「遺族年金」はいろいろな種類のものがあり、いったい自分がどのもの該当しているのか判別しにくいかもしれません。
そして、「遺族年金」は、原則として亡くなった方の亡くなった時に掛けていた年金により変わりますので注意が必要です。
今まで「遺族基礎年金」や「遺族厚生年金」をそれぞれピックアップしてきましたが、どういったときにどういう「遺族年金」が該当するかポイントを確認しましょう。
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国民年金(自営業を営んでいる方など)を掛けている方が亡くなったとき
国民年金の遺族年金には、「遺族基礎年金(※1)」、「死亡一時金(※2)」、「寡婦年金(※3)」というものがあります。一般的にそれぞれどういう時に支給されるか確認をしたいと思います。
(2) 子がいない夫 … 「死亡一時金(※2)」
(3) 子がいない妻 … 「死亡一時金(※2)」又は「寡婦年金(※3)」の選択
※子は「18歳になった3月31日まで」を指します。つまり、一般的には高校を卒業するまでの子ということになります。
※1 「遺族基礎年金」の詳細は、2016年3月31日の記事「手続き忘れのある「遺族基礎年金」について」をご参照ください。
※2 「死亡一時金」の詳細は、2016年4月24日の記事「国民年金を掛けていた方が亡くなった場合に支給される「一時金」があります」をご参照ください。
※3 「寡婦年金」の詳細は、2016年4月6日の記事「60歳から65歳になるまで「妻」に支給される「遺族年金」があります」をご参照ください。
厚生年金(サラリーマンの方など)を掛けている方が亡くなったとき
厚生年金の遺族年金には、「遺族厚生年金(※4)」、加算額として「中高齢の寡婦加算(※5)」というものがあります。
また、場合によっては「遺族基礎年金(※1)」が支給される場合があります。一般的にそれぞれどういう時に支給されるか確認をしたいと思います。
(2) 子がいない夫 … 「遺族厚生年金(※4)」
(3) 子がいない妻(40歳未満の場合) … 「遺族厚生年金(※4)」
(4) 子のいない妻(40歳以上65歳未満の場合)… 「遺族厚生年金(※4)」+「中高齢の寡婦加算(※5)」
※4 「遺族厚生年金」の詳細は、2016年4月3日の記事「サラリーマンの方などが亡くなった場合に支給される「遺族年金」とは」をご参照ください。
※5 「中高齢の寡婦加算」の詳細は、2016年4月○日の記事「遺族厚生年金には、65歳まで上乗せされる加算額があります」をご参照ください。
(記事がアップされたらよろしくお願いします。)
このようにまとめてみると、ある程度のパターンに絞り込まれることになります。もし該当する場合は一度ご確認いただければと思います。(執筆者:社会保険労務士 高橋 豊)