マイホームの資金計画

マイホーム資金計画は順番が大事

マイホームを買う際には、購入金額の「上限」から決めなければいけません。

しかし、家を現金で買うのであれば分かりやすくのですが、住宅ローンを借りたとたんに、自分の「上限」が分かりにくくなります

マイホーム計画の中で、このような考えの人が多いのかもしれません。

・ 不動産会社が考えてくれる

・ 住宅ローンの計算が面倒だからあとで考える

・ マイホームの見積もりが出たら相談する

予算の「上限」を後回しにした結果

・ 気に入った物件があったけど、購入金額を借りられなかった

・ マイホーム購入はできたが、予想以上に住宅ローンの返済が多く、家計が苦しい

・ マイホーム計画が破談になってから、家族がぎくしゃくしている

マイホームを諦めた

・ うまくいかなかったマイホーム計画で、お金や時間・労力をたくさん使った

このようなことが起こります。

夢を壊さずに着実にマイホームを手に入れるためには、まずボトムアップ型資金計画を行うことです。

この記事では、なぜ予算の「上限」を先に組まなければならないかを説明します。

住宅ローンを使用する場合の資金計画には2つあります。

・ トップダウン型資金計画

・ ボトムアップ型資金計画

トップダウン型資金計画

1. 購入するマイホームと購入金額を決定

2. 諸費用を含めた購入金額から頭金を除いて住宅ローンの借入額を決定

3. 住宅ローンの返済期間・金利を決めて、最後に月々の返済額を計算

ボトムアップ型資金計画

1. 現在から将来を想定した収入・支出から毎月の返済可能額を想定して決定

2. 住宅ローンの返済期間・金利を決めて、借入総額を計算する

3. 頭金と合わせて、購入額の「上限」を決定

このボトムアップ型が、マイホーム計画の予算の「上限」を先に決める計画です。

トップダウン型資金計画者の失敗

トップダウンの失敗

トップダウン型資金計画者がマイホーム購入に失敗する原因は、

原因1:借入希望額が収入に比べて多くなる

原因2:月々の返済額多くなる

原因3:希望の金額を借りられない

原因4:他に借入があるなどの理由により融資承認がおりない

などがあり、購入を決めた物件の金額を住宅ローンで借りられなくなります。

また、マイホーム計画では、購入できても住宅ローン返済が生活を圧迫して、マイホームを手放さざるを得ないこともあります。

住宅ローンの融資承認について、アドバイスをしてくれる専門家がいます。

彼らは住宅ローンの仕組みに精通し、借入希望額の借り入れを助けてくれます。

希望金額の借り入れに尽力してくれます。

ありがたい存在なのですが、借入額が多くなれば、月の返済額やリスクは多くなり、結果的に返済できない事態も想定されます。

マイホーム購入失敗後の影響1:配偶者との関係が悪くなる

マイホーム計画には物件を選ぶだけではなく、子供の学校や家具など多岐多様な要素があります。

これらをすべて決めなければならないので、白紙になった時の徒労感には想像を絶するものがあります。

マイホーム購入失敗後の影響2:再計画時の影響が大きい

マイホーム計画を再開するにしても、結局のところ資金計画の問題からは逃げられません。

多くは失敗した前回のプランを再検討して費用の削減をします。

この作業をするのはどうしてもモチベーションが下がります。

「夢のマイホーム」を削っていくのはつらい作業です。

トップダウン型資金計画が多い理由

トップダウン型資金計画が多い理由を

・ マイホーム購入予定者

・ 不動産会社・ハウスメーカー・工務店(住宅営業マン)

・ 金融機関の担当者

から考えます。

マイホーム購入予定者

マイホーム購入予定者の多くは、 まず住宅展示場・モデルハウス・モデルルーム・現場見学などから情報収集を始めます。

住宅展示場などは主に住宅の話から入っていきます。

この流れが多いので、初めに資金計画や住宅ローンからマイホーム計画を立てる人が少なくなるのです。

不動産会社・ハウスメーカー・工務店(住宅営業マン)

彼らの初めの仕事はモデルハウスの物件やパース・図面を見せて、マイホーム購入希望者に良いイメージを持ってもらうことです。

住宅営業の仕事は次のアポイントを取り、成約することです。

また、嫌われないために自社の取扱物件をよく見せようとします。

この雰囲気の中で、営業マンはマイホーム購入希望者が住宅を購入できるとこと前提に話を進めていきます。

住宅ローンが組めることを前提に接客します。

住宅ローンを借りられるかを確認するために年収は必ず聞きます。

しかし、住宅ローンの返済計画等には質問がなければ答えません。

資金計画の専門家ではないので、詳細には答えてくれません。

金融機関の担当者

ほとんどは購入予定物件が決まってから訪れるので、計画段階で金融機関を訪れることはあまりありません。

金融機関の担当者も、トップダウン型資金計画の人を優先します。

トップダウン型資金計画のマイホーム購入希望者は、借入額(収支額)、物件(担保)が決まっているので、見込み客として融資の対応をすぐにします。

事前審査段階のマイホーム購入希望者にしても、購入希望物件の商談がそれなりに進んでいる場合が多く、トップダウン型資金計画を前提とした業務が多いのです。

ただし、年収不足などによる減額融資については早めに指摘されます。

なぜボトムアップ型資金計画者が少ないのか

少数派のボトムアップ計画

ボトムアップ型資金計画者が少ない理由は、

ボトムアップ型資金計画の提案は、営業から成約までに時間がかかる

からです。

マイホーム購入予定者からすると、

「ボトムアップ型資金計画を立ててくれる人の存在自体を知らない」

「近くに相談者がいない」

住宅営業マンからすると、

「資金計画の仕方がわからない」

「早く成約したい」

などの心理があります。

また、引渡(代金回収)までに時間がかかるボトムアップ型資金計画を嫌がる風潮もあります。

金融機関の担当者からすると、まず購入予定の不動産情報がないと、融資審査ができないという現状があります。

筆者の失敗談

私は新卒より一貫して、建築・不動産の「畑」を歩んできたにも拘らず、マイホーム計画を破綻させております。

原因は、マイホームの予算を決める前に、土地を買って家の設計をしてしまったことです。

土地の選定をしながら設計士に計画を依頼し、土地にご縁があって気に入った地域の土地が現れました。

早く契約をしないと他の客に先に契約される恐れがあり、急いで契約しました。

失敗1:土地購入時にマイホームの総予算を決め切れていない状態で、建物の住宅ローンの期限もあり、そのまま建物の設計に入る

失敗2:マイホーム計画の上限が決まらないまま、マイホームの設計を進める

失敗3:床材・壁材・ユニットバス・キッチンなど、予算より気に入ったものを選ぶ

結果:住宅だけの見積もりが3,200万円

最終予算より1,200万円も高くなりました。

借入予定額から月々の返済額を計算すると、とても払える額ではありません

設計からやり直しとなりました。

運悪く私の職種が変わり、忙しすぎてマイホームの打ち合わせができずに1年延期となりました。

土地を買って1年放置となりましたので、アパートの家賃を払いながら土地の固定資産税を払うことになりました。

建物がないので、税金は高くなります。

家族関係も悪くなり、最悪の結果まで話し合いをしていました。

この経験は誰にでも起こり得ることなので、マイホーム購入を検討されている方には知ってほしいと思います。

ボトムアップ型資金計画を相談する

まずは相談をしてみよう

ボトムアップ型資金計画は誰に相談すればよいのでしょうか。

最近は、不動産会社、ハウスメーカー、金融機関でも資金計画のセミナーや相談会が開催されています。

これらの資金計画の中には、ボトムアップ型資金計画も入っているものと思われます。

住宅ローン等を得意分野とするファイナンシャルプランナーも増え、個別相談も見かけるようになりました。

住宅営業マン・金融機関の方は「あなたのマイホーム計画は借り入れが多すぎる」と忠告してくれるかもしれません。

しかし、あまりに影響が大きいために、「マイホーム計画を白紙に戻して、一から作り直しましょう」とは言いません。

マイホーム計画は、「無駄の少ない」ボトムアップ型資金計画から始めましょう。(執筆者:金 弘碩)