台所掃除は「毎日やるところ」と「年に1度の大掃除だけやるところ」の2つに分けられます。
中でも換気扇の掃除は、汚れやすい箇所にもかかわらず「年に1度の大掃除」にされがちです。
換気扇にかかわらず、台所の汚れは油でギトギトになった汚れが多く、日常の掃除で使っているスポンジでは役に立ちません。
今回は、油にまみれてしまったら心置きなく捨てられる100均グッズを使った台所の掃除方法を紹介します。
目次
換気扇の汚れは「ガラストップ用スクレーパー」ではがす
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換気扇の油汚れは、油にほこりが混ざって固くなっているため、食器を洗うスポンジでは歯が立ちません。
そこでおすすめの100均グッズは、ダイソーの「ガラストップ用スクレーパー」です。
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本来はガスレンジの汚れをはがず道具ですが、細さと固さが換気扇の細い溝にちょうどはまります。
100均には「スクレーパー」と呼ばれる用品が他にも多数あります。
しかし、それらは鍋についたカレーや汚れをかき出す目的で作られているため、換気扇掃除にはやわらかすぎです。
「ガラストップ用スクレーパー」は、料理用のスクレーパーよりも固く、かつ、塗装を削らない柔軟性を持っています。
換気扇をはずしたら、水でぬらす前に「ガラストップ用スクレーパー」で汚れをかきとります。
汚れがひどい場合には「セスキ炭酸ソーダ」を使う
換気扇の油汚れがひどくて「ガラストップ用スクレーパー」でかきとれない時には、かきとる前に「セスキ炭酸ソーダ水」につけてみましょう。
しかし、換気扇は意外と大きく全部を浸せる容器がみつからないかもしれません。
そんなときには、セスキ炭酸ソーダ水を100均のプラスチックスプレー容器に入れて、換気扇全体にスプレーします。
「セスキ炭酸ソーダ」も100均の掃除グッズ売り場にあります。
セスキ炭酸ソーダは、アルカリ性です。
換気扇の油汚れは酸性のため、台所用の中性洗剤では落せません。
アルカリ性の中でも弱い方に入るため、家庭の掃除にも手軽に使うことができます。
だけです。
セスキ炭酸ソーダ水は、常温で2か月程度保存できます。
ガスレンジの黒い影のような汚れは「おそうじ消しゴム」で消す
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最近のガスレンジは、ガラストップになっているため掃除が簡単になりました。
濡れた布でふき取るだけできれいになります。
しかし、バーナーリング(火の周りの丸い部分)だけは汚れが落ちません。
とくに黒い影のような汚れは凹凸もなくシミのように染みついています。
濡らしたスポンジやタワシを使ってジャブジャブ洗いたくなるけれど、火に近い部分のため過剰に濡らしてしまうと故障の原因になりそうな気がします。
そんなときに便利な100均グッズがダイソーの落ち落ちVシリーズのおそうじ消しゴム「こするだけ!」です。
こするだけ!シリーズの種類はたくさんありますが「IHヒーターのコゲつきに!」ならば、力をいれてこすっても塗装が剥げることはありません。
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ついたっぷり入ってお買い得そうな「メラミンスポンジ」を買いたくなりますが、メラミンスポンジはやわらかすぎてボロボロと崩れてしまいます。
「IHヒーターのコゲつきに!」ならば塩化ビニル樹脂に研磨剤が入っているため、適度な弾力で汚れだけを落とします。
上手に使うコツは、十分に濡らすことです。
そして、おそうじ消しゴムでこする前に、油汚れはしっかりと落としましょう。
油汚れが残っていると、つるつるとすべってしまい消しゴムの力を発揮させることができません。
「IHヒーターのコゲつきに!」は、鍋やフライパンのコゲを落とすときにも便利です。
ただし、ホーロー鍋のコゲ落しには使わない方がいいでしょう。
筆者はルクルーゼの鍋を持っているのですが、火加減に失敗し、ひどいコゲをつけてしまいました。
「IHヒーターのコゲつきに!」で鍋の底をゴシゴシとこすってみた結果、白い鍋底が再び出てきました。
しかし、触ってみるとホーローのツルツル感はなく、ガラス質の下の層が出てきていることに気がつきました。
「IHヒーターのコゲつきに!」を使うときには、最初に目立たないところで試してみることをおすすめします。
蛇口周りは歯ブラシよりも「キッチン用柄付きクリーナー」
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台所掃除の必需品といえば歯ブラシです。
とくに細かな溝やスポンジが入りにくい蛇口周りの掃除は歯ブラシを使います。
しかし、歯ブラシは細かく洗えるようで、意外と大ざっぱにしか汚れを落とせません。
蛇口のまわりの接続部分は、歯ブラシが入らなかったり、角度によって力が入らなかったりすることもあります。
そんなときには、ダイソーのキッチン用柄付きクリーナーが便利です。
商品名は「水だけでヌメリ・茶シブハード落ち」です。
本来の目的は、弁当箱や水筒の細い溝を洗うためのグッズです。
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しかし、メラミン樹脂とアクリル樹脂の2種類の固さが、蛇口周りの水垢汚れ落としに役立ちます。
歯ブラシのように片面だけにブラシが付いているのではなく、表裏と側面まで使えるため蛇口のような複雑な箇所でも向きにこだわらず力を入れます。
100均のお掃除グッズは「わざわざ買わなくても別のもので代用できる」と思い節約していました。
しかし実際に使ってみると、面白いように汚れが落ちたり、想定外の掃除に役立ったりと、掃除を「面白い」と感じることができました。
使いにくい道具でストレスを感じながら掃除をするよりも、100均グッズで面白がって掃除をする方が実はお得なのかもしれません。(執筆者:式部 順子)