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長期に渡るシステムメンテナンス
株式会社みずほフィナンシャルグループ傘下の、株式会社みずほ銀行とみずほ信託銀行は、次期勘定系システムへの移行を目指し、長期に渡るシステムメンテナンスを行っています。
みずほ銀行は、
・ 2011年3月の東日本大震災直後に、大規模なシステム障害
この反省を踏まえて、2018年6月から1年間、合計9回に別けて行われるシステムメンテナンスを行います。
長期に渡る、システムメンテナンスの日程確認
通常のシステムメンテナンスは、長くても数か月間の週末を使いますが、今回のみずほ銀行とみずほ信託銀行のシステムメンテナンスは、1年間かかる見込みです。
これは、今まで各行の古いシステムをツギハギして使っていたものを、経営主導で、勘定系システムの全面刷新と完全統合を慎重に行うためです。
次期勘定系システムは「MINORI」と呼ばれます。
ただし、開発は紆余曲折の連続で、最終的な開発費は4,000億円を超えました。
これほど大規模なシステムが必要なのかと、行内から疑問視する向きもあるようです。
いずれにしても、みずほフィナンシャルグループとしては、みずほ銀行とみずほ信託銀行のシステム統合を、何としても成功させなくてはなりません。
そこで、万全の体制を期すため、以下の日程で新システムへの移行が行われます。
違う銀行が給振口座でみずほ銀行が返済口座の場合
上記の日程を見てもわかる通り、3連休などに、みずほ銀行とみずほ信託銀行のATMやネットバンキングなどが利用できないため、オンラインサービス臨時休止期間を、しっかりと確認するしかありません。
ただし、オンラインサービス臨時休止期間は、月初~月中に行われており、住宅ローン返済日が集中する月末は避けています。
この事例では、自動入金サービスがあれば問題は解決するのですが、みずほ銀行にはありません。
みずほ銀行が給振口座で返済する銀行が違う場合
この事例では、返済する銀行がネット銀行などであれば、自動入金サービスといって、みずほ銀行から毎月一定額を引き落とし、数営業日後に返済している銀行口座に着金するサービスがあります。
自動入金サービスは、延滞を防ぐ意味も込められているため、手数料無料にしている銀行も多く、この機会に利用されることをお勧めします。
また、みずほ銀行には返済する銀行へ送金する、自動送金サービスもありますが、取扱手数料が1件につき108円、他行宛は3万円未満で432円、3万円以上で648円かかるため、コストパフォーマンスは悪いです。
メンテナンスでリスクがでる可能性
システムメンテナンスを分割することで、リスクを分散したとも言えますが、システムメンテナンスごとに、リスクが生じる可能性もあります。
みずほ銀行とみずほ信託銀行をメインバンクにしている方は、来年6月までは、システムメンテナンスの動向を注視しておく必要がありそうです。(執筆者:1級FP技能士、宅地建物取引士 沼田 順)