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積立投資家にとって一番大切なのは継続力 途中で売却せず長く投資を続けることが最重要なわけ

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積立投資家にとって一番大切なのは継続力 途中で売却せず長く投資を続けることが最重要なわけ

昨今のブームもあり、多くの方が投資を始めていることと思います。

実際、金融庁が発表している「NISA口座開設・利用状況調査結果」においても新規口座開設が増えていることが発表されています。

新規口座開設に占める投資未経験者の割合はつみたてNISAが88.7%、一般NISAが48.6%となっており、つみたてNISA開設者の投資初心者率が高い状況がうかがえます。

参照:日本証券業協会

将来への不安から「なんとかしたい!」との思いでつみたてNISAを始めたことが想像できますが、と同時に気になったのが「この下落相場でも継続できているか」ということです。

少し古い記事になりますが、ニッセイ基礎研究所のレポートが参考となりそうです。

端的にいうと2018年のつみたてNISA買付額に対して、2019年にはその約17%が売却されていたとのことです。

2019年は人気の米国株式が好調、どんどん利益が出ていた年です。

利益確定の意味もあるのかもしれませんが、短期での売却は「もったいない」の一言です。

また、今年2022年は軟調相場、多くの投資家がこれまでのような利益を得ることができない状況にいます。

もしかすると今まで以上につみたてNISAの売却が行われているかもしれないと憂慮しております。

つみたてNISAは長期間の積立投資を前提とした制度です。

短期で売却するメリットは全くなく、デメリットばかりです。

短期での売却は 「もったいない」

つみたてNISA途中売却デメリット

以下、つみたてNISAを途中で売却するデメリットについて4つ例をあげて解説します。

デメリット1:複利の力が消える

かの有名なアインシュタインも下記のような言葉を残しています。

「複利は人類最大の発明。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を失う」

複利の効果は投資金額が大きければ大きいほど、また、投資期間が長ければ長いほど効いてきます。

積立を始めた数年では全くといってもいいほど実感できませんが、10年15年20年と投資を続けることによってその恩恵を受けることができます。

下図は金融庁HPの資産運用シミュレーションをもとに毎月3万円を年率5%で20年間運用した場合の表です。

運用収益が時間の経過とともに大きく増えていることが見て取れるかと思います。

20年の積立を継続すると投資元本720万円に対して約513万円の利息がつく計算となります。

長い期間続ければこれだけ大きな利息を手にすることができますが、始めて2年目だとまだ3.6万円しかついていません

複利の効果を味方につけるためには長い期間の運用が必要になります。

毎月3万円を年率5%で20年間運用した場合の表

デメリット2:大きな上昇相場を逃してしまう

「この下落がいつまで続くかわからない」

「どんどん資産が減っているのが耐えられない」

「一旦売却して上昇が始まってから投資を再開しようかな」

いつ底値をつけるか、そしていつ反転、上昇相場入りするかは誰にもわかりません

残念ながら投資のプロと呼ばれている人たちでさえも正確に当てることは不可能です。

ではどうすれば上昇相場に乗ることができるのか。

それは相場に居続けることによって達成できます。

タイミングを読むのではなく、それがいつ来ても良いように準備しておくことが必要です。

相場急上昇のタイミングを逃してしまうと得られる利益が大きく減ってしまうことをご存じでしょうか。

詳しくは過去記事をご参照ください。


一つ紹介すると、1980年から2016年の間で、上昇率上位10日間を逃した(相場にいなかった)場合、得られた利益が約3分の1減ってしまうというデータがあります。

相場を読むことができるのであればそもそも積立投資ではなく、一括投資をするべきです。

その方がより簡単により短期で大きな利益を手にすることができます。

相場を読むことができないから積立投資をしているわけです。

相場の転換点となる大きな上昇を逃さないためにも常に投資を続ける(相場にいる)ことが大切です。

デメリット3:非課税枠は復活しない

みたてNISAで投資した後、途中で売却しても使ってしまった非課税枠は二度と復活しません

30万円の非課税枠を使った場合は年内で残り使える枠は10万円のみです。

つみたてNISAを途中売却するということは国から認められた非課税という権利を放棄することと同義です。

多くの方が「節税」という言葉に敏感になっている今、このつみたてNISAを途中で売却するということがどれだけ損をしかねない行動なのか、冷静に考える必要があるでしょう。

また、途中で別の銘柄で積立することになったとしても過去に積立していた銘柄は売却せず、保有しておくようにしましょう。

追加投資しなくても運用は継続されます。

将来の利益の源泉となってくれるでしょう。

デメリット4:積立投資家にとって一番大切な力は握力!

積立投資にとって大切なことはどのファンドに投資するのかではありません。

多少の経費率の違いは大きな問題ではありません。

どれだけ投資を続けることができるかです。

最悪、積立を継続できなかったとしても売却だけはしない「握力」が将来の利益を左右します。

積立を継続しよう

つみたてNISAは長期間続けることによって初めてメリットがある制度です。

途中で売却するとデメリットしかありません

途中で売却するデメリットを多くの方が理解し、厳しい相場環境の中でも積立を継続する方が一人でも増えれば嬉しい限りです。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種冨岡 光)

《冨岡 光》
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冨岡 光

執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光 冨岡 光

FP歴10年。保険、投資信託、住宅ローンを専門に扱っております。趣味は株式投資と読書、家族との時間。数々のお客様をコンサルティングさせていただいた経験を活かしながら、「皆様の疑問にわかり易くお答えする」をモットーに活動しております。 <保有資格>FP技能士2級、証券外務員1種、MDRT4年連続入賞 寄稿者にメッセージを送る

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