高齢者介護施設のニュースを耳にすることが増えてきましたが、ご家族の介護が必要になった時の選択肢の1つに施設入所があるかと思います。
しかし、高齢者の施設入所はすごくお金がかかってしまうというイメージがあるので、家族としては、自身の年金で入れるところを探していきたいところですよね。
高齢者本人としても自分の年金で入ることができ、家族には負担をかけたくないと思っている人が多いのが現状です。
そこで、「施設ってピンからキリまであると聞いたけど、どんなところを選んだらいいの?」の思いにお答えできるように、まずは何を確認したらいいのか? をお知らせしたいと思います。

目次
一人暮らしから見守りのある生活を見直さなければならないとき
・ 一人暮らしで家族が常時来ていないと日常生活がうまく動いていかない時
・ 一人暮らしで本人の気持ちが喪失感でいっぱいで生活意欲が低下している時
・ 夫婦二人暮らしで日常生活がうまく動いていかない時
・ 夫婦二人暮らしであるがちょっと日常生活を送っていくうえで自信が持てなくなった時
・ 家族と暮らしているが、家族の介護負担が大きくなってきた時
などなど、生活を見直す場面はたくさんあります。
一人暮らしでも家族が別の場所にいる場合は、家族との同居なども検討することができます。
しかし、長いこと家族と暮らしていなかった場合は本人と家族の気持ちもあるので、家族がいるから家族と一緒に暮らすという事が、根本的な解決策とは言えません。
家族と一緒に暮らさないと決めた時考えること
自宅で暮らし続ける?
そんな時は、ご自分の家で最後まで頑張って生活していくのかという事をまず考えてみましょう。
自宅での生活も、在宅サービスをたくさん利用することで可能となります。

安心して暮らせる施設を選ぶ?
でも、一人暮らしはいろいろと不安なことが多いという事で、施設を検討したいということであれば、ご自分の希望を改めて確認しながらその施設が合っているのかを検討していきます。
しかし、施設というのは毎月の決まったお金がかかるため、ご本人はもちろんですが、家族としてもいろいろと気をもむこととなります。
確認しておきたいこと
年金額
月にどれぐらいの金額をもらっているのか、確認しましょう。
また、年金では足りない部分の補足を預金から出すのであれば、いくらぐらいあるのか、確認が必要です。
持ち家を売るのであればいくらぐらいで売れるのかの確認も必要です。
見込み額の把握をすることで入れる施設の選定をすることも必要です。
施設の種類
昔の様に入居金に何千万も必要という時代ではなくなり、ある程度まとまったお金があれば入所できる介護施設が人気を集めています。
そして、人気の秘密は、昔ほど老人ホームの生活が窮屈というイメージがなくなりご家族も気軽に立ち寄れるような明るい雰囲気であることです。
有料老人ホーム
入居の際の初期費用として支払う入居一時金の平均額は500万円前後
月額利用料全国的な相場は21.4万円前後
月額25万円の年金があれば生活できそうですが、入居一時金が大きいため年金と預金といろいろと検討してみましょう。
サービス付き高齢者向け住宅
【月額利用料】14万~16万前後
他、介護が必要になったら、介護保険の利用料金も検討しておかなければなりません。
グループホーム
【月額費用】15万~30万前後
グループホームは認知症の方が入る施設になります。
地域密着型のサービスのため、住所地のある施設の利用となります。
特別養護老人ホーム

【月額費用】5万~17万前後
要介護3以上であることが必須です。
所得に応じての月額費用になりますので、入所申し込みの時には、金額を確認することが必要です。
介護保険サービス施設です。
老人保健施設
【月額費用】5万~17万前後
要介護1以上であることが必須です。
リハビリ施設の位置づけのため、長期入所はできないことになっています。
リハビリして自宅での生活を再開できることを目標にしている施設です。
介護保険サービス施設です。
介護療養型病床
医療処置が常に必要な人が入る施設です。
自宅でも施設でも適応できない人が利用する医療施設となります
施設に入りたいけどお金が足りない
どうしても施設を検討しなければならないのに、お金がなくて施設に入れない場合には、もう一度年金額や資産を見直してみましょう。
どうしても捻出できない場合、生活保護の受給によって入れる施設もありますので、適応されるかどうかは、お近くの役所の窓口に相談してみましょう。

まとめ
一番お金がかからない方法を考えるならば、家族と一緒に暮らしながら介護保険サービスを利用するのが一番といえます。
しかし、家族の負担や自身の精神的負担を考えた時に、やはり施設を利用したいという結論に達するかもしれません。
自分の身体状況や毎月どれぐらい支払っていくことができるのか、などなど先行きが不安になるようなことですが、しっかりと確認しましょう。
施設選びも大切です。
パンフレットでは施設の設備などは確認できますが、施設の雰囲気や実際に働いている職員の様子までは見ることができません。
希望の施設が見つかったら必ず一度は見学に足を運ぶこともお忘れなく。(執筆者:佐々木 政子)