今回は、株式の売却タイミングで悩んでいる方に、「一目均衡表」を用いた利益確保の仕方を解説していきたいと思います。
目次
一目均衡表とは

一目均衡表とは、相場のトレンドを表したものであり、雲の上限を超えると強気相場入り、下限を下回ると弱気相場入りと言われています。
ともに相場の転換点を表し、
・ 転換線
・ 先行スパン1
・ 先行スパン2
・ 遅行スパン
の5つのラインから形成されています。
一目均衡表は相場の転換点を表す
一目均衡表における買転換を示すサインは以下の3パターンが存在します。
2. 遅行スパンがローソク足を上抜ける
3. ローソク足が雲を上抜ける
これらすべてのサインが点灯すると三役好転と呼ばれる強い買いサインとみなされ、上昇トレンドに乗ったことを意味します。その逆は三役逆転と言われます。
これを基に相場の転換点を当てに行くのが一般的な使い方です。
節目のラインを売却タイミングに設定する
上記の通り、一目均衡表は相場のトレンドの転換点を表します。
しかし、実際にトレードで用いると応用が難しいため、売買タイミングを見極めることに用いた方がいい場合があります。
一目均衡表の雲の上限、下限のラインを超えることは、相場の転換を意味するため、その壁を超えるにはかなりのエネルギーを必要とします。
株価が上昇に転じるときはこの壁に到達するとしばしば売りが出るのです。
そこで、この抵抗ラインに株価が達したら保有株の一部を売却していくことで利益を確保していく戦略が成り立ちます。
ここでのポイントは、全ての株を一気に売却しないことです。
段階的に売却を進めることで、株価がさらに上昇した時に高値で売りそびれることはなく、下がったとしても一部は高いところで売却できているので大損することはなくなるのです。
例えば、雲の下限ラインで1回目の売却、雲の上限のラインで2回目の売却、それを抜けたら様子を見ながら売却を進めていくのです。
一目均衡表を利益確保に役立てよう

以上より、多くのテクニカル指標では株式の割高、割安を判別することができますが、具体的な相場の転換点を視認することはできません。
その点、この一目均衡表を用いれば具体的な相場転換ライン、株価を知ることができます。
今までの経験則では、一目均衡表を売却ラインとして機能させた方が有利に働いているのです。
それぞれの指標には適した使い方が存在し、それを理解するためにはそれ相応の経験が必要となります。
売却のタイミングに迷っている方は、ぜひとも上記手法を活用してみてください。(執筆者:白鳥 翔一)