帰省してお小遣いをもらったり、お小遣いを持ってお友達と出かけたり、子ども達がお金にふれる機会が多くなる夏休みは、お金の使い方を学ぶチャンスでもあります。
今日は、小学校などで行っているマネー教室の一場面を切り取って、子どもたちに伝えたい「上手なお金の使い方」のお話を紹介したいと思います。
是非、お子さんと一緒に考えながら、お読みいただけたらと思います。
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こんにちは。お金の専門家の小谷晴美です。
いつもは大人の人のお金の使い方や貯め方の相談にのって、ご家族の夢や希望を叶えるお手伝いをしています。
目次
突然ですが、あなたはお金が好きですか?
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私は好きですよ。
だって、お金があれば食べたい物が食べられるし、行きたいところに行けるし、やりたい事もできますね。
お金は、私たちに「美味しいなあ」、「便利だなあ」、「嬉しいなあ」、「楽しいなあ」と、良いことをたくさん届けてくれるチケットみたいなものですね。
でも、お金は「困ったなあ」、「苦しいなあ」、「悲しいなあ」、「残念だなあ」という悪いことを運んできちゃうこともあるんです。
将来あなたがお金のことで、悲しい思いやつらい思いをしないように、今から「上手なお金の使い方」を一緒に考えてみましょう。
1. お金はどこからやってくる?
では、さっそく最初の質問です。
銀行かな?
銀行にある機械にカードを入れると、お金が出てくるところを見た事があるよね。
じゃあ、銀行に行けば、いくらでもお金を引きだすことができるのかな?
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そんなことはありませんね。
銀行の機械から出てくるお金は、お家の人が働いて、稼いでくれたお金ですね。
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「働く」とは人の役に立つこと。
「助かった、ありがとう」という感謝の気持ちで、誰かがお家の人にお金を払っています。
お家の人は、頑張って働いて稼いだお金を、銀行に預けて少しずつ引きだして使っているのですね。
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お家の人が働いて稼ぐお金には「一か月にいくら」と限りがあります。
だから、家族で使えるお金にも「一か月にいくら」と限りがあるんですね。
2. お金は何に使っている?
2つめの質問です。
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● 服を買う(衣料費)
● 文房具を買う(教育費)
● 病気やケガをして病院に通う(医療費)
お家の人が財布からお金を出して払っていたり、カードで払っているところを見ることもあるでしょう。
じゃあ、こんなものはどうかな?
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● 電話代
● 家賃や住宅ローン
お家の人は見えないところで、こういうお金も払っています。
他にも暮らすためのお金を、上手に「やりくり」してくれているんですね。
3. 必要なのは今のお金だけ?
3つ目の質問です。
あなたは将来なりたい職業はありますか? やりたい事はありますか?
例えば、「野球選手になりたい」、「保育士さんになりたい」、「パティシエになりたい」…
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色々な夢や希望があると思いますが、その夢を叶えるために、将来必要になるお金もあります。
お家の人は、あなたの夢を叶えるために、今から少しずつ貯めてくれていると思います。
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こんな風に、お家の人は暮らすために「今必要なお金」だけじゃなくて、「未来に必要なお金」のことも考えて、使えるお金を「やりくり」してくれています。
あなたも大人になったら、そんな風に上手にお金が使えるといいですね。
4. お金がたくさん稼げたら幸せになれる?
「お金がいっぱい稼げたら幸せになれる」と思いませんか?
私は子どもの頃、そう思っていました。でも、それは違いました。
私のところにも、お金のことで「困った、どうしよう」と悲しい顔をして、相談に来る人がいます。
そう言う人はお金を稼げていないのかというと、そうでもありません。
中には、普通の人よりたくさん稼いでいるのに「お金がない」と困っている人や、「お金が返せない」と自分が困るだけではなく、他の人に迷惑をかけている人もいます。
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逆に、稼いでいるお金は少ないけど、お金を上手に使って、楽しく幸せに暮らしている人もいます。
お金の相談にのる仕事をして分かったことは「お金がたくさん稼げる人がお金で苦労しない人」ではなく、「お金の使い方が上手な人がお金で苦労しない人」ということでした。
幸せな大人になるためには「お金を稼ぐ力」をつけるだけでなく「上手にお金を使う力」を身につけることも必要なんですね。
そのためには、今のうちから「上手なお金の使い方」を練習しておくことが大切です。
これから、お金を上手に使うコツを教えますので、それに気をつけながらお金を使ってみてください。
そうすれば、きっとお金を上手に使える大人になりますからね。
5. 必要なものって何かな?
あなたはどんな時に「買いたい!」って思うかな?
例えばこんな時、「買わなきゃ」、「買いたいなあ」って思いませんか?
● 習い事で使う道具
● 服が小さくなった
● 新しいゲームソフトが出た
● 好きなキャラクターのガチャガチャがあった
● 超可愛いアクセサリーに出会っちゃった
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いろんな「買いたい!」って思う場面があるよね。
でも、よく見ると、右と左って何か違わない?
左はあなたにとってどんなもの?
右はあなたにとってどんなもの?
ちょっと考えてみて。
あなたの考えをお家の人に教えてくださいね。
じゃあ、次の言葉につづくピッタリな言葉を考えてみましょう。
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・ 算数のノートないと授業の時、書けなくて困るね
・ グローブないとボールがキャッチできなくて困るね
・ 服がないと出かけられなくて困るね
左は「ないとこまる」よね。
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・ 新作ゲームみんなと楽しく遊べると楽しいね
・ 好きなキャラクターを見るだけで嬉しいよね
・ 可愛いアクセサリーつけて出かけたらウキウキするね
右は、「あるとうれしい」、「たのしい」、「うきうき」、「ルンルン」、「しあわせ」
左のように、「ないと困る」ものを「必要なもの」と言います。 右のように、「あるとうれしい」ものを「欲しいもの」と言います
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6. 上手なお金の使い方は?
お金の使い方には、「必要なもの」と「欲しいもの」の2つの使い方がありましたね。
「必要なものも」も「欲しいもの」もどちらも買えたらえたら幸せですね。
そして自分でお金を稼げるようになったら、何を買ってもいいんです。
「自分が困らないように」そして「人に迷惑かけないように」お金を使えたら、何を買ってもいいんですね。
「自分が困らない」「人に迷惑をかけない」ためにはどうしたら良いと思いますか?
困らないようにお金を使うには、お金を使う順番が大切です。
この順番を間違えなければ、上手にお金が使えます。
「必要なもの」と「欲しいもの」どんな順番で買ったらいいと思いますか?
下の四角の中にピッタリな言葉を入れてみてください。
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「必要なもの」を先に買ってから「欲しいもの」を買うようにすればいいですね。
そうすれば、自分が困ることも、お金の事で人に迷惑をかける事もないですね。
大人になったら「必要なもの」の中に「今必要なもの」だけではなく、「未来に必要なお金」も先に考えて、使えるようになってくださいね。
あなたもお年玉やお小遣いを貯めて、少し高いものを買ったという経験がありませんか?
お年玉やお祝いのお金を将来のために「貯金」している人もいますね。
「貯金」は今の自分から、未来の自分への贈り物です。 逆に、人から借りて使ったお金、つまり「借金」は、未来の自分から奪ったお金
「必要なもの」か「欲しいもの」かよく考えて、未来の自分も困らないようにお金を使いたいですね。
7. 上手なお金の使い方の練習って?
最後の質問です。
お家の人にあなたの考えを話してみてください。
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お金を使う時「これは必要なものかな? それとも欲しいものかな?」と考えることから始めてみるといいですね。
そして「買いたい!」と思ったら、こんな事も考えてみてくださいね。
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それから、こんな事ありませんか?
「あーあ、遊んでいてかさこわしちゃった」
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上手にお金を使う練習は、お金を使う時だけではなくてこんな事も大切です。
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私もちょっと耳が痛いですが、使ったものは元の場所にもどしておけば、探したり、なくしたりしなくて済みますね。
見つからなくてまた買うのはムダづかいになります。
また、物を大切に扱って長く使ったり、最後まで使い切るなど使い方に気をつけることもお金を大切に使うことになります。
自分のお小遣いを使う時は「今月はお金が必要になるような事ないかな? ノートはなくなりそうじゃないかな? 消しゴムも大丈夫かな?」って計画を立てて使うようにすると良いですね。
お小遣い帳をつけて、お金の使い方をふりかえるようにすると、益々上手にお金が使えるようになります。
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・ 困るようなことはなかったかな?
・ 買って良かったと思うものだったかな?
・ 貯金はできたかな?
とお家の人と一緒にふりかえってみてくださいね。
「稼ぐ力」と「お金を上手に使う力」の両方を身につけて、幸せな大人になってください。
最後まで読んでくれてありがとう。素敵な夏休みになりますように。(執筆者:小谷 晴美)