最近では、ビットコインなどを取り扱う「仮想通貨取引所」のCMやポスターを、あちこちで見かけるようになりました。
メルカリやLINEなど、身近なサービスでも仮想通貨決済の導入を検討しているというニュースが出ています。
「10万円の元金が1年で200万円に」といった景気の良い話を聞くと、仮想通貨取引に興味はわくものの、仮想通貨がどういうもので、どのように取引するものなのか、イメージしにくいという方も多いかと思います。
そこで昨年から仮想通貨取引に参加している筆者が、仮想通貨取引のポイントをできるだけシンプルにご紹介します。
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目次
仮想通貨とは?
仮想通貨は、インターネット上で使うことのできる通貨のこと。暗号通貨、デジタル通貨といった呼び方をされることもあります。
円やドルといった法定通貨とは異なり、公的な管理者が存在しないというのが、仮想通貨の大きな特徴の1つです。
仮想通貨の取引履歴は、ブロックチェーンという「参加者が皆で取引内容を共有・監視できる仕組み」によって管理されます。
インターネットさえつながっていれば世界中どこでも使えるため、新たな送金・決済手段として注目を集めています。
どうやって買うの?
仮想通貨を手に入れる方法としては、専門の取引所を介して、円やドルなどの法定通貨と交換するのが一般的です。
日本の取引所としては、bitFlyerやcoincheckが有名です。
bitFlyer
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coincheck
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記事執筆時点のビットコインの値段は、1BTC=170万円ほどですが、0.001BTCなど少額からでも購入可能です。
仮想通貨詐欺に気をつけて!
なお、仮想通貨取引が有名になったことで、「仮想通貨詐欺」も増えているようです。
仮想通貨を売買する場合は、基本的に人や代理店を介しての購入はせず、メジャーな取引所を利用して、自分で買うようにしましょう。
値動きは?
仮想通貨としてもっとも有名なビットコインは、2017年の1月は1BTC = 10万円ほどでした。
それが12月には一時期1BTC = 200万円以上の値をつけ、現在は1BTC=170万円ほどになっています。
このことからもわかるように、価格の乱高下が激しく、大きな利益が出る場合もありますが、マイナスになってしまう可能性も非常に大きいものだといえます。
ビットコイン以外にも仮想通貨はあるの?
仮想通貨には多くの種類があり、現在は1,500以上もの仮想通貨があるといわれています。
ビットコイン以外では、イーサリアムやビットコインキャッシュ、ライトコインなどが有名です。
各コインによってできた背景や役割が違い、例えば、大手掲示板サイト2ちゃんねる(現5ちゃんねる)から生まれたモナコインは、主にネット上で気軽に支払えるチップとして利用されています。
これらの「ビットコイン以外の仮想通貨」を総称して、「アルトコイン(オルトコイン)」と呼ぶこともあります。
アルトコインの一部は、日本の取引所でも購入可能です。
仮想通貨はこれから値上がりするの?
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これから仮想通貨を買おうと思っている方にとって、一番気になるのが、
ということではないでしょうか。
正直なところ、これについては全く検討がつきません。
2008年にビットコインが誕生してから、まだ10年足らず。
徐々に決済手段として使えるお店やサービスも増えてきていますが、国によっては仮想通貨の取り扱いを禁止するといった動きも出てきています。
世界中のアナリストが独自の見解を発表していますが、「今後さらに20倍にもなる」という意見もあれば、「1BTC = 10万円程度まで下落する」などさまざまです。
仮想通貨の「適正価格」がいくらなのかは、少なくとも今はまだ、誰にもわからないというのが実際のところではないでしょうか。
それでも筆者が仮想通貨を保有する理由
筆者は少額ではありますが、ビットコインを始めいくつかのアルトコインも所有しています。
否定的・懐疑的な意見も多い中で、それでも仮想通貨を持っているシンプルな理由としては、「仮想通貨が普及したら、きっと便利だろう」と感じているからです。
仮想通貨が広がれば、外国に行くときも両替が不要になります。
世界中のどこに相手がいても、Twitterやメールなどで気軽に送金できるようになります。
振込や送金にかかる時間も手数料も最低限になり、海外のものを買ったり、海外にいる人と一緒に仕事をしたりするのも、今よりずっと簡単になるでしょう。
人は便利なものが大好きです。
携帯電話もインターネットも、できた当初は「使うのは一部の人だけでしょ」と否定的な意見が多かったものです。
でも、現在では生活になくてはならないサービスに進化しています。
仮想通貨も、同じように発展していくポテンシャルがあるのではないかと、個人的には期待しています。
仮想通貨は「余剰資金の中の余剰資金」で!
とはいえ、無数にある仮想通貨の中で、「どのコインが最終的に生き残るのか」という予測を立てるのは難しいですし、結局各国で規制が広まって、仮想通貨が使えなくなる未来も十分にあり得ます。
価格のアップダウンも激しいですから、毎日ハラハラするような金額を投資するのはおすすめできません。
「投資は余剰資金で」とよく言われますが、仮想通貨投資に関して言えば、「余剰資金の中の余剰資金で」行う方が、気持ちとしても楽なのではないでしょうか。
筆者は仮想通貨に投じる金額を、「宝くじを買うときと同程度」にしています。
最悪リターンがゼロになってしまってもしかたない、という金額であれば、値動きに一喜一憂せずに済みます。
これから仮想通貨投資を始めるという方は、「もうかるらしい」といううわさだけに振り回されず、リスクについて十分に考慮した上で、購入を検討してください。(執筆者:青海 光)