TVCMでもよく放映されている「告知緩和型の医療保険」という商品があります。

「持病があっても入れる」とか「健康に不安のある方でも入れる」のような広告を目にされたことはあると思います。

そのように謳われている商品は「緩和型医療保険」と呼ばれてさまざまな保険会社から発売されています。

商品により名称はまちまちですが、おおむね一緒です。

たとえば、「引受基準緩和型」や「限定告知型」は告知が健康体(標準体)のものよりも簡単で、告知全てが「いいえ」であれば申し込めるというものです。

また、似ている商品に「無選択型」というものがありますが、これは「無選択」にほぼ条件なしで申し込める商品です。

保障内容や保険料が割に合わない場合が多く、どうしても保険に入りたい場合以外にはおすすめできません

「告知の基準」は保険会社や商品ごとに違い、A社では緩和型しか入れなかったのに、B社では健康体で入れるケースが存在します。

保障内容が良くなったうえで保険料も下がる場合がありますので、緩和型や限定告知型に加入されている方は2~3年に一度は他に加入できる商品がないかを確認してみてください。

今回の記事では、病名ごとの医療保険の告知のポイントを解説します。

生活習慣病などを中心にいくつかポイントを紹介していきます。

※あくまで「目安」ですので、参考程度で考えてください。

実際には年齢や病名、入院日数や手術の種類、治療内容などにより保険会社の判断は異なります。

各疾病ごとの告知のポイント

各疾病ごとの告知のポイント

まずは、各各疾病ごとの告知のポイントをお伝えします。

がん

・ 悪性新生物(転移性のがん、浸潤性のがん)なのか上皮内新生物なのか

・ 部位(脳、脊髄、乳がんなどは15年以上経過していないと厳しい会社も)

・ 治療内容(入院回数、入院日数、手術回数、は少ない方が良い。放射線や化学療法はない方がいいなど)

・ 完治後の年数(5年・7年・10年・15年以上経過していれば引受可能な会社もあり)

・ 診断時の年齢が20歳未満はどうやっても通らない会社もあり

・ 病理組織診断結果や病期分類などの医療証明書の提出が必要な会社もあり

・ 肝臓、膵臓、悪性黒色腫、悪性リンパ腫、白血病など特定のがんは通らない会社もあり

・ 再発や転移の有無(ない方がよい)を問われるケースも

急性心筋梗塞

・ 完治後7年以上経過していれば可能なケースあり

・ 治療内容や経過期間に関係なく通らない会社が多い

脳梗塞

・ 50歳以上で後遺症や再発がなく、社会復帰後8年以上経過している場合に引き受けの可能性あり

・ 社会復帰の年月や薬名、後遺症の有無、糖尿などの合併症の有無

・ 医療証明書や健康診断結果の提出が必要となる場合あり

・ 49歳以下や最初の発作が39歳以下、発症から2年未満などの条件により通らない会社もあり

・ 治療内容や経過期間に関係なく通らない会社が多い

高血圧

・ 年齢によるが最大170・165・160mmHg未満かつ最小95・100・105mmHg未満であれば通るケースあり

・ 年齢によるが最大179・169・154mmHg未満かつ最小99・104mmHg未満であれば通るケースあり

・ 20代は最大149mmHg以下かつ最小94mmHgを超えると通らないケースあり

・ 直近3か月以内の血圧値を基準とする

・ 投薬中は薬飲んだ後の数値で評価

・ 糖尿病との合併は厳しくみられるケースあり

・ 入院歴があると通らない会社もあり

・ ワーファリンなど血液サラサラの薬を処方されている場合には通らないケースあり

糖尿病

・ 発症年齢(若い方が厳しい)、治療内容、インシュリンの有無、直近のHbA1cの値、空腹時血糖の値、合併症の有無

・ HbA1Cが7.0%まで大丈夫な会社もある

・ 治療内容や経過期間に関係なく通らない会社が多い

以上の告知目安は保険会社ごとに常に見直しされていて変わるものですので、参考程度にお考えください。

糖尿病

緩和型と標準体の保険料の差

次に、「通常の医療保険」と持病をお持ちの方向けの「緩和型の医療保険」の保険料の差を参考までに比較してみましょう。

保険料差の事例

次の前提条件で保険料の差を見てみましょう。

前提条件

【年齢・性別】40歳女性

【保険の条件】
・ 日額:5,000円
・ 三大疾病無制限
・ 保険料免除特則付き
・ 120日型
・ 終身払い
・ 先進医療特約付き

保険料の比較

保険料比較表

以上のように保険料が倍近く、保険会社によっては倍以上違うことがお分かりいただけると思います。

保険に入れないと諦めていた方や、緩和型の医療保険に加入中の方で持病の経過が割と良好な方の場合には、健康体(標準体)の医療保険も視野に入れて見直ししてみることをおすすめいたします。(執筆者:永島 隆)