困惑しています。
何にって、突然沸きだした、ママ友たちの英語教育熱にです!
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目次
英語教育早期化
学習指導要領の改訂が発表されてもうすぐ1年。
中でも注目されたのが、小学校での「英語」(現行は「外国語活動」)と「プログラミング教育」の必修化ではないでしょうか。
2020年度から全面実施されるとのことですが、次の4月からは「移行期間」として一部実施する小学校も現れてくるのでしょう。
先行英語教育にEテレが警鐘
私が恐れおののいているのは、それから雨後の筍のように次々顔を出す幼児向け英語教室や英語教材です。
自宅に入ってくるチラシも、以前の3~5倍になったように思います。心の底から鬱陶しい。
そして何より、子育て費に占める「学校外活動費」の金額を減らすことがハッピー家計につながると信じている私としては、そんなものにお金をかけるわけにはいかないんです。
幼児期からの早期英語教育に違和感を覚えている私に、NHKが援護射撃をくれました。
Eテレ「すくすく子育て」1月27日放送の「気になる!子どもの英語教育」です。
その中で東京学芸大学の松井智子教授(心理言語学)が、子供をバイリンガルに育てたいというお母様に対して、こう答えておられました。
子どもを家庭だけでバイリンガルに育てるには、つよい覚悟が必要になります。
例えば、日本の小学校に進むとき、ほかのお子さんに比べて、日本語の単語の数が少ないと考えてください。
ママが英語だけで話していると、日本語に触れる機会が減るためです。
日本語と英語のバイリンガルであれば、使える日本語と英語の単語数の合計が、日本語だけを話す場合の日本語の単語数と同じぐらいになります。半分とは言いませんが、そのぐらいの差ができてしまいます。
私たちが、怒ったり、悲しんだり、しあわせなときに喜んだりするとき、言葉に感情を乗せて話します。
感情を乗せることができる言葉は、どうしてもパパやママの母語になります。
私も英語で会話するときがありますが、ほんとうに怒ったときの感情は、英語で話すことはできません。
頭で考えて話すので、感情をうまく伝えられないのです。
そして、親の感情が言葉でうまく伝わらないと、子どもは自分がどうやって感情を表現していいのかを学習できなくなってしまいます。
そのため、感情の表現が、すごく苦手な子どもになってしまうこともあります。ママの感情豊かな声は、子どもの心の安心基地になります。
はたして、英語で安心基地をつくることができるのか、考えてみることが大切です。母語が英語であれば、そのような問題は少ないと思います。(引用元:すくコム)
また番組中では、自宅で英語の絵本などを使って教育をされている幼児が、まるで「小さなルー大柴」(ママ)のような話し方をしている映像も扱われていました。
幼児期からの英語教育、危険じゃないかしら。
まぁ週に何回か英語教室に通うくらいでは、そんなに幼児の頭が英語に侵食されることもないでしょうけどもね。
早期英語教育の効果がすごく低い、ということでもありますが。
尾木ママは国語力の低下に警鐘
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さらに教育評論家としてメディアによく登場する尾木ママ(尾木直樹さん)は、フジテレビ系「ホンマでっか!?TV」2月21日放送分で「国語が苦手な人はいじめっ子になりやすい」とまで発言しました。
「いじめっ子になりやすい」っていう後半部分には驚きですが、「国語力」がないと感情をうまくとらえられず、相手の気持ちを理解することが不得意になるのだとか。
ただし尾木ママのいう「国語力」は、学校の国語のテストで測られるようなものではなく、なんだか総合的な人間力のようなもののようです。
小学校低学年期ごろまでの自然体験や遊びで育つというようなこともおっしゃっていますし、先ほどの松井教授の「感情の表現」や「心の安心」に匹敵するような力のことなのかもしれませんね。
「人間力が低いからいじめっ子になる」のではなく「いじめっ子は人間力が低い」気がしないでもないですが、ともかく尾木ママも、やはりこの放送で明確に幼児期からの英語教育を否定しています。
創造や表現のような複雑な思考って、私たちは母語である日本語を使って実現しているのだと思います。
何より優先されるのは、外国語よりも日本語の習得ですよね。
学校が英語教育を前倒しするのは、子どもたちに英語に親しんでもらうため
それじゃあ実際、学校で低学齢から行われることになる英語(外国語活動)の授業って、どのようなものなんでしょう?
前述の「すくすく子育て」では、東京板橋区の加賀小学校の実例が挙げられていました。
先生といっしょに英語の歌を歌ったり手遊びをしたり、先生をまねて簡単な質問を友達どうしでしあったり。
これが日本語ならまるで「おかあさんといっしょ」や「いないいないばぁ」(ともにNHK Eテレの幼児向け番組)ですね。
見よう見まねのこれなら、楽しく英語を学び始められそうです。
むしろ英語塾ですでに英語を知っている子なら退屈なんじゃ…。
私たちのころの「中学生に英語圏の小学1年生レベル(ABCの書き方)から始める」ではうまくいかなかったから、「小学生に英語圏の幼児レベル(歌や手遊び)から始める」に変えたということです。
英語を簡単にするために低学齢化したわけですよ。
それなのに「将来学校英語でついていけなくなるとかわいそうだから」と、親がアセって子どもが幼児のうちから英語を学ばせるというのは、悲しいすれ違いじゃありませんか。
文部科学省には、世のパパママたちのために、ぜひともそのあたりについてのコメントがあってもよさそうなのですが、残念ながら私は寡聞にして知りません…。
幼児英語教育に投資するくらいなら、こんな株式投資はいかが?
私はね、こんな早期教育に投資するくらいなら、技術立国日本らしく、以下のような企業に投資したほうがおもしろいと思っています。
それに、わが子にリスクはかけられませんが、投資のリスクは愉しいんですもの。
ロゼッタ(6182)
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1つめのロゼッタは「我が国を言語的ハンディキャップの呪縛から解放する」ことをミッションとして掲げ、2025年に自動翻訳機を完成することを目標にしています。
かっこいいですね。日本語で外国人と不都合なく話せる世界がすぐそこまで来ているだなんて。
英語教育はさらに時代に合わなくなってしまいます。
もしそうなったら、文部科学省は私たち親に謝罪してくれるんでしょうか。
翻訳センター(2483)
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アドバンスト・メディア(3773)
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アドバンスト・メディアは、自動翻訳に欠かせない音声認識技術を開発しています。
このような技術は、翻訳以外にも広い可能性を持っていますよね。(執筆者:徳田 仁美)