筆者はパソコンで作業しながらちびちびと飲み物を飲むのが好きです。
ところが悲しいかな当然ながら飲み物は冷たくなります。
保温マグを使えば良いのですが、保温マグは食洗機非対応のものが多く、手で洗うのが面倒…というのがズボラ主婦である筆者の本音です。
そんなとき、ダイソーでカップウォーマーを発見。これは使えるかも、と早速調査してみました。
目次
ダイソーカップウォーマー(税込み550円)
本体サイズは約直径11.5cm×高さ2.4cm、ケーブルの長さは約104cmとなっています。
材質はポリプロピレン/スチールです。
耐熱素材のカップや、耐熱ガラスカップに対応しています。
対応カップについては
「耐熱素材/直径7cm以下 底面が平らなもの」
「厚手、底面に凹凸のあるカップは保温できません。」
などの記載があります。
置いてみるとこのような感じに。
給電方式はUSB Type-A給電であり、5V/2A以上のACアダプタが別途必要になります。
パソコンのUSBポートなどでは使用できませんのでご注意ください。
パソコンから給電して、パソコンで作業しつつ温かい飲み物を…というのは少し難しいようです。
定格電圧は5V1.8A、消費電力は9Wです。
使い方は至ってシンプル。電源をつなぎ、スイッチを入れ、銀色の部分にカップを置いて保温します。
通電していることを知らせるライトなどはなく、スイッチのみです。
加熱部分はかなり熱くなることがありますので、注意してご使用ください。
本体温度が100℃を超えると自動的に電源がオフになる仕様です。
実はダイソーには2種類のカップウォーマーが販売されています。
調査日に筆者の近隣店舗およびダイソーオンラインで販売されていたものは、こちらの黒っぽいパッケージデザインに入った、スイッチ付きのものでした。
もう1点はカップを置くことで通電する仕組みのものであり、まったく違う内容となっていますので、参考とされる際はご注意ください。
保温の実力は?
次に、保温の実力を試してみました。
沸騰させた湯をペアのマグカップに150mlずつ入れ、片方は何もせず、片方はカップウォーマーの上に置きました。
お湯を入れた直後は約82℃。
約30分後、何もしないカップは約39.0℃、カップウォーマーの上に置いたカップの温度は約43.7℃。
約60分後、何もしないカップは約30.5℃、カップウォーマーの上に置いたカップの温度は約36.7℃。
約90分後、何もしないカップは約25.1℃、カップウォーマーの上に置いたカップの温度は約33.3℃。
となりました。
これは正直、微妙な違い…!
カップウォーマーの方に多少良い結果は出ているものの、飲んでみるとわかるのですが、やはり40℃を切ってくるとかなり「ぬるい」印象を受けます。
保温するというよりは多少冷めるのを遅らせるアイテムである、という印象です。
もともとパッケージにも、「すでに冷めている飲み物を温かくする機能はついておりません。」と記載がある通り、そこまでパワーのある製品ではないようです。
これならば、多少メンテナンスが面倒でも保温マグを使用した方が高い効果を得られるかもしれません。
原因の可能性としては、カップの形状があげられるかもしれない、と筆者は感じました。
筆者が使用したカップの底面はこのような形。
筆者宅で探したところこれよりも底面が平たい陶器のカップはありませんでした。
さらに適した形のカップを使用できれば、もう少し良い結果が出る可能性もありますが、対応しているマグカップを選ぶ製品だとすると、少し買う手が引けてしまうかも…。
唯一自宅にあった、底面の平たいカップがこちら。
ダイソーの耐熱ガラスマグカップです。
ダイソーの耐熱ガラスマグカップを使用して再度温度を測ってみたところ、同じく150mlのお湯を使って約30分後は約39.1℃、1時間後は約33.7℃でした。
こちらはマグカップよりも温度が少し下がってしまう結果に。
・ 別日に計測を行ったため室温などが違った
・ 高温になり途中でオフになっていた可能性がある(こちらの製品は通電ランプなどがなく、高温で電源が切れていてもわからないタイプとなっています)
・ ガラスカップの保温性がマグカップよりも低い
などの理由が考えられるのですが、あまりよい結果にはなりませんでした。
参考として筆者が以前調査したスープジャーを用いて、ふたをあけた状態で、同じく150mlのお湯を入れて継続して温度を見て見ました。
約30分後は約47.5℃、1時間後は約40.7℃でした。
これなら保温機能のあるマグの方が高機能かもしれません。
かかる電気代は?
こちらの製品、電気代はいかほどかかるのか、まずは計算してみましょう。
こちらの製品の消費電力は9W。
全国家庭電気製品公正取引協議会による目安単価を参考に1kwhあたり31円(税込)で計算すると、1時間あたりの電気代は約0.28円ということになります。
意外にもさほど費用はかかりません。
電子レンジで温め直した場合と比較してみましょう。
筆者宅での電子レンジでカップ1杯の水を温めた場合、かかる時間は500Wで約1分でした。
電子レンジでカップ1杯の水を1分温めた場合の費用は電子レンジによってかなり違いがあるのですが、筆者宅の電子レンジの消費電力を参考に計算してみたところ、約0.38~0.51円となりました。
また、電気ケトルでカップ1杯分のお湯を沸かす電気代は約0.5円とのこと。
詳細はこちらの記事をご確認ください。
かかる電気代の差は微々たるもの。
そこまで保温力が高くないならば、カップウォーマーを長く使うよりは、潔く淹れ直す、または電子レンジで温める方が美味しく楽しめるかもしれません。
コスパは?
カップウォーマーを大手ネットショッピングサイトで検索してみたところ、販売日にもっとも安い価格のものは498円でした。
残念ながら、ダイソー製品が底値とはいかず。
これはかなり厳しい結果となってしまいました
ランニングコストは低め
ダイソーのカップウォーマーを試してみましたが、そこまで温かい温度を簡単に保てる、とはいきませんでした。
ただし電気代が1時間あたり約0.28円と安く、ランニングコストが低めであるのは魅力。
相性が良いマグであれば、さらに高い性能を発揮できるかもしれません。
コンパクトで手軽なので、惜しい商品であると言えそうです。
情報は調査時のものであり、内容やデザインなどが変更となっている場合があります。
なお店舗により取扱の内容は異なりますので、お求めの際には事前にご確認ください。
また取扱説明をよくご確認いただき、注意してご使用いただけますようお願い申し上げます。(執筆者: 新木 みのる)