーを使うと安全です。
100均でもかわいい蚊取り線香入れが手に入ります。
コーヒーの出がらしを虫よけに利用
次は、コーヒーをドリップしたあとに残るコーヒーの出がらしを利用する方法です。
用意するもの
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コーヒーの出がらし
大きめの皿
使い方
(1) 大き目の皿にコーヒーの出がらしを薄く広げる
(2) 電子レンジで加熱して、コーヒーの出がらしの水分をしっかり飛ばす
ポイントは、コーヒーの出がらしをしっかり乾かすことです。
電子レンジの代わりにフライパンで炒ったり、天日に干したりする方法もあります。
電子レンジでの加熱は、600Wで1分ずつ様子を見てください。
使用するときは、線香用のマットがあると便利です。
線香用のマットにコーヒーの出がらしをのせて火をつけます。
かなり焦げ臭いにおいがするので、屋外での使用がおすすめです。
とはいえ、ハエや蚊のような虫がコーヒーのにおい自体を嫌うということはないようです。
キャンプ中、たき火の煙をテントにかけて虫を防ぐという方法があります。
コーヒーの出がらしでの虫よけは、これに近いものがあるのではないでしょうか。
コーヒーの出がらしは、ナメクジ対策にも利用できます。
ナメクジが出てきそうな場所に、出がらしをそのまま撒いておくと良いでしょう。
また、コーヒーの出がらしには消臭効果もあります。
生ごみに振りかけたり、靴箱に入れて置いたり、においの気になる場所に利用してみてください。
炭酸飲料を虫よけに利用
蚊や虫は二酸化炭素に寄っていく傾向があります。
この性質を利用して、残った炭酸飲料を虫よけとして利用してみましょう。
用意するもの
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ビールやソーダなどの炭酸飲料
小皿またはコップ
使い方
(1) 炭酸飲料を小皿やコップに入れる
(2) 窓辺やベランダに(1) を置いておく
炭酸飲料から発生する炭酸ガスで、蚊や虫を誘導するのが目的です。
炭酸飲料に糖分が入っていると、アリや他の虫も寄ってきてしまうので無糖のものをおすすめします。
無料で使える虫よけアプリも
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「超音波バリア」は、虫よけに使える無料アプリです。
ハエや蚊のような虫だけでなく、猫やネズミ、犬や若者が嫌がる超音波も出せます。
使い方は簡単で、アプリを起動して避けたい相手のアイコンをタップするだけです。
蚊をタップすれば蚊の、ネズミをタップすればネズミの嫌う超音波が出る仕組みになっています。
人間の耳にはほとんど何も聞こえないので、効果ははっきり見えません。
ただ筆者のペット(ネズミ科)は、ネコ用の超音波を作動させたときに少し戸惑った様子を見せていました。
蚊へも効果も期待できるのではないでしょうか。
100均で買えるディートフリーの虫よけグッズ
お出かけのときは、虫よけミストや虫よけスプレーが便利です。
市販の虫よけミストやスプレーには、ディートという忌避剤が使われているものもあります。
ディートが30%以上入っているものは、12歳未満の子どもには使用できません。
小さな子どもには、ディートフリーのものが安心でしょう。
こちらは、ダイソーで見つけたディートフリーの虫よけミストです。
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レモングラスオイルやゼラニウムオイル入りで、人間にとってはなかなか良い香りです。
虫よけスプレーやミストの価格はピンキリです。
有名メーカーのディートフリーの虫よけミストは、80ml入り530円ほどで販売されています。
天然ハーブを使用したものなら、30ml入り1,500円です。
100均で買える30mlディートフリーの虫よけは、かなりお得といえるでしょう。
ダイソーには虫よけリングもありました。
こちらもディート不使用です。
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シリコン製で、ユーカリ油やレモン油、シトロネラ油が使われています。
シリコンのせいか、少し癖のあるにおいがします。
虫よけリングは1日6時間ほどの使用で、虫よけ効果は1か月ほど持続するとされています。
画像は細めのリングの2本セットのものですが、色も幅もいろいろなデザインが販売されています。
屋外でも屋内でもしっかり虫よけ対策を
柑橘類の皮やコーヒーの出がらしなど、捨ててしまう物を虫よけに利用できるとエコで節約にもつながります。
ただ、火をつけて利用するものですので、室内での利用には不向きかもしれません。
室内の虫を防ぐには、カーテンや網戸に虫よけミストやスプレーをかけておくと良いでしょう。
効果を保つには、数時間おきにスプレーしなおす必要があります。
100均の虫よけミストなら、使いやすいのではないでしょうか。(執筆者:陽山 あい)