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「仕組預金」。取り扱い停止相次ぐ。

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  折からの低金利で、一時「仕組預金」なるものが人気を博しました。ひとことでいうと「銀行に有利な条件をつける代わりに通常よりも利回りが高くなる預金」。この「仕組預金」を提供している銀行が相次いで取り扱いを停止しています(円建てのもの)。

  理由は、金融庁が「デリバティブを使って上乗せした金利は預金保険の対象外」とする見解を示したため。預金保険とはすなわち「ペイオフ」の言葉で言い表されますが、「1金融機関1人につき、1,000万円までの元本とその利息は、金融機関が破綻しても保護される」というもの。ただし、「これまで預けた分は預金保険の対象にする」とのことですので、ひとまずは安心。

  これから新規で募集される「仕組預金」は、金融機関としては、ペイオフの対象にならないことをしっかりと説明しなければなりません。そのための体制を整えるための一時的な取り扱い停止なのでしょう。私たち預金者も、「仕組預金はペイオフの対象外だから、金融機関が破綻すると預けたお金がまったく戻ってこない可能性がある」ことを、キモに銘じておく必要があります。ついでに言っておくと、外貨預金は元々ペイオフの対象ではありません。

  ・・・・ところで、「仕組預金」とは、いろんな種類がありますが、円建ての仕組預金のひとつを、定期預金との比較で例示すると以下のようなもの。普通の定期預金は、預入期間が決まっています。また、金利も決まっています。中途解約しても元本は保証されます。

  いっぽう、仕組預金は、預入期間が延長、または、短縮される可能性があります。銀行が勝手に決めるのです。その代わりに金利があらかじめ高く設定されています。また、中途解約することは原則できず、解約すると元本を大きく下回ります。

  預け入れたときよりも市場金利が上がると、銀行側は満期を短縮し、逆に市場金利が下がると、満期を延長する・・・そんな、銀行側に有利な預金です。

《中村 宏》
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中村 宏

中村 宏

株式会社 ワーク・ワークス 代表取締役社長 山口県生まれ。大阪市立大学経済学部卒業後、 株式会社ベネッセコーポレーションに勤務。2003年にファイナンシャルプランナーとして独立し、 FPオフィス ワーク・ワークス を設立。「お客様の『お金の心配』を解消し、自信と希望にかえる!」をモットーに、個人相談、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿等を行っています。 個人相談件数は1,000件超。 無料のメールマガジン『生活マネー ミニ講座』(平日毎日)配信中。 登録はこちら → http://www.mag2.com/m/0000113875.html ・ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)) ・住宅ローンアドバイザー 寄稿者にメッセージを送る

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