フードロス(食品ロス)という言葉、最近ではTVや雑誌に取り上げられる回数も増えました。
けれど、「節分の後に売れ残りの恵方巻を大量に捨てること」など、スーパーやコンビニでの問題と思ってらっしゃる方も多いかと思います。
実は、廃棄処分になってしまう食品の約半分は、私たちの家庭から出ているのです。
その主な理由は「生鮮食品の劣化、食べ残し、賞味期限切れ」です。
その原因と対策3つと、実は社会貢献もできる方法を紹介します。
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目次
フードロスとは 年間6万円も捨てている
フードロスとは、売れ残りや食べ残し、期限切れ食品など、本来なら食べられる食品が廃棄されてしまうこと。
日本全体では 年間約632万トン、私たち国民1人の1日あたりの量に直すと約136g(= お茶碗1杯分)を「食べられるにもかかわらず」捨てているのです。
これをお金に換算すると、一世帯あたりなんと年間約6万円分にもなります。
どうしてこのようなムダが出てしまうのでしょうか。
家庭からの原因を探ってみましょう。
原因1 冷蔵庫が「パンパン」の状態から使い切って買い物へ
冷蔵庫がパンパンだと、何が入っているか見えません。
同じものを買ってしまった経験、皆さんにもありますよね。
他にも「こんなのあったんだ…」と冷蔵庫の奥から出てくる幻の調味料や食材たち。
賞味期限切れで泣く泣く捨てることに。
まずは、風通しの良い冷蔵庫を目指しましょう。
食材を使い切ってから買い物に行くと、回数も減って節約にもつながります。
料理上手なタレントの山瀬まみさんは、「週に1度は冷蔵庫カラ生活」を実行されています。
「食べ物への感謝の気持ちが湧いてくる」とおっしゃってました。
原因2 ついつい「買いすぎ」からメモで無駄買いを予防
冷蔵庫がスッキリしたら、お買い物へ行きましょう。
チラシや店頭で「お買い得」と書かれていると、ついつい買い物かごに入れたくなりますね。
いくら底値やセールでお得に買えても、使い切らずに捨ててしまえばそれは浪費です。
そこで買い物へは「買い物メモ」を持って行きましょう。
私はスマホケースにふせんを貼って、そこに書き込んでいます。
時間がない時は「冷蔵庫の写真を撮る」だけでも、重ね買いを予防できます。
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原因3 「割安だから買ってしまう」から「使い切れる分だけ買う」
旬のお野菜は突然大安売りになることがありますね。
安いから、と食べきれないのにキャベツ丸ごと1個、キュウリ6本入りを買ってしまうと、やっぱり捨ててしまうことに。
食べきれないのであれば、カットされているものやバラ売りを買いましょう。
そのほうが実質お安いことも多いですし、都度買った野菜の方が、1週間前に買った野菜より新鮮でおいしいですよ。
重たい袋を持って帰る負担も減ります。
スライスされたカボチャは小さなお子さんがいるご家庭には救世主です。
固いカボチャを切る手間や危険がなく、チンするだけでホクホクの1品ができます。
企業のフードロスに協力して、世界貢献も
「訳アリ品」の訳って何だろうとずっと考えていました。
「不ぞろい」や「割れ」、「切れ端」などは知っていましたが、それ以外にも製造過程の都合上、どうしても発生する製造余剰品や、賞味期限が残り1か月程度になって返品された売れ残りなどもあるそうです。
味に問題はないですし、廃棄するにも、もちろんコストがかかります。
そのような商品をお得に買えるサイトを2つ、ご紹介します。
問題なく食べられる「ちょっといい」商品を集めたサイトがこちらの「ロスゼロ」。
普通に買うより、結構お安く買えますし、こちらで購入すると、売り上げの一部で途上国の支援ができます。
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こちらの「otameshi」ではメーカー品を扱っており、代金に含まれた寄付金の寄付先を選ぶことができます。
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家庭から見なおしましょう
思っているよりはるかに多い食品のムダ。
まずは家庭から見直して節約とスッキリ生活を手に入れましょう。
そして日本は食料自給率が低く、世界から食べ物をたくさん輸入しています。
一方で世界には、今でも食べ物が十分にない地域があります。
バランスの偏りを少しずつ減らせば、世界の人々が健康に暮らせる世界に近づきます。
ぜひその1歩をあなたのご家庭から始めませんか。(執筆者:安藤 鞠)