遠くに住んでいる親の介護が必要になった時に、行ったり来たりと交通費がかかります。
すぐに行ってあげたいけれど、交通費という絶対的な出費が壁になることも少なくありません。
遠くなればなるほど、飛行機を使わなければならなかったりと家族にとっては交通費に負担を感じるところです。
ともあれ大切な親が心配であり、交通費がかかるなんて言ってられない状況です。

飛行機に週1回乗っていくとなるとかなりの金額がかかるわけです。
介護される親に電話しても出なかったり、見守りサービス、介護施設にお世話になっていたとしても、状況に変化があれば行かざるを得ないですよね。
最初は家族、大切な親のために頑張りますが、だんだんと精神的に落ち着かない状況となり、交通費の出費もやはり大きな問題となっていきます。
住み慣れた地元を離れ、介護者である子のそばに来ることを本人に提案しても、慣れ親しんだ地元、住み慣れた自宅で最後まで生活をしたいほとんどの人が願っているものですので、なかなか動いてはくれません。
介護者である家族としても、本人の思うようにさせたい。
そこで、住み慣れた家で遠くに住んでいる家族の介護をするにあたって、少しでも交通費を削減できる方法をお知らせいたします。
目次
交通費を少しでも安くするには
飛行機をどうしても利用しなければならない遠距離介護。

各航空会社では、介護帰省割引があります。
介護を必要とされる人の対象者として二親等以内など規定が決まっており、登録することで利用ができます。
大手航空会社では事前にマイレージの登録と必要な手続きがあります。
早割は断然お得ではありますが、突然の帰省時には利用することをお勧めします。
また、LCCでも各種いろいろなサービスがありますので、家族の交通費を抑えるためにも利用できるサービスは利用していきましょう。
ANA全日空 「介護割引」
スターフライヤー 「介護割引運賃」
ソラシドエア 「介護特別割引」
割引率は季節や航空会社で異なっています。
登録しなければ利用できないサービスになっていますので、早めに手続きを登録して、いつでも利用できるように準備しておくといいですね。
他の移動手段
JRや新幹線、バスなど介護をするための帰省のための割引はまだ無いようです。

しかし、要介護者である親が身体障碍者手帳も持っており、一緒に移動するときには介護者である家族には割引の対象となることがあります。
窓口で身体障碍者手帳を提示し、利用できるものは利用していきましょう。
介護者が頻繁に行かずとも本人の様子を知る方法
配食サービスの利用

毎日のお弁当を届けてくれるサービスです。
手渡し原則のお弁当屋さんもあり、顔や様子を見ていただけます。
何かあればすぐに必要なところにつないでくれますし、家族にも連絡をくれます。
新聞屋さんや宅配牛乳やヤクルトの利用
新聞屋さんは、新聞受けに新聞がたまっていないか確認してくれます。

宅配牛乳やヤクルトさんは、手渡しの時には少し会話をするので何か気になるときには、関係機関につなげてくれます。
郵便局の見守りサービス利用

月1回郵便局社員が自宅へ訪問し、家族にメール等で報告してくれます。
セコムの見守りサービス利用

室内に一定時間動きがない場合は、セコムが確認しにかけつけてくれます。
近隣の民生委員さんや隣人さん
民生委員さんは、親の家に行ったときに顔を合わせて、連絡できる関係つくりをしておくことで普段から気にかけてくれるようになります。
隣人の方々はご本人にとっては一番身近な存在かもしれません。
小さな変化、心配事など気づいてくれることが多いです。

その他
各地域の自治体が行っていたり民間の見守りサービスなどがあります。
各地域によって様々ですので、いざという時に慌てずに利用することができるよう把握しておきましょう。
まとめ
離れて暮らす、大切な親の介護が必要になった時、月に何度も行かなければならない状況であれば、交通費を少しでも抑えられるように飛行機なら早割を利用することや、前もっていつでも行くことができるように介護割引きの登録を先に手続きをしておきましょう。
介護者として離れている親のことについては、とても精神的に負担を感じることでしょう。
電話で安否確認をすることも大切ですが、電話した時に出ないとなるととっても不安でいっぱいになります。
いろいろな見守りサービスを利用している場合には、「おかしいな」と思った時には連絡が届きますので、心配だからとすっ飛んでいくなんてことは回避されます。

親戚も誰もいない環境での一人暮らしであれば、よく話し合いをして、家族のそばに連れてくることを検討することが一番ではないでしょうか。
介護者である子供にとってはいつもそばにいることで、安心感や交通費の負担などの軽減もできます。
ですが、本人が納得いかなければ、地元の介護サービスを上手に利用、活用しながら、離れた場所からでもお互いが安心できるような、環境づくりをしていきましょう。(執筆者:佐々木 政子)