
「また上がるの?」スーパーで値札を見て、そう感じる場面が増えています。8月はツナ缶や冷凍食品、ハム・ソーセージ、小麦粉、即席麺、コーヒーなど、普段の食卓に欠かせない1,898品目が値上げ予定。9月には3,029品目に広がる見通しで、家計を圧迫する“夏の再値上げ”はまだ続きそうです。
「いつもの買い物」が確実に高くなる
今回値上げされる食品を見ると、「たまに買うもの」ではなく、「毎週買うもの」が目立ちます。
対象となるのは、
・ツナ缶・缶詰・パウチ食品
・ハム・ソーセージなどの加工肉
・冷凍食品
・小麦粉・ミックス粉
・即席麺・カップ麺
・インスタントコーヒー
などです。
特に小麦粉は、パンや麺類、お菓子、揚げ物など幅広い食品に使われています。直接購入しなくても、知らないうちに値上げの影響を受ける家庭は少なくありません。
8月は約1,900品目、9月はさらに3,000品目超
主なジャンルと、公式発表で確認できた価格改定率は以下のとおりです。

帝国データバンクの「食品主要195社」価格改定動向調査によると、8月の値上げは1,898品目。さらに9月には3,029品目と、2026年内で最も多い水準になる見込みです。2026年は、1~11月までに判明しているだけでも1万4,902品目が価格改定の対象となっています。
2022年以降、年間1万品目を超える状況が続いており、「また値上げ」という感覚が日常になりつつあります。
「1年で3回」値上げされる商品も
今回の値上げで目立つのは、「再値上げ」が珍しくなくなっていることです。メーカーの発表によると、ベビーフードの一部商品は、2026年11月2日納品分から想定小売価格(税込み)を約15~24%引き上げる予定です。離乳食のように「使う量を減らしにくい商品」が繰り返し値上げされることは、子育て世帯にとって特に大きな負担です。
こうした再値上げは離乳食だけの話ではありません。企業側も、一度の値上げではコスト増を吸収しきれず、価格改定を繰り返さざるを得ない状況に置かれています。
原材料だけではない、「全部上がる」時代
以前は「原材料価格の高騰」が値上げの理由として語られることがほとんどでした。しかし、いまは事情が変わっています。
帝国データバンクによると、値上げの要因は原材料高だけでなく、物流費や人件費、包装資材のコスト上昇にも広がっています。さらに、中東情勢の緊迫化による原油価格への影響で、食品トレーや包装フィルムなど石油由来の資材も値上がりしています。つまり、食品そのものだけでなく、「運ぶ」「包む」といったあらゆるコストが上昇しているのです。
値札が同じでも安心できない
値段は変わらなくても、内容量だけが減る「実質値上げ(ステルス値上げ)」も続いています。価格が据え置かれていても、グラム数や個数が減っていれば、実質的には値上げです。買い物では価格だけでなく、「100グラム当たり」「1個当たり」の単価を見る習慣も、以前より重要になっています。
値上げは、この夏で終わらない
保存できる食品を値上げ前に購入したり、プライベートブランド(PB)を選んだりと、家計を守る工夫はあります。一方で、帝国データバンクの見通しでは、9月は8月を上回る3,029品目の値上げが予定されています。食卓を取り巻く値上げは、一時的なものではなく、まだ続く可能性があります。「また上がった」と驚く機会は、この夏だけでは終わらないのかもしれません。


