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介護に「身内だから大丈夫」は通用しない。「手」「お金」「口」の出し方にはご用心を。

シニア 介護
介護に「身内だから大丈夫」は通用しない。「手」「お金」「口」の出し方にはご用心を。

前回の記事では、親に介護が必要となったときの、ケアマネジャーとヘルパーとのコミュニケーションの重要性についてお伝えしました。

今回はその続編、関わりが最も難しい兄弟や親戚についてです。

身内だから遠慮がない「よかれ」と思う言動、逆に無関心や知らん顔は、後々まで嫌な思いを残すこともあり得ます。

そうなれば、介護されていたご本人だって浮かばれません。

身近な人たちとどのように接すればよいのか、考えてみましょう。

介護生活の問題 3つの「出すもの」

介護で気を付けること

・ 手
・ お金
・ 口

がその正体ですが、どれもそれぞれにやっかいで揉めると気が重くなるものです。

「手」…不公平は厳禁!兄弟それぞれが役割を

家族が少なければ人手がなく、介護生活は大変かというとそうでもありません。

実際筆者の実家は、兄と父の2人暮らし。

父が闘病生活に入ると、支えるのは兄と筆者の2人だけでした。

人数が少ないというのは、相手の暮らしぶりを理解しやすく、自ずと自分が何をすればよいのかわかりやすいというメリットがあります。

また、周りの人たちも労働力に限りがあることを理解してくれていますから、そこはちゃっかり「お願い!」と助けてもらってください。

手が多い家庭こそ、現実をみんなが共有したうえで、それぞれが何を受け持つか話し合うことが大切です。

手伝ってほしいことを直球でぶつける

無関心な人は、少なからずいます。

忙しいのは皆同じ、不公平感が一番嫌な思いを残します。

でも、もしかしたら兄弟は、離れて暮らしているとそこまで危機感を持っていないのかもしれない。

どのように手を出せばよいのか、わからないのかもしれない。

そこでどう反応し対応されるかは、やるせないですが本人次第。

介護は、親とそれぞれの子との問題でもあります。

伝えるべきことを伝えたら振り回されず、あとは自分と親との時間を豊かにすべきです。

周りに振り回されない

実家の親や義理の父母を、お世話をしてもらっている立場なら

義兄弟への感謝と配慮は、絶対に忘れてはいけません。

大変なのはわかっていても手を出しにくい、家に行くのさえも遠慮するということもあるでしょう。

もちろん、先方の都合や状況を考慮する必要はありますが、親孝行は裏を返せば、自分のためにするものです。

親がいなくなってから、後悔することがないように、つらくてもやらないよりやったほうが、親との悲しい別れを癒やす満足感にかわります。

「お金」だけで済まさない、誠意と感謝を込める

お金は確かに、感謝の気持ちを表すのに、一番直接的でわかりやすい方法です。

が、家族の関係や金銭感覚は人それぞれですから、下手をすると悪い印象を与えかねません。

そこで、ご主人に相談すると「家族でお金のやりとりをする必要はない」とか「逆に驚かれるか、そんなに喜ばないと思う」という意見がでることがあるといいます。

でも、これはあくまでも兄や弟、男性側からの話です。

実際介護を担い家計をやりくりする兄弟のお嫁さんに、その理屈は理解されにくいでしょう。

「直系血族及び兄弟姉妹は互いに扶養をする義務がある。」

と民法が定めるように、子どもには等しく親を扶養する義務があります。

親の家計の担い手である実家の奥さまに、相談されるのが一番ではないでしょうか。

ただ、どれだけ大金を包んだとしても、お金だけで済ませてはいけません。

「いつもありがとう」と感謝の言葉を伝え、たとえたまにであっても1日でも、ぜひ介護から解放する日を作ってください。

介護から解放される時間

在宅介護ともなると、24時間365日休みはありません

状況が緊迫すればするほど、気が休まることがなくなります。

大の大人に食事をさせ、下の世話をする、毎日毎日、欠かさずです。

実際お世話をして初めてどれだけのことを親に与えてもらっているか、わかるものです。

相手のことを思い時間と労力をさいてこそ、「感謝の心」が伝わるのではないでしょうか。

たとえわが親でも「口」を出すのは慎重に

悪気はなくても口は災いの元、要注意です。

自分の親なら特にあれこれ聞きかじったことでも良いと判断すれば、言いたくなるものです。

が、介護のプロ・ケアマネジャーがついている場合は、情報はしっかりと入手されていることがほとんどです。

言い方、話す相手は十分考えて。

口の前に手を出す=自分でお世話をすること

が先決です。

介護は一人ではできません

最後の時間を大切にすごす

筆者は、父を在宅でみとりました。

2年の闘病生活ではありましたが、無我夢中、必死の毎日は本当にしんどかった。

きれいごとだけでは済まない介護生活は、兄弟、親戚、ケアマネジャー、ヘルパーと一体になって頑張らなければ乗り越えられなかったと思います。

繰り返しますが、介護は一人ではできません。

周りの人としっかりコミュニケーションをとって、残された大切な時間を後悔することのないように過ごしてください。(執筆者:吉田 りょう)

《吉田 りょう》
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吉田 りょう

執筆者:FP2級 吉田 りょう 吉田 りょう

働くシングルマザーです。息子二人を大学卒業させるため、さまざまに工夫をこらし勉強しました。節約は勉強したものだけに与えられるご褒美です。リアルな情報、実際に使える情報にこだわってお届けしたいと思います。 <保有資格> 登録販売者、日文コンサルタント協会 着付1級講師 FP2級 寄稿者にメッセージを送る

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