例年、猛威を振るうインフルエンザは、流行期が早くなったり、長引いたりと油断できません。
特に介護を必要とする高齢者や介護をしている人が感染するとインフルエンザはたちまち拡大してしまいます。
体力が衰え、抵抗力が弱くなっている高齢者の場合は重症化して死に至るケースもあります。
インフルエンザに感染しても重症化しないためには予防接種をするということが大切です。
しかし、予防接種にはお金がかかってしまいます。
今回は、インフエンザ予防接種の補助金制度について確認していきましょう。
目次
インフルエンザの基礎知識

インフルエンザの流行型についてよく分からないという方は、あらためてインフルエンザの基本を押さえておきましょう。
インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型の3種類があります。
その中でも
・ B型は2種類
・ C型は1種類
に分類されています。
A型インフルエンザ
A型インフルエンザは種類こそ多いのですが、実際にヒト間で感染するのはよく耳にするAソ連型とA香港型の2種類です。
B型インフルエンザ
B型インフルエンザは初めて罹患したときには強い症状を呈しますが、2回目以降の感染では悪化しないと言われています。
C型インフルエンザ
C型インフルエンザは感染力が弱く、症状もA型やB型と比較すると軽いのが特徴です。
インフルエンザ予防接種に含まれている免疫
インフルエンザ予防接種でワクチンの中に含まれているのはA型(2種類)とB型(1種類)です。
接種から効果が出るまでの期間は約2週間、効果の持続は約5か月とされています。
インフルエンザ予防接種の費用補助
インフルエンザ予防接種の費用は、市町村のホームページや広報誌に記載されています。
2018年の全国の平均費用は3,529円でしたが、2019年は消費税増税があったので、接種料金の変更幅に注意が必要です。
時事ドットコムニュースによると、2019年の全国平均は3,631円とされています。
1回の接種で3,500円前後費用がかかるので、何かと物入りな年末に補助金が活用できるとありがたいです。
では、高齢者のインフルエンザ予防接種の補助について具体的に紹介していきましょう。
参考元:時事ドットコムニュース/マイナビニュース
静岡県の藤枝市の場合
対象者:
65歳以上の方、60~65歳未満の方で心臓、腎臓もしくは濃く機能不全、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に重い障害を有する人(身体障害者手帳1級程度)
接種料金:
自己負担1,500円で、生活保護を受けている方は無料です。
藤枝市の某医院では中学生以上は3,700円と表記されているので、上記の対象者の方は自分では1,500円を支払い、2,200円分を市が負担していることになります。
参考元:藤枝市HP
東京都江戸川区の場合
また、東京都江戸川区の場合は対象者の条件は藤枝市と同様ですが、自己負担は2,500円と定められています。
参考元:江戸川区HP)
山形市の場合
山形市では助成額を1,500円と定めているので、医療機関が定めている接種料金から助成額である1,500円を差し引いた額が自己負担金です。
参考元:山形市HP
助成金の受け方
インフルエンザの助成金の受け方は市町村によって異なります。
対象となる方にあらかじめ申請書が郵送される市町村もあれば、接種を受けると決めた医療機関に先に問い合わせ・予約をして手続きをするケースもあります。
また、対象者となる条件が異なると必要な手続きが増えることもあります(非課税証明書の取得など)。
助成金を受けるためには、必ず市町村役場で対象や手続き方法を確認するようにしましょう。
費用負担を少しでも軽くして、備えましょう

助成・補助金は各市町村により違い、少数ですが高齢者のインフルエンザの助成金制度がない場合もあります。
高齢者に加え、インフルエンザ予防接種を2回するという子どものいる世帯では予防接種にかかわる費用は家計にとって大きな負担です。
しかし、日頃の感染症対策とともにインフルエンザが重症化しない備え、周囲への感染防止の意味でも予防接種への意識と必要性は高まっていると考えられます。
子どもに対するインフルエンザ予防接種の助成・補助金の活用および、今回紹介した高齢者を対象とした助成・補助金をぜひ活用し、少しでも家計負担の軽減を図りつつ家族の健康を守って流行期を乗り切りましょう。(執筆者:佐々木 政子)