キャッシュレスの還元率が次々低下していく昨今ですが、そんな中、特定店舗での「タッチ決済」により5%還元(最大10%還元)となる三井住友カードは活用しがいがあります。
ただ、三井住友カードから残念なお知らせがひとつアナウンスされました。
2022年12月15日で、5%還元のお店から「ファミリーマート」が離脱します。
今後、ファミマではなんの決済を使うべきなのか、検証します。
目次
ファミリーマートは独自路線へ
セブン-イレブン、ローソンと肩を並べるファミリーマートは「3大コンビニ」としてひとくくりにされてきましたが、このたび5%還元の座から脱落です。
予兆が一つありました。
2022年夏から、三菱UFJカードでも5.5%還元が受けられるようになりましたが、対象はセブンとローソンのみで、ファミリーマートの名がありません。
すでに独自路線を予定していたのかもしれません。
三井住友カードの5%還元店舗は増加中
3大コンビニの一角が抜けるのは、三井住友カードにとってもダメージです。
ですが5%還元の対象店舗は、先日増えたばかりです。
今後も増えていくものと思われるので、ファミマが抜けただけでカードを手放す必要などないでしょう。
また、Tポイントとの統合が決定しているVポイントも、共通ポイント化へ向け進化しています。
電子マネーの要素も併せ持っていて、今後に期待です。
Vポイントでの決済は、通常時に関してはチャージ時還元率の低さが気になりますが、キャンペーン時は狙い目です。
ファミリーマートではどう決済する?
三井住友カードで支払う習慣ができていた人は、2022年12月16日以降、ファミマでの決済方法を切り替える必要があります。
三井住友カードのタッチ決済で支払っても、通常の0.5%だけとなります。
さてファミマではほとんどの決済が利用できますが、大きく分類してみます。
・ ハウスカード等
・ あらゆるシーンで得になる高還元キャッシュレス
どちらが得かを考えます。
ファミマTカードは最強?
まずハウスカードである、ファミマTカードを見てみます。
「特定の店舗では、系列のキャッシュレスが最も有利」
かつては必ずそうしたものでしたが、現在では正確な内容ではありません。
他の二大コンビニにも系列カードは存在しますが、結局最も得になるのは「三井住友カード」か「三菱UFJカード」です。
ファミリーマートもすでに同じ状態になっています。
三井住友カードが抜けたあとの、ファミマTカードはどうでしょうか。
還元率は2.0%だが、実質1.5%
ファミマTカードの、ファミリーマートでの還元率は2.0%です(金券、切手、タバコ、プリペイドカード等除外商品あり)
2.0%というと高そうですが、Tポイント提示分(0.5%)も含まれているので実質1.5%です。
さらに、ポイント付与単位が「買い物ごとに200円」です。
切り捨てられる金額が大きい点は認識しておきましょう。
先行きにやや不安
ファミリーマートのTポイント離れが進行中のため、このカードの先行きがやや不透明です。
さらにTポイントが、今回縁を切る三井住友カードのVポイントと統合することを考え合わせると、いつまでも残り続けるカードではなさそうです。
ファミペイ
QRコード決済のファミペイは、Tポイントと直接は関係なく、今後も残るでしょう。
ファミペイは支払時還元率0.5%です。
JCBブランドのカードでクレジットカードチャージができ、ファミマTカード等との組み合わせでは、チャージと利用でWポイント(合計1.0%)となります。
ファミマTカード以外のJCBブランドのカードでは、Orico Card THE POINTからのチャージ時、ポイント1.0%となります。合計1.5%です。
ファミペイは還元率よりも、クーポンを多数もらえることが重要と考えられます。キャンペーンもしばしば実施されています。
決済の際、Tポイント等はあらかじめファミペイに連携させておき、0.5%付けてもらいましょう。
常に優れた決済方法はなに
年会費無料で使えるエポスゴールドカードには「選べるポイントアップショップ」があり、これにファミリーマートを登録しておくとポイント3倍となります。
最低でも還元率1.5%となり、さらに年間利用額(ファミリーマートに限らない)50万円以上で実還元率が上がります。
ファミリーマートを対象としたポイントアップがあるわけです。
ただファミリーマートを登録するより、どこでも使える「モバイルSuica」を選べるポイントアップショップに登録しておくほうが有利です。
以下は、そのモバイルSuicaも含めた、ファミリーマートとは関係なく常に高還元の決済です。
【2.5%】
・(年間100万円利用)エポスゴールドカード×選べるポイントアップショップにモバイルSuica登録
【2.0%】
・Visa LINE Payプリペイドカード
・セゾンパール・アメックス×QUICPay
・(年間50万円利用)エポスゴールドカード×選べるポイントアップショップにモバイルSuica登録
【1.7%】
・リクルートカード(VISA、Mastercard)×楽天Edy
【1.5%】
・ ビューカード×モバイルSuica
・ 楽天カード×楽天キャッシュ×楽天ペイ
・ Orico Card THE POINT×au PAY
・ (Android限定)Orico Card THE POINT×au PAY×モバイルSuica
・ (年間100万円利用)三井住友カードゴールドNL
これらの決済なら、クーポン割引は別にして、ファミマTカードやファミペイより実質的に高い数字となります。
もちろん、Tポイント、dポイント、楽天ポイントは提示して別途付けてもらいましょう(0.5%)。
キャッシュレス派はどんどん対応していきましょう
三井住友カードユーザーの場合、ファミマにこだわりがないのであれば、利用するコンビニ自体をセブン-イレブンまたはローソンに変えるほうが得です。
今後も様々なシーンで還元率低下があるかもしれませんが、キャッシュレス派であれば常に対応していきましょう。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)