足腰が弱くなってくると入りなれた自宅のお風呂も億劫になりやすいです。
寒い日はなおさらです。
人を頼むと高くつくからとご家族が頑張って入浴をお手伝いされているかたもいらっしゃるでしょう。
入浴に関して大変な思いを抱えている方も少なくありません。
介護しているご家族にとっても大人を入浴させるには想像以上の体力を消耗してしまいます。
入浴でお困りの場合には介護保険の入浴サービスを検討してみましょう。
我慢して頑張る前にお困りごとがあったらまず介護の窓口に相談です。

入浴サービスにはさまざまな形態がありますが、共通して言えることは
ということです。
介護保険の入浴サービスを受けるには、要介護認定を受けていることが条件です。
利用負担額は1割(または2割、3割)の負担です。
実際に費用はどれぐらいかかるのでしょうか。
利用できる入浴方法と合わせてご紹介します。
目次
身体の状況に合わせたタイプを選ぶことがポイント
介護保険を利用した入浴方法についてはいくつかありますが、人の手はなるべく借りたくないと思われている方におすすめなのが、介護保険の福祉用具や住宅改修を利用して手すりを付けるなどの方法です。
入浴チェアーやすべり止めマットなどを上手に使うことで安心して入浴できます。
取り付けた手すりを利用することができれば、ヘルパーさんやデイサービス等にお金を使う必要もなく、自宅でいつでも入れるという満足感を得られます。
また、訪問介護を利用して自宅でヘルパーさんに手伝ってもらいながら入浴する方法もあります。

備品、住宅改修(てすり)を使って自宅入浴
福祉用具を購入する場合には、シャワーチェアーは1割負担の方であれば、2,000円程度で手すりと背もたれつきのシャワーチェアーを購入できます。
浴槽の手すりについても1割負担の場合は、2,000円程度で購入できます。
浴槽台というお風呂の中に入れる椅子も2,000円程度で購入が可能です。
介護用の備品を利用することで介護する側も楽になりますし、ご本人も安心して入浴できるようになります。
わざわざ購入するべきか躊躇してしまうかもしれませんが、ずっと使用することができ、安全・安心に入浴ができるので、長い目でみるとお得な買い物といえます。
自宅での入浴が不安な人は?
ご自分で歩ける方、杖や車いすなどで移動が可能な方であれば、デイサービスやデイケアを利用することで入浴サービスを受けられます。
実際の浴室の仕様は施設によって異なりますが、一般的には
・ひとりサイズの個別浴
・歩行が困難な方でも入浴可能なリフト浴や、車いすのまま利用できる機械浴
などがあります。
デイサービスで施設入浴の費用
デイサービスなどでも入浴サービスがあり、ご希望に合わせて入浴は可能ですが、デイサービスで過ごす時間の利用料金も発生します。
昼食が出れば昼食代として費用がかかります。
デイサービスの利用料金は、介護度と利用する回数、利用できる時間の長さや施設の規模によって違いますが、1回の利用は2,000円前後になります。
利用する際には希望のサービス内容で料金提示を先にしてもらい、無理なく利用できる範囲で回数や利用時間を決めていきます。
希望の回数は選べます。
入浴が目的の場合でも運動やレクリエーションに参加できますので、1日を有意義に過ごせます。
ほかの利用者の方や介護スタッフとの会話も楽しいものです。
寝たきりの人、ご自宅のお風呂に入れない人は?

寝たきりの人であれば、自宅にお風呂の浴槽を持ってきてもらい湯船に浸かることができる訪問入浴という方法があります。
体調不良や怪我などによって浴槽につかることが難しい場合には、訪問介護や訪問看護のサービス時に、ベッド上で体を拭いてもらう等の介護をうけられます。
また、施設によっては車いすに座ることができる場合には、リフトや機械浴のあるデイサービス・デイケアを利用できることもあります。
訪問入浴、訪問介護による自宅入浴
訪問入浴はとても活気的なサービスですが、利用するには一定の条件があります。
介護度や利用内容によって少しずつ料金が異なりますが、概ね1,000円前後です。
寝たきりの方にとっては、に自宅に居ながら入浴できるというのは大変うれしいという感想もよく耳にします。
参考:厚生労働省 訪問入浴介護
まずは見学から
介護保険のサービスを利用し入浴をしようとすれば、ある程度料金はかかりますが、ご本人はもちろんご家族の介護負担も大きく軽減されます。
介護者の負担を考えると、入浴は介護サービスを利用してプロの手を借りることをおすすめします。
施設の入浴が嫌だ、どんな場所か不安だ、と心配されている方は見学という手段があります。
まずは見学してみてください。
窓から日の差し込む時間に入浴できるのでデイサービスの入浴サービスは人気があります。
介護の現場では集団での介護から個人を尊重する介護へと変わりつつあります。
介護で疲れきってしまう前にぜひ前向きにご検討してみてください。(執筆者:佐々木 政子)