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注目記事お金の価値観診断を更新「旅行・レジャーのお金のかけ方診断」2026年7月

「しれっと値上げ」に備える教育費|奨学金と教育ローンの違いを夏に整理

ローン 借金
「しれっと値上げ」に備える教育費|奨学金と教育ローンの違いを夏に整理
「しれっと値上げ」に備える教育費|奨学金と教育ローンの違いを夏に整理

夏休みに入ると、子どもの進路や受験、そしてお金の話が急に現実味を帯びてきます。「奨学金で大学に行きたいけれど、卒業後の返済が心配」。そんな声がいま多くの家庭から聞かれます。しかも学費は今後さらに上がる可能性が。頼りになる「教育ローン」と「奨学金」は、名前は似ていても借りる人も返す時期も金利も大きく違います。

借りる人と返す人で分かれる、二つの制度

まず、この二つがまったく別のしくみだと知っておくと、迷いがぐっと減ります。教育ローンは、保護者がお金を借りて保護者が返す制度です。一方の奨学金は、学生本人が借りて、本人が社会に出てから返していきます。「誰の名義で、誰が返すのか」が、いちばん大きな違いです。

お金が手元に入る時期も対照的です。教育ローンは入学前などにまとまった額を一括で借りられるので、入学金や前期の授業料といった「今すぐ要るお金」に向いています。奨学金は在学中に毎月決まった額が振り込まれる形が基本で、日々の学費や生活費をならして支えるイメージです。

返し始める時期も押さえておきたいところです。教育ローンは借りた直後から返済が始まります(在学中は利息のみの返済にできる場合もあります)。奨学金は在学中は返さず、卒業後に返還がスタートします。今まとまったお金が要るのか、卒業後の本人の負担にするのか。この軸で考えると、自分の家にどちらが合うか見えてきます。

国の教育ローンの基本と使えるお金

教育ローンには「国の教育ローン」と民間の教育ローンがあります。国の教育ローンは日本政策金融公庫が扱う公的な制度で、まずここを検討する方が多い選択肢です。

借りられるのは子ども1人につき最高350万円で、自宅外通学や海外留学など一定の要件にあてはまる場合は450万円までとなります。金利は固定で年4.05%(2026年7月時点)、返済期間は最長20年以内です。固定金利なので、借りたあとに返済額が増える心配がないのは安心材料といえます。

使いみちが幅広いのも特徴です。入学金や授業料はもちろん、受験料や教科書代、通学の定期代、下宿する場合の敷金や家賃まで、教育にかかる費用を広くまかなえます。利用には世帯年収(所得)の上限があり、扶養している子どもの人数によって基準が変わります。交通遺児家庭、母子家庭、父子家庭、世帯年収200万円(所得132万円)以内の方、または子ども3人以上の世帯かつ世帯年収500万円(所得356万円)以内の方は金利が年0.4%低減されます。保証料は、交通遺児家庭、母子家庭、父子家庭の場合に通常の3分の2になります。当てはまりそうな方は、申し込み前に自分が対象になるかを確かめておくとよいでしょう。

民間の教育ローンとの使い分け

銀行や信販会社が扱う民間の教育ローンは、国の教育ローンと性格が少し違います。世帯年収の上限や借入枠は商品によって異なり、国の基準では年収が上限を超えてしまう場合の選択肢になることがあります。

一方で、金利タイプや水準も商品によって異なり、変動金利の場合は将来の金利上昇で返済負担が増えるリスクがあります。商品の形もいくつかあり、必要な額がはっきりしているなら一括で借りるタイプ、入学後の急な出費に備えたいならカードローン型、といった選び方ができます。カードローン型は手軽に借りられる反面、使いすぎたり金利が上がったりするリスクもあるので、借りる目的と上限額を先に決めておくのが安全です。迷ったら、まず条件のよい国の教育ローンを軸に、足りない分を民間で補うという順番で考えると整理しやすくなります。

奨学金の給付型と貸与型

給付型は返す必要のない奨学金で、世帯収入・資産などの基準を満たす学生などが対象です。要件に合えば、返済の心配なく学費にあてられます。

貸与型は、卒業後に本人が返していくタイプです。利子の付かない第一種と、利子の付く第二種があり、第二種も在学中は利息がかからず、利率は貸与が終わる月に決まります。第一種には、卒業後の収入に応じて毎年の返還額が決まる「所得連動返還方式」を選べるなど、無理のない返し方の選択肢も用意されています。

ここで気をつけたいのが、貸与型は名前こそ奨学金でも、実質は「学生本人の借入」だという点です。第一種と第二種を両方借りる併用貸与もできますが、その分だけ卒業後の返還総額が膨らみます。本当に必要な額はいくらかを、進学前に家族で話し合っておくことが大切です。

申し込み前に確かめたい落とし穴

いざ申し込むとなったときに、つまずきやすいポイントがいくつかあります。まず、教育ローンも奨学金も、審査や選考に一定の時間がかかります。入学直前に慌てて動くと納付期限に間に合わないこともあるため、進路が固まりそうな段階で早めに情報を集めておくと安心です。

次に、教育ローンは保護者の収入や、ほかの借入の状況が審査で見られます。すでに複数のローンを抱えていると希望どおりに借りられないこともあるので、家計の状況を一度整理しておきましょう。奨学金には、進学前に申し込む「予約採用」と進学後に申し込む「在学採用」があり、募集の時期が決まっています。時期を逃さないよう、学校や日本学生支援機構の案内をこまめに確認しておくことをおすすめします。

そして忘れがちなのが、教育ローンと奨学金は併用できるという点です。入学前のまとまった費用は教育ローンでまかない、在学中の学費は奨学金でならす、という組み合わせも可能です。どちらか一方に決め込まず、家庭の事情に合わせて考えると、無理のない資金計画が立てやすくなります。

わが家に合う選び方

教育資金の準備は、制度名を覚えるより「誰が、いつ、どうやって返すのか」を家族で共有することから始まります。今まとまったお金が要るなら教育ローン、卒業後の本人に委ねるなら奨学金、というのが大まかな地図です。まずは条件のよい国の教育ローンと返済不要の給付型奨学金に当てはまるかを確かめ、足りない部分を民間ローンや貸与型で補う。この順で考えれば迷いにくくなります。迷ったら日本政策金融公庫のコールセンターや学校の窓口に早めに相談を。

《編集部》
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執筆者: 編集部 編集部

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