楽天ポイントなどの、多くのお店で使える共通ポイントは何種類使っていますか。
キャッシュレスの根幹部分をなす共通ポイントは、1種類に絞り込む性質のものではありません。
この記事は、共通ポイントは使える限りすべて使いましょうというおすすめです。
「面倒だから減らす」(断捨離)は理解はしますが、間違いなく機会損失ではあります。
共通ポイントと系列化されたQRコード決済にも同じことが言えるので、併せてご説明します。
目次
共通ポイントは種類が多いほうがいい
お財布の中に、さまざまなお店のポイントカードやスタンプカードが溢れていたのはそれほど昔の時代ではありません。
紙のカードならたくさん持っていた人が、スマホの共通ポイントを1種類だけしか持たないとしたら、少々おかしな話です。
そもそも、1種類でまかなえる性質ではありません。
ポイントごとに加盟店が違い、キャッシュレス決済に用いる際のアプリも別なのですから当然です。
見ていきましょう。
共通ポイントは5種類
主流の共通ポイントは5種類で、いずれもスマートフォンで容易に管理できます。
次の通りです。
・ 楽天ポイント
・ dポイント
・ Ponta
・ PayPayポイント
・ Tポイント
これ以外に「LINEポイント」「WAONポイント」「Vポイント」等が準共通ポイントとでもいうべきものでしょう。
これらのポイントは、いずれも1ポイント1円で買い物その他に使えます。
ポイントをためることはすなわち、お金を得ることです。
お金を増やすさまざまなチャンネルがある以上、ポイントを「選ぶ」行為は機会損失につながるわけです。
共通ポイントの有効期限は長く、失効しづらい
共通ポイントを多く持っても、有効期限があるので失効してしまう心配があるかもしれません。
ですが、そう簡単には失効しません。次の通りです。
・ 楽天ポイント → 新たな獲得があれば1年間失効しない
・ dポイント → 4年で失効(加算の日から4年以内に使い切ること)
・ Ponta → 利用または獲得があれば1年間失効しない
・ PayPayポイント → なし
・ Tポイント → 利用または獲得があれば1年間失効しない
dポイント以外は、使っていれば失効しません。
一切使っていないポイントがあっても、公式サイトで「アンケートに答える」「ゲームで遊ぶ」等のちょっとした作業だけで維持できます。
店頭での提示も重要だが、それがすべてではない
多くのチェーン店が、共通ポイントに対応しています。
ただ、Pontaを持っていてもマクドナルドでは役に立ちませんし、楽天ポイントを持っていてもローソンでは使えません。
使う種類は多いほうがいいのです。
なおポイント提示による還元の大部分は0.5%です。
1,000円の決済で5円分に過ぎず、提示の有無で大きな差がつくわけではありません。
もっと大きなメリットを次に見てみます。
共通ポイントは各種のポイントの集約先
世間には、他にも多くのポイントプログラムが存在します。
たとえばクレジットカードです。
「数種類のクレジットカードだけでも管理が大変なのに、共通ポイントまで見ていられない」と考えるのは間違いです。
クレジットカードのポイントプログラムと、共通ポイントの関係を見てみます。
・ 楽天カード、PayPayカードのように、共通ポイントが直接たまるカードがある
・ クレジットカード独自のプログラムの多くは、共通ポイントのどれかに移行できる
・ クレジットカードのポイントがある程度たまったら、失効前に共通ポイントに交換すれば管理が楽
・ 共通ポイントへの移行レートは等価のものも、目減りするものもある。共通ポイント全種類を持っていれば、目減りするプログラムを選ばなくて済む。
・ dポイント、Pontaへは等価交換可能のプログラムが多い(楽天ポイントはほとんど目減りする)
・ JAL、ANAへのマイル移行も、共通ポイントで持っておいたほうが有効期限が長く有利なことも多い
共通ポイントへの等価交換の例
等価交換の例を挙げます。
・ イオン「WAONポイント」は、「dポイント」に等価交換可
・ エムアイカードは、前述の「WAONポイント」に等価交換可
・ Visa LINE Payクレジットカード利用でたまるLINE ポイントは、PayPayポイントに等価交換可
・ 以下のカードのポイントは「dポイント」「Ponta」に等価交換可
○ セゾンカード
○ エポスカード
○ オリコ
○ リクルートカード
○ ジャックスカード
○ セディナカード
○ ライフカード
○ りそなカード
いっぽうで、りそなを除く銀行系クレジットカードについては、共通ポイントへの等価交換がほぼ消滅しています。
本記事のテーマからはやや外れますが、等価交換の手段を紹介しておきます。
・ JCBオリジナルシリーズ → nanacoポイントに等価交換
・ 三井住友カード⇒ 1ポイント1円でキャッシュバック、またはVポイントアプリにチャージ
・ 三菱UFJカード⇒ビックカメラのビックポイント、ベルメゾンポイントに等価交換
Tポイントもまだまだ役立つ
ヤフー陣営が離脱して凋落気味のTポイントも、十分役立ちます。
次の通りです。
・ ウエルシアでの「ウエル活」が健在
・ 残った店舗でも、ポイント2倍などよく実施している
・ TポイントからPayPayポイントへ等価交換可
・ 三井住友のVポイントとプログラム統合予定(2024年春)
・ 株式や暗号資産等に使える
まったく使わないなら使うのをやめればいいのですが、失効しない限り持っていて損するわけではありません。
QRコード決済も共通ポイントに併せて使えばいい
共通ポイントは全種類使えばいいことを見てきました。
続いてQRコード決済です。
QRコード決済も、共通ポイントとは系列をなしているので、すべて使ったほうがいいのです。
ポイントと同様、利用頻度の差はあって構いません。
PayPay等のQRコード決済は、地域ごとに10~30%の大型還元がたびたび実施されていますが、この際還元としてもらえるものは共通ポイントです(au PAYの場合はau残高)。
ポイントを日ごろから使っていないと機会損失です。
共通ポイントとQRコード決済の関係性を見てみます。
・ 楽天ポイント → 楽天ペイ
・ dポイント → d払い
・ Ponta → au PAY
・ PayPayポイント → PayPay
準共通ポイントといえるポイントにも対応するQRコード決済があります。
・ WAONポイント → AEON Pay
・ LINEポイント → LINE Pay(あるいは等価交換してPayPay)
TポイントはQRコード決済を持ちませんが、PayPayポイントに等価交換できます。
QRコード決済は多くの店で使えるため、共通ポイントの消化にも便利です。
一例ですが、楽天ペイによって楽天ポイントを、楽天ポイント加盟店以外で決済に使えるわけです。
スマートフォンのアイコンは種類別に
ポイントにQRコード決済と、アプリが増えすぎるとわけがわからなくなると思うかもしれません。
わかるようにちゃんとフォルダで整理しましょう。
筆者はスマートフォンのアイコンを、種類ごとに分けています。
きちんと分類しておけば、「楽天ポイントを提示して、au PAYで支払う」といった系列違いのときでも慌てません。
ちなみにauスマートパスプレミアムのクーポンを使うときの、「ミスタードーナツ」「サンマルクカフェ」はこのパターンです。
共通ポイントはキャッシュレスの基本 全種類使おう
共通ポイントは選ぶものではなく、使える限りは使うべきである点をご説明しました。
「持っていない、使っていないから関係ない」は大きな機会損失です。
全種類とは言わないまでも、3種類程度は必須といえます。
QRコード決済もPayPayだけでなく、種類を使いましょう。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)