最近では、女性のみならず男性も通っているケースも少ないエステサロン。肌の露出が増える季節だからこそ、サロン通いをしている方も多いのではないでしょうか。

目次
エステサロンのカード決済が少ない理由
エステサロンでの料金は、なかなか高額ですので現金払いは一般的ではありません。そこで普通ならばクレジットカード、といきたいところですが、なかなかそうはいきません。エステ業界は、その高額な費用にもかかわらずクレジットカード決済の導入が進んでないのです。
それには理由があり、カード会社の審査がかなりエステ業界に厳しいことが挙げられます。
なぜエステ業界にそれほどまで厳しいのかといえば、それはかつてあった「回数券」問題です。何回分かの施術をまとめて購入することで1回当たりの料金が安くなる「回数券」は、エステの重要な収入源でした。しかし、回数券を売るだけ売って逃げてしまうエステ業者が問題となり、利用者は回数券の返金をカード会社に求めるしかありません。
カード会社としてもそれはゆゆしき事態であり、以降は回数券を発行している業者は加盟店契約をせず、そうでない業者も審査は厳しくなってしまったのです。
決済代行という手も
エステサロンの中には、決済代行を利用する業者もあります。決済代行とは、カード会社が加盟店契約してくれなくても決済代行業者と契約をすることで、間接的にカード決済が可能となるシステム。
ただし、決済代行業者の手数料はカード会社の手数料と比べても数倍高いです。割高な手数料を回収するため、利用料金が高くなる懸念もあります。おまけに、決済代行業者が倒産するケースも少なくなく、そうなると今度はサロン側が売り上げを回収できずに困ってしまいます。
優良なサロンとのみ加盟店契約
やはり、カードが使えるのは利用者への大きなアピールポイントとなりますので、サロンとしても導入したいところ。そこで最近では、新たな決済組合が導入されています。組合に加入すれば、カード会社と加盟店契約が可能です。
その組合への出資金と売上高の1割程度をプールすれば、万が一金銭トラブルに発展した場合でも組合のプール金から補償できます。加入するためには既存の組合員の3分の2以上の同意が必要なことから、悪質な業者はこの時点で排除されることとなり、優良な業者のみが残るようになるのです。(執筆者:角野 達仁)