VTuber「ホロライブプロダクション」の運営を行っている カバー株式会社が3月27日に上場しました。
カバーは、世界的に人気のキャラクターIPを多数保有しており、スタジオやメタバースにも積極的に投資していることから、投資家の注目を集めた中での上場となりました。
本稿では、カバーの上場前に購入した株式(IPO株)を上場後に売却することで、10万円の利益を得ることができたIPO投資法について紹介します。
IPO投資は、株式投資未経験者でもカンタンに参加でき、損失リスクも低い投資法で、個人投資家に人気があります。
筆者のカブスルはIPO投資歴18年の投資家です。
目次
IPOとは?
IPOとは、企業が上場し市場に株式を公開することです。
未上場だった企業は、上場することで投資家に株を買ってもらい、事業資金を調達できます。
みなさんもご存知の会社もIPOを行っています。
これらの有名企業も、事業資金を調達する目的や知名度アップの為に上場(IPO)しました。
IPOによって公開される株を、IPO株と呼びます。
IPO株を上場前に購入し、上場後に売却することで、売買の差額による値上がり益を期待できます。
カバーの場合、同業種のANYCOLORが好決算だったことを受け注目度が高まり、
- 上場前の株価(公開価格)は、750円(100株購入で7万5,000円)
- 上場後の株価(初値)は、1,750円(100株売却で17万5,000円)
17万5,000円-7万5,000円=10万円の利益となりました。(税金は省く)
上場前のIPO株を購入することと、IPO当選後に売ることは、投資未経験者でもカンタンにできます。
IPOの大枠を簡単に「庶民のIPO」を参考に説明します。
IPO投資で利益を得る仕組み
株式投資で利益を出すには、安く買って、高く売る!
これが基本かと思いますが、IPO投資も同じです。
割安に設定された上場前の株(IPO株)を購入し、注目され株価が上昇した上場後に売ることで利益を得ます。
IPO株は、IPOの需要と株式市況を勘案した上で、IPOディスカウントという調整が加わり、適正とされた価格よりも割安な価格に決まります。
割安に設定されている理由としては、上場後に投資家に購入してもらいたいという意図もあるようです。(上場後に株価が下落していると印象が悪い)
IPO株を購入するには幹事証券の口座開設が必要
割安となっている上場前のIPO株を購入し、上場後に売却するには次の手順が必要になります。
- IPO株を購入できる証券会社(幹事証券)に口座開設
- ブックビルディングと呼ばれるIPO株の募集期間内に、買いたい株数を申告する
- 抽選で当選すると、上場前のIPO株を購入できる
- 上場後にIPO株を売却する
IPO投資は、利益を得られる可能性が高い投資法のため、個人投資家に人気があります。上場前に割当されるIPO株の数量は決まっていますので、IPO株を購入できるかどうかは抽選により決まります。
運次第で割安に設定されたIPO株を購入できるチャンスがあるのがIPO投資の魅力です。
カバーのIPOも運がよければIPOに当選し、10万円の利益を得られました。
購入し、抽選による運試しで利益を得るという流れから、宝くじの仕組みにもやや似ていますが、IPO投資の場合、落選しても手数料などが一切発生せず、抽選に参加するだけで損はしません。
IPO投資の抽選に参加するには、抽選資金が必要になります。
最低限必要な抽選資金は「買いたい価格 × 100株」になります。カバーのIPOの場合、750円×100株で7万5,000円。
なお、一部の証券会社では抽選資金すら必要ありませんので、証券会社の口座に入金する必要もありません。
よって、気軽にIPOに参加することも可能です。(当選した場合購入資金は必要)
IPO投資で損をする可能性はある?
IPO投資で損をする可能性はあります。
IPO投資も株式投資の一種なので、高く買って安く売れば、損失になります。
ただし、カンタンに損失リスクを回避する方法がありますのでご安心ください。
1. 不人気のIPOには参加しない
2. 上場後にIPO株を買わない
1. 不人気のIPOには参加しない!
上場後に株価が上昇するには、売りたい人よりも買いたいと思う人が多くないと株価は上がりません。
そこで、人気の高いIPOにだけ参加し、人気の低いIPOは不参加とすることで、損失リスクを減らせます。
といっても、投資をやったことがない方や、投資初心者はその見極めが難しいと思います。
筆者が運営している「庶民のIPO」を始め、さまざまなサイトでIPOの評価を行っていますので、そちらを参考にしながらどのIPOに参加すればいいのかご検討ください。
(画像は庶民のIPOの2022年の評価ごとの実績)
2. 上場後にIPO株を買わない!
上場後のIPO株は注目度が非常に高く、株価が上下に乱高下します。
上場後の株は誰でも買えるため、歴戦の猛者も売買を行っています。
そのような株価の値動きが激しい中で、投資初心者が利益をだすのは至難のワザ。
上場後にIPO株を購入するのは知識がない場合はお勧めできません!
ちなみに筆者は上場後にカバーの株を買い、含み損を抱えています。
IPO歴18年のわたしですらこのザマですので、絶対にやめておきましょう。
IPO投資のまとめ
以上、かなり駆け足でIPO投資について紹介させて頂きました。
駆け足すぎて説明が足りないかと思いますが、きちんと説明するとページが長くなりすぎてしまいます。
カバーのIPOの抽選に参加することはもうできませんが、4月にもIPOが11社控えております。
- 4月12日上場 宇宙ベンチャーの ispace(アイスペース)
- 4月12日上場 TRIALを運営する トライアルホールディングス
- 4月21日上場 ネット銀行でおなじみ 楽天銀行
中には知名度は低いものの、IPO株として高い利益が見込めるIPOも上場予定です。
と言いますか、見込める利益的にはこちらの方が期待値が高いと思っています。
- 4月26日上場 AI開発の Ridge-i(リッジアイ)
まずはIPO投資の仕組みを理解し、一歩踏み出してみてください。
庶民のIPO
株式会社イード(本社:東京都中野区、代表取締役:宮川 洋、以下 イード)は、株式会社カブスル(本社:北海道札幌市、代表取締役:中村康規)を買収し、「庶民のIPO」などの金融・投資関連メディアの運営を開始しました。
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(株式投資歴19年、IPO投資歴18年の中堅投資家:カブスル)