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「遠距離介護」は珍しくない

施設のソーシャルワーカーとして働いている私ですが、家族(身元引受人)が遠方に住んでいることって全然珍しくありません。
半日かけて飛行機で面会に来られる方もいます。
このような状況をなんとなく、後ろめたく感じるかもしれません。
しかし、まずは自分たちの生活を優先しなくてはなりません。
仕事をしているならなおさらでしょう。
遠距離介護は、しっかりとしたやり方をしておけば、うまくやっていくことができます。
今回は、うまく遠距離介護をするコツをお伝えします。
施設介護のコツ:職員とのコミニケション
施設に勤務する職員の立場で考えると、大切なことは
です。
コミュニケーションは「親の近くに住んでいるからできる」というわけではありません。
近くにいても、情報のやりとりができず、コミュケーシンが不足しており、「そんなはずではなかった」なんて思うケースもあります。
一般的に考えて遠距離介護になると、確かに近くに住んでいる人よりコミュニケーションは取りにくいと思います。
しかし、諦めず、施設職員と十分にコミュニケーションがとれるように意識してください。
具体的には…
1. 定期的に施設に電話して親の状態を確認する。(月に1~2回程度が目安です)
2. 緊急時にそなえて、携帯電話や会社の電話番号も伝えておく。
3. 時には手紙などを書いて感謝の気持ちをつづってもいいでしょう。
4. 親の事が心配な気持ちは十分理解できますが、一方的になりすぎないようにし、世間話を交えたり、職員の体調を気遣うような言葉を掛けてあげましょう。

在宅介護のコツ:ケアマネジャーとのコミュニケーション
在宅介護でのコミュニケーションは、介護保険制度の要である
としっかりとります。
担当のケアマネジャーが所属する居宅介護支援事業所は自治体に登録されています。
それほど、利用者にとって担当のケアマネジャーさんは大切な存在です。
実際にサービスを行なう事業所(ショートステイやデイサービス)から、必ずケアマネジャーに情報が集まります。
ケアマネジャーとコミュケーションが取れていれば、各サービス事業所での様子も分かるようになり、介護保険制度の知識や情報もたくさん教えてくれます。
うまく付き合うことによって、思いがけない情報を入手することだってあるのです。
節約のコツ:交通費を安くする
遠距離介護は、交通費がかかります。
遠距離介護をなるべく安くする方法は、いかにして交通費を安くするかにかかっていると思います。
例えば、飛行機なら早期に予約すると割引があります。
また、正月やお盆の繁忙期を避ければ、高いお金を支払う必要はありません。
遠距離を考慮した対応とは
私の施設では、年間1~2回ほどしか面会がない人もいますが、その分遠方であることを考慮しています。
1. 緊急時の対応について、なるべく詰めて話をしておく(救急車の要請の有無等)。
2. ターミナル期についても具体的に話をしておく。
3. 近隣に親戚がいないか確認しておく。
無理をしないコツ:年間の予定を立てる

年間を通して、帰省する(親に会う)計画を、金銭面とスケジュール面を考慮して立てておきましょう。
そして、それを、施設職員やケアマネジャーに伝えておくと良いでしょう。
子供として、親が何かあれば駆けつけたいのは当然です。
急な出来事は避ける事ができません。
それはある程度想定して生活してください。
考え方
・ 無理のない範囲での帰省(定期的な帰省)
・ 急な出来事の帰省
に分けておきます。
そのため、定期的な帰省に無理は禁物なのです。
異常がないときにはプロに任せて、何かあったときにはすぐに会うことができればいいですね。(執筆者:陽田 裕也)