要介護状態にあるご家族が医療的にサポートが必要な状態になった時、ご家族にとっては不安と家族の精神的にも身体的にも負担がとても大きなものとなっております。
そんな時に、ちょっと介入してくれるサービスがあれば家族もホッとできるものです。
そこで今回は、費用も安心の介護保険で利用できる訪問看護サービスについてご紹介します。

目次
訪問看護は不安なご家族の支えです
最近、訪問看護ステーションと書かれた車を見かけませんか?
看護師さんが在宅で介護されている方のご自宅へ訪問しています。
訪問看護のサービスは、看護師が自宅に定期的に訪問し、本人の身体状況を確認し健康状態を管理しています。
その他にも、
・ 回復に向けてお手伝いや服薬の管理
・ 療養生活の相談とアドバイス
・ 主治医、ケアマネジャー、薬剤師、歯科医師との連携や橋渡し
をしてくれます。
訪問看護サービスは、必ず、主治医の指示のもと行われていますので安心です。
自宅に居ながら病院と同じような医療処置を受ける人もいます。
自宅で最期を迎えたいという希望に沿った看護も行ってもらえます。
また、家族が困難している話や家族介護の方法についても助言やアドバイスをくれ、家族の心の支えにもなってくれます。

訪問看護ステーションにいる人
保健師または看護師が管理者となって運営する事業所です。
看護師・准看護師・保健師・助産師などが勤務しています。
また、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問看護師に代わってリハビリを行う事業所も中にはあります。
安心だけど、気になる費用は?(介護保険の場合)
訪問看護サービスの利用料金は、ケアプランに沿って1回の訪問時間が決まっています。
30分未満、30分から1時間、1時間以上と料金が変わります。
介護保険の場合、限度額があるため、ケアマネージャーと相談しながら利用回数や時間を決めていく必要があります。
また、医療保険ですが、医師の指示により医療保険で利用する場合で、おおむね末期状態のような状況の時には毎日利用できる場合もあります。
在宅介護で頑張られているご家族で、医療的なサポートが必要な場合にはぜひ一度相談してみてください。
事業所の形態で少し料金がかわります
訪問看護事業所は、
(1) 指定訪問看護ステーション
(2) 病院または診療所である指定訪問看護事業所
の2種類あります。
利用時間で利用料金も少々違います。

若干、病院または診療所である指定訪問看護事業所のほうが安くなっております。(准看護師の場合は利用料金の90%です。)
1回の差額が少額でも月に数回と訪問回数が増えると利用料金の差も大きくなります。
少しでも利用料金を抑えたい場合には担当のケアマネージャに相談しておきましょう。
利用料金のほかの加算
利用料金のほか24時間の緊急時訪問看護加算などサービスごとに加算を設けている事業所もあります。
24時間の緊急時訪問看護加算
緊急時訪問看護加算とは、在宅で安心して療養できるように時間外でも看護師に相談ができたり、来てほしいと思う時には緊急的に訪問してくれる体制を整えるものです。
ご家族としてもいつ何時、本人の状態に異変があった場合でも相談できるという安心感ができますよね。
利用料金に合わせ毎月、訪問看護ステーションは574単位 病院または診療所である指定訪問看護事業所は315単位を支払うこととなります。

その他
他にも、退院加算、看取りのための加算など、それぞれ料金がかかるものもあります。
契約の時に加算の説明をしてくれますので、しっかりと話を聞いて必要な料金は把握しておく必要があります。
まとめ
医療的処置が常時必要な方にとっては、看護師が定期的に来てくれることで、本人にとっても家族にとっても精神的な安心につながる場合が多いです。
在宅生活を継続するために医療的な部分が必要な人には、訪問看護を利用する選択肢があります。
施設は費用が高いし在宅で頑張りたいという方も介護保険サービスを上手に利用することで、ご家族の負担を軽減しながらご自宅での介護を続けていくことができます。
ご家族で抱え込む前にご担当のケアマネージャーさんとじっくり相談、話し合いをしながらご自分に合った介護サービスを見つけ、無理のない在宅介護を担っていきましょう。(執筆者:佐々木 政子)