都市部だけでなく、中国全土でスマートフォンの使用が爆発的に増え、モバイル決済サービスの利用が拡大しています。

レジで現金を出すと「今どき現金?」という反応もあるほど、中国ではキャッシュレス化が進んでいます。

中国のモバイル決算とは?


≪中国二大モバイル決算サービスアプリ≫

スマートフォンにアプリをダウンロードし、銀行カードを連動させることで決済ができます。

インターネットショッピングだけでなく、飲食店、ホテル、コンビニ、個人商店などの実店舗、露天商や屋台、市場など生活のあらゆる場所で、ほんの0.1元でも支払いが可能です。

中国でモバイル決算が普及する理由を分析

1 導入しやすいQRコードとバーコード方式

アプリでバーコード・QRコードをスキャンして、決算を行うので簡単です。ほんの1,2分で支払いを済ますことができ、財布を持ち歩く必要もなく、小銭もいりません。利便性が高い決算方法です。

2 セキュリティ面での安心感

モバイル決算を申し込む時、必ず銀行口座と身分証の照会が必要です。盗難や偽札の心配もありません。

中国は、日本以上に偽札・偽コインの流通があり、偽札を受け取ることも、こうした点で安心して使用できます。

3 現金の受け渡しがないので衛生的

野菜やお肉を販売する市場や屋台で、くしゃくしゃなお札を渡されることがあるのですが、直接お金のやり取りがないので衛生的です。


≪マクドナルドのレジ≫


≪マクドナルドのセルフレジ支払い画面≫


≪ケンタッキーアプリの支払い方法選択画面≫

4 店舗側の導入コストが安い

店舗側は決算用のQRコードを用意するだけで導入できるので、設備投資が安価で導入しやすいのが普及を後押ししています。街の至る所にモバイル決済用QRコードが溢れています。


≪レジ前のQRコード≫


≪屋台でもQRコード≫

5 クレジットカードが浸透していない

日本ほどクレジットカードが浸透していないので、使える場所が限定的です。クレジットカードが使えなくて、不便さを感じる人も多いかもしれません。

中国でなくては生きていけない!?モバイル決済

モバイル決算によって、さまざまなサービスの利用が可能になりました。

シェアサイクル、シェア充電器、シェアアンブレラ…など、最近広がっているシェアサービスの支払いもモバイル決算です。自動販売機でも導入されています。


≪シェアアンブレラ≫

逆に、中国ではモバイル決算なしでは利用できないサービスが増えているので、今や生活で欠かせないものと言えるでしょう。(執筆者:桜井 まき)