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資産運用の必要性を感じて「株式投資」や「投資信託」を考える方が増えてきましたが、投資商品に手をだすことに抵抗を感じる方は少なくありません。
その理由としては3つ挙げられます。
2.元本割れするのが怖い。
3.金融商品の知識がなく価値がわからない。
まず「やり方がわからない」は、経験を積むことです。
テーマ別の投資信託は、通常の投信と比較するとリスクはありますが、1万円から投資は可能です。応援したいファンドを見つけて投資する習慣を持つことで投資スキルの経験値が上がっていきます。
投資には元本割れのリスクがありますが、リスクの低い定期預金などの金融商品だけに依存していたので高いリターン(利益)を望むことはできません。
資産を守りながら資産を殖やすためには、投資を続けていくためのモチベーションを維持していく努力が必要です。
現在の低金利時代は資産運用するのは難しく、テーマ型投信を購入するには、中長期的な視点で作られているのか? 短期でリターンを狙ったファンドなのか? 選別できる洞察力が必要です。
老後に備えて投資を考える人も増え、かんたんに始めやすい投資として「投資信託」に人気がありますが、投資目的に合わせて購入してください。
目次
投資信託のスタイルは大きく分けると「分散投資」と「集中投資」
一般的な投資信託は国内銘柄、外国銘柄、国内債券、外国債券などに分散投資を得意とする金融商品と、通信・医療・ロボットなどの特定の銘柄・関連銘柄に絞って投資を目的とする「テーマ型の投資信託」というものも販売されています。
テーマ型投資は、集中投資することで高いリターンが期待できる一方で、景気に左右される銘柄が多いだけに暴落するリスクのある金融商品です。
購入する際には、リスクの回避について知っておかなければなりません。
そこで、購入ポイント・売却のタイミングについて「必ずチェックすべき5つのポイント」をまとめてみました。
テーマ型投信を買うときに必ずチェックすべき5つのポイント
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1. テーマ別の信託は短期売却を目的にチェック
投資経験が少ない方は投資信託と聞くと「長期投資」、「分散投資」に適していると思われがちですが、テーマ型の投資信託は「今が旬」な銘柄を中心に組み入れて運用する投資信託であることから旬を過ぎると株価の下落を招きやすいのが特徴といえます。
原則、長期投資には向かない金融商品ですが、「絶対収益型」のベンチマークを設定していない風変わりな金融商品ということもあり、市場全体の動きに影響されにくい投資信託ともいえます。
流行のトレンドで勝負するような短期売買向きの商品としては向いています。
ひとことで言えば、売るタイミングが難しい投資信託ですが、株式市場の相場が弱気の時に売れるのがテーマ型投信なのです。
2. テーマ型の投資信託は買いをチェック
テーマに分類している投資信託は、あるテーマを特定に組み込んだ銘柄であることから初心者でも銘柄を選びやすく、投資信託が分からない人でも買いやすいというメリットがあります。
いっぽう、投資対象が限定なので売値で損をするデメリットが不安要素でもあります。
不安に思いながら買ってしまう理由は、証券会社の売れ筋ランキングに、国名や企業をテーマとした投資信託が入ってくることにあるのです。
注目株の銘柄、誰もが知っているファンドは、とにかく売れる!?
売り手の金融機関は「旬な話題をテーマとした投信」は、売り込みやすいですし、買い手としても「これなら成長するだろうという期待感」して買ってしまうのです。
アクティブ運用としてのテーマ型投信は購入時の価格よりも運用成果によって左右されるので、購入時は運用レポートに目を通すことが大切です。
どんな運用成績で推移しているのかを見極めて、売り買いのタイミングを計りましょう。テーマ型投信は、リスクのポイントを押さえておければ十分活用できる金融商品です。
3. テーマ型投資は価値を見極める
投資信託のいいところは少ない資金でも、特定の銘柄を資産に組み込むことができることにあることです。
例えばIT・クラウドコンピューティング・自然エネルギーなどを個別に購入しようと大金が必要となりますが、これも1万円からの投資できます。
テーマ分野に広く資金を投資したい個人投資家にとっては、短期運用でリターンを狙う投資もありです。
テーマ型投資の魅力は、火が付くと高値で売れることです。
なぜ高値で売れるのか?
その商品が「マーケティングの視点」で作られているからです。
うがった見方をすると、商品が売れることが前提にあり、売れそうにもないテーマをわざわざ設定して販売しないのです。
掘り下げると、設定時はそのテーマの市場はピークを迎えつつある状態で株価は割高水準といえます。
買いがいつまで有効なのか見極めるには景気の好転時期。
ブームの賞味期限を見極めるのが重要なポイントです。
4. テーマ別投資は短命!? 終わる日をチェックする
特定のテーマに投資する金融商品は「熱しやすく冷めやすい」といえます。
人気に陰りが見えてくると運用成績の低下し、元本割れを起こしやすくなるのも投資です。
テーマ型投信は世の中で話題となっているテーマに投資する「集中型」なので、人気が下がると関連銘柄も連鎖的に下火へと向かう傾向にあるといえます。
資金の流入がなくなると最悪は繰上償還を待っていますので、売却のタイミングがとても重要です。
・総資産総額が目減りしていないか?
・運用継続が難しくなるようなニュースはないか?
・信託期間満了を待たずの繰上償還は?
通常の株式投資とは異なり、特定の関連銘柄が長期的な収益をあげること難しく、業界全体が「長期的な業績」を考えると賞味期限は2年から10年といえます。
5. 景気だけに偏らないようしないようチェック
テーマ型の投資信託が設定されると関連銘柄の株価が値上がりすることもあり、個人投資家の買いが入りやすくなりますが、割高な水準になっていることをいいことに、販売予定日に高値で売りぬく投資家の存在もいます。
ファンドの運用成績は、基準価格の割に業績を下回る会社が多ければ運用成績は優れているとはいえなくなってくる。
テーマ型投資は業界の参加規模が大きくなると、ひとつひとつの企業のブレ幅が大きくなるという欠点があります。
一つの景気要因や個々の企業の業績を見るのではなく、業界全体のブレ(企業業績のばらつき)がどの程度あるのかを見ることが必要なのです。(執筆者:村井 一則)