先日、Wポイントの危機についての記事を書いたところ、さっそくその内容に沿った改悪がアナウンスされました。
d払いとau PAYという、よく使うQRコード決済の「Wポイント」が消滅します。
この対策を考えます。
目次
d払いとau PAYのWポイント消滅へ
現在(2022年10月)は、QRコード決済のd払いとau PAYは、系列カードとの組み合わせでWポイントになっています。
これが近日中に変更され、消滅します。
それぞれ確認します。
d払い×dカードのポイント付与消滅へ
現在、d払いに系列のdカードをセットして支払うと、0.5%のポイントが付加されています。
以前は支払い方法を問わず0.5%付いていたのですが、2022年6月からdカードのみとなっています。
さらに今回アナウンスがありました。
2022年12月10日より、d払いにdカードをセットした際のポイント付加が消滅します。
dカードをセットしたd払いの還元率が、1.0%のみ(dカード直接決済やiDと同じ)となるわけです。
より正確に言うと「d払い0.5%」+「dカード特典0.5%」に変わります。
ただし、ポイント付加がなくなることの埋め合わせ企画は行われるとのことです。
au PAYカードのチャージ時ポイント消滅へ
au PAYカードは、au PAYを使いこなすのに最適なカードです。
au PAYへのチャージ時のポイントが通常の決済の同様、1.0%です。
これが2022年12月1日より、チャージ時のポイント「ゼロ」となります。
au PAYゴールドカードの場合、現在2.0%と高率のチャージが、12月以降1.0%となります。
さらに「auかんたん決済」利用のチャージ(通信料金合算)はスタンダードでもゴールドでも、ポイントゼロになります。
ゴールドカードホルダーは、かんたん決済でチャージするとさらに損します。
d払い&au PAYポイント改悪の対策
嘆いていても仕方ありません。
改悪の対策を考えます。
QRコード決済自体の捉え方
今までd払いとau PAYとを日常の買い物に使っていた人は、考え方を変えたほうがいいかもしれません。
これからは、地域や業態を限定して実施される10~30%の大型キャンペーンでの利用を基本にしましょう。
大型キャンペーンにおいては、0.5%の差を気にすることはありません。
すでにPayPayが、このような利用に向いた決済になっています。同じことが起きたのです。
ちなみに日常において頼りになるのは、以前からポイント還元率に優れているモバイルSuicaです。
WポイントでないSuicaですが、1,5%以上でチャージができるならQRコード決済をしのぎます。
楽天ペイを使う
d払いとau PAYに替えて、楽天ペイを厚めに使うのもよさそうです。
楽天カードが必要ですが、「楽天キャッシュ」チャージと利用とでWポイント、合計1.5%を維持しています。
楽天ペイも他の決済に合わせ、ポイント低下することもあり得ます。
ただ切り下げて1.0%となると楽天カード直接決済と同じになり、楽天キャッシュのメリットが大きく減少するため、しばらくはないものと思われます。
d払いは高還元率カードと組み合わせてみる
「d払い×dカード」については、今後なんらかの特典が加わるようです。
ただし特典を加えても合計還元率が1.5%に届くことがないのなら、別のカードをセットしたらいかがでしょうか。
カードの還元率はカード会社次第です。
次のカードなら、特典を加えた「d払い×dカード」よりも得になる可能性が大です。
・ エポスゴールドカード(年間100万円利用前提で1.5%)
・ 三井住友カードゴールドNL(年間100万円利用前提で1.5%)
・ SAISON GOLD Premium(年間50万円利用前提で1.0%)
・ リクルートカード(1.2%)
最初の3枚はいずれも、年会費永年無料にできて、還元率の高いゴールドカードです。
もっとも、いずれもカード直接決済と同じ還元率に過ぎないため、d払いにセットして使う必要性があるわけではありません。
au PAYへのチャージを他のカードにする
次にau PAYです。
au PAYカードからのチャージはゼロになってしまうので、他のカードに替えるしかないでしょう。
今後他のカードも追随し、au PAYへのチャージ還元率ゼロになっていくことも考えられます。
とはいえチャージ時還元率に関してはカード会社の意向もあるため、すぐゼロにはならないでしょう。
次のカードがおすすめです。
・ エポスゴールドカード(年間100万円利用前提で1.5%)
・ SAISON GOLD Premium(年間50万円利用前提で1.0%)
・ Orico Card THE POINT(1.0%、Mastercardに限る)
・ エポスカード(0.5%)
・ セゾンカード(0.5%)
・ ライフカード(0.5%、Mastercardに限る)
あえて、1.0%のチャージが維持されるau PAYゴールドカードを持つ方法もあるでしょう。
ただし年会費1万1,000円します。
au携帯電話ユーザー(povo除く)ならば、au利用料金の最大10%ポイント還元があるので、考えられる選択肢です。
auユーザー以外では、持ち出しのほうが大きいでしょう。
なおauユーザーでない筆者は、来年間違いなくau PAYカードを解約します。
もともと直接決済をしていないカードのため、使い道が消滅します。
それでもd払いもau PAYも使い道はある
d払いとau PAY、特にau PAYについてはクレジットカードを解約せざるを得なくなる程度の、かなりダメージの強い改悪となります。
それでも、これらのQRコード決済を使わなくなることはありません。
なによりも大型キャンペーンがありますし、たまったdポイントやPontaの使い道としても便利だからです。
Androidユーザーの筆者の場合、「au PAYのSuica」も使い勝手がいいものです。
それでもau PAYにおいては、すべてのカードでチャージ還元率ゼロになると、おそらくもう使わないでしょう。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)