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これから投資をする人は絶対に新NISAを利用しないと損なのか?

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これから投資をする人は絶対に新NISAを利用しないと損なのか?

NISAは令和6年から制度が大きく変更するため、従来のNISAと区別するために「新NISA」や「新しいNISA」と呼称されることが多いです。

新NISAに関する情報は数多く出回っていますが、新NISAを使っただけでは恩恵を受けることはできないので注意しましょう。

新NISAは絶対に利用しないと損なのか

新NISAは要件を満たすなら利用価値のある制度

新NISAは、対象の金融商品から発生する利益が非課税になるのが特徴の制度です。

通常、株式の売却益や株式から得る配当金は課税対象となるため、利益から税金が差し引かれますが、新NISAはNISA口座内にある金融商品から発生する利益はすべて非課税になりますので、利益をそのまま受け取ることができます。

NISA口座で発生した利益が大きいほど節税効果を得られることから、株式などの投資を行う際は、とりあえず利用を検討すべきほどの価値があります。

ただし、新NISAを利用するためには開設手続きが必要であり、非課税枠は1,800万円の上限がありますので、無制限にNISA口座で資産運用することはできません。

NISA口座で運用できる金融商品は限定されている

NISAは金融商品から発生する利益を非課税にするものですが、NISA口座で運用できる金融商品には条件があります。

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が設けられており、それぞれの枠で購入できる投資対象商品は異なります。

  • つみたて投資枠は現行NISAである「つみたてNISA対象商品」と同じ商品が対象となっており、

  • 成長投資枠は条件を満たした上場株式・投資信託等が対象です。

金融商品には数多くの種類がありますので、購入を検討している商品がある場合には、事前にNISA口座で運用できるものか確認してください。

NISA口座の損失はなかったものとみなされる

NISA口座内の金融商品は非課税対象となりますが、赤字についても税金の計算から除外される仕組みとなっています。

株式売買の損益は年間ベースで計算しますので、株式等の売却損が発生した場合、同年中の売却益と損益通算を行うことができます。

しかし、NISA口座は一般口座や特定口座と損益通算することはできないため、NISA口座で金融商品が赤字となった際のリスクは、通常よりも大きくなる点には注意が必要です。

NISAは売却損が出ても損益通算ができない点に要注意

利益を出さないとNISAを利用する価値が得られない

新NISAは相当に注目されており、証券会社等も金融商品の販売に力を入れていますので、金融商品の取捨選択がとても重要です。

NISA制度は利益に対する税金が課されなくなるメリットが非常に大きく、それだけで制度を利用する価値は十二分にありますが、

NISAの恩恵は利益が発生することではじめて享受できます。

限度額までNISA口座で金融商品を購入しても、商品の価値が下がれば損をしたことになりますし、一般口座・特定口座の売却益との損益通算ができないので、赤字を活用する税制上の方法もありません

新NISAは従来のNISAとは違い、制度が恒久化されていることから、リスクを最小限に抑えるためにも事前に投資関連の情報を精査し、必要な知識を身につけてください。

《平井 拓》
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平井 拓

執筆者:元税務署職員 平井 拓 平井 拓

12年勤務した税務署を退職し、ライターとして活動してます。税務署時代は資産課税部門に所属しており、相続税・贈与税・所得税が専門でした。 脱税は嫌いですが、節税は好きです。少しでも税金を身近に感じていただける文章をお届けします。 寄稿者にメッセージを送る

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