10月から消費税が10%になり、酒類や外食を除く食料品等に8%の軽減税率が初めて導入されました。
何が軽減税率の対象となるかさまざまな場面が想定され、小売店等は事務作業や消費者への説明など負担が重く、非常に混乱している状況です。
それに加えて、政府は消費者や中小の事業者の負担軽減策として、キャッシュレス決済によるポイント還元制度を導入しました。
9か月の期間限定ではありますが、事前に登録された中小規模の店舗でキャッシュレス決済をすると、購入金額2%または5%のポイントが還元されます。
現金払いではなく、クレジットカード・デビットカード・電子マネー等やスマートフォンなどを利用した〇〇Payなどのキャッシュレス決済を利用すれば、消費税の増税分を超えるメリットがあることから、急速にキャッシュレス化が進むと予想されます。
消費税の増税前から利用されている方も多い便利なクレジットカードですが、「リボ払い」という支払方法があります。
高額商品の購入なとで毎月の支払額が一定になり、一時的に家計は楽になりますが、金利や利用限度額など規約も確認せずに利用して、負担の重さに苦しむ方も増えています。
今回は「リボ払い」の注意点について解説します。
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目次
クレジットカードの「リボ払い」とは
「リボ払い」とは「リボルビング払い」の略で、リボルビング(revolving)には回転するという意味があります。
クレジットカードの支払方法には、一括払い・ボーナス払い・分割払い、などの支払方法がありますが、「リボ払い」はその1つです。
「リボ払い」は、クレジット会社との契約で毎月5,000円や1万円など一定額を設定します。
例えば高額商品を買っても、利用金額や件数にかかわらず、定額方式であれば支払いは毎月5,000円や1万円と定額です。
自分で払えそうな金額を設定するため、高額商品でも買いやすくなりますが、毎月の支払額が少ないと長期の支払いになります。
「リボ払い」と分割払いの違いは?
「リボ払い」と分割払いは毎月分割で払っていくところは共通していますが、「リボ払い」は購入した金額にかかわらず、毎月一定額と手数料(金利)を合計して支払います。
分割払いは購入金額を支払回数によって分割して手数料(金利)を合計して支払います。
・分割払い → 購入金額によって、月々の支払金額が変わる
いずれの支払方法も手数料(金利)は別にかかります。
ということは、分割払いで毎月買い物を続けていくと支払額が増えていくのに対して、「リボ払い」は毎月買い物を続けても、月々の支払金額が一定のため毎月の支払いは軽減されますが、支払残高がなかなか減らず長期の支払いになります。
「リボ払い」の危険性
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「リボ払い」の危険性は、支払金額が一定のため、支払残高がなかなか減らないところにあります。
多くのクレジットカード会社が適用している手数料(金利)は年利率15%前後となっています。
支払残高があるということは借金をしているのと同じなので、高金利の借金が長期にわたって続きます。
さらに支払いが長期になることによって、毎月支払いをしているのにそのほとんどが手数料という名前の高金利の支払いに充てられ、元本となる残高があまり減らないことにあります。
前回の支払いが終わらないうちに新たな買い物をして、さらに残高が増えて、支払いが延々と続く悪循環に陥ってしまいます。
「リボ払い」の怖いところは、継続して使っても手数料(金利)は別にして支払額が一定なので借金をしている感覚が薄く、知らない間に残高が増えてしまうところにあります。
以下のような状態になっていませんか
・ 月収の1/5以上を「リボ払い」の返済に充てている
・ 毎月の支払のうち手数料(金利)の割合が30%を超えている
・ あといくら支払い残高が残っているか即答できない
仕方なく「リボ払い」を利用する場合は
「リボ払い」に限らずカードローンやキャッシングなど、基本的に担保不要の借金は非常に金利が高くなっています。
高くなっている理由は低利の住宅ローンなどと比べて、支払延滞や最終的に貸し倒れになってしまうリスクが高く、住宅ローンなどに比べて金額も少額で手間もかかるためです。
「リボ払い」を選択すればポイント5倍などの特典付きの場合もあり、つい利用してしまう方も多いですが、なぜクレジットカード会社がポイントを付与してまで「リボ払い」を推奨するのかを考える必要があります。
それはクレジットカード会社にとっては、返済できそうなぎりぎりの限度額を設けて長く高金利を享受し、生かさず殺さず「おいしい商売」であることに他なりません。
まず「リボ払い」は高金利の借金であるという自覚を持ってください。利用しないに越したことはありません。
利用する前に、本当に必要なものかをまず考えてくだい。
もし、仕方なく利用する場合は、支払が終わらない間に再度継続して利用せず、毎月の支払額をなるべく多くして、少しでも早く返済を終わらせることです。(執筆者:後藤 誠道)