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基本的に、株価の変動には理由がある
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一方で、明確な理由はないけれど、なぜかいつも似たような株価変動をする「アノマリー」と呼ばれる現象もあります。
つまり、株価変動には、業界や銘柄ごとにクセがあるのです。そのクセを知ることで、利益獲得のチャンスも拡大します。
今号では、個別銘柄や各業界が持つ株価変動の一例についてみなさんとシェア出来ればと思います。
ボックス相場を構成し易い商社株
ここからは商社株の値動きについて確認して行きましょう。結論から言うと、商社株はボックス相場を構成し易いと言えます。
ボックス相場とは、一定の価格帯の中でチャートが形成される相場のことを言います。
それは、
・ 三井物産(8031)
・ 丸紅(8002)
その他の大手商社にも言えることです。
三菱商事の値動きを確認してみましょう
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2016年9月から2017年7月現在までの株価は2,200円処を下限、2600円処を上限にしたボックス相場です。この期間内に、ボックスの下限にタッチしたのは2016年の11月と2017年の5月です。
その後株価は上昇している訳ですから、商社株は下限で購入すれば利益獲得のチャンスが拡大すると言えることになります。このように、各業界が持つ値動きのクセを知ることで、利益獲得のチャンスが広がるのです。
米国には利上げに強い不動産株が存在
金融政策において、利下げは景気刺激策、利上げは出口戦略と認識されるケースが多いと言えます。金利を低めに誘導し、景気回復にアプローチする利下げに対し、金利を上げて需要を調整するのが利上げの役割です。
つまり、利上げの下では、なかなか個人の消費活動が活発化しにくい。ましてや、金利が高くなった状況で不動産を買いたい人は少ないと言えるでしょう。
しかしそんななかでも利上げに強い不動産関連銘柄が存在するのです。
です。
グリーンスパン議長時代の利上げ期間もそうでしたが、イエレン議長に変わってからの利上げタイミングでも見事な株価上昇を遂げています。
利上げ発表後は、一時的な悪材料視から株価が下落する傾向にありますが、その後はほとんどの局面で上昇トレンド入りしています。こちらも、銘柄が持つ値動きのクセのひとつと言えるでしょう。
日々のマーケットチェックの習慣化が重要
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各業界や、個別銘柄の動向を知るには、日々のマーケットチェックを習慣化する必要があります。クセの発見や、傾向の発見は日々のマーケットチェックからでしか生まれません。
投資初心者の方は、まずはマーケットチェックから。チャートを眺めるだけでもたくさんのヒントがちりばめられているはずです。(執筆者:徳田 陽太)