
秋の進路面談で志望校が具体的になると、気になるのが大学の学費です。国の修学支援新制度では、令和7年度から、扶養する子どもが3人以上いる世帯の学生は、所得制限なく授業料と入学金の減免を一定額まで受けられます。ただし、対象の学校や子どもの数え方には決まりがあります。受験先を絞る前に、家族で確かめておきましょう。
進路面談のあと、学費の案内を前に迷う40代の夫婦
「国の支援で、大学の学費が下がることなんてあるのかな。」高校生の子を持つ40代の夫婦は、進路面談から帰った夜、学校で配られた奨学金の案内を広げました。下にも子どもがいて、教育費の山はまだ続きます。夫は、子どもの多い家庭は所得に関係なく授業料が下がると聞いた覚えがありました。けれど、自分たちが当てはまるのか、志望校が対象か、いつ何を出すのか、分かりませんでした。
所得制限なしで授業料と入学金が減る多子世帯の支援
文部科学省は令和2年4月から、授業料・入学金の減免と返還のいらない給付型奨学金による、高等教育の修学支援新制度を実施しています。令和7年度からは、扶養する子どもが3人以上いる多子世帯の学生について、所得制限なく、国が定める一定額まで授業料・入学金を減免しています。ただし、授業料等減免には本人と生計維持者の資産額の合計が3億円未満という資産要件があります。現金ではなく、在籍する学校の授業料などが減額される仕組みです。確かめる点は次のとおりです。

つまずきやすいのは子どもの数え方と申し込みの時期
見落としやすいのが子どもの数え方です。多子世帯に当たるには、申込時に申告した生計維持者の子どもの数と、生計維持者全員の住民税情報における扶養親族数の合計のうち、いずれか少ない方が3人以上で、進学する本人も生計維持者に扶養されていることが条件です。2026年10月からの支援区分では、一定の要件を満たす特定親族等の学生世代の子も数に加えられます(本人以外のきょうだいは別途書類の提出が必要です)。
人数は日本学生支援機構が住民税情報などを通じて確かめ、採用後も毎年の適格認定(家計)で見直されます。2026年10月からの支援区分では、2025年12月31日時点の扶養する子どもの数などを用いて判定します。上の子の卒業や就職などで判定上の子どもの数が2人になると、多子世帯としての支援は終わります。
申し込みは、学校を通じて日本学生支援機構へ行います。高校3年生に進級後、在籍する高校で書類を受け取る予約採用と、入学後に進学先で行う在学採用があり、締め切りは学校ごとに異なります。減免だけが対象になる多子世帯の人も申し込みが必要です。採用では高校の成績だけで判断せず、レポートや面談で学ぶ意欲も確かめ、進学後も学業成績などを毎年確認します。
受験先を決める前に家族で確かめたいこと
支援を受けられるかは、学校と家族の状況で分かれます。まず志望校が確認大学等の一覧に載っているかを見て、次に多子世帯の判定上の子どもの数を夫婦で確かめましょう。そのうえで高校の先生に予約採用の締め切りを尋ねておけば、直前に慌てずに済みます。上限を上回る学費の分は、早めに家計で準備しておくと安心です。


