「飛行機に乗るとマイルが貯まるけど電車に乗ってもなにも貯まらない」と思っていませんか。
最近では、鉄道会社各社で鉄道利用でポイントが貯まるサービスを実施しています。
この記事では、首都圏の鉄道利用でポイントが貯まる主な鉄道会社を紹介します。
目次
1. 【JR東日本】モバイルSuicaで最大2%のJRE POINTを還元

JR東日本では、JRE POINT WEBサイトに登録したSuicaでJR東日本の鉄道を利用すると、JRE POINTが貯まります。
条件と還元率は、以下の通りです。

特に、モバイルSuicaでJR東日本の鉄道利用をすると、還元率が2%となるためお得です。
貯まったJRE POINTは、「1ポイント=1円」のレートでSuicaにチャージできます。
鉄道利用で貯まるポイントサービスについては、以下の記事に詳しく解説していますので、ご覧ください。
2. 【東京メトロ】頻繁に利用するとボーナスポイントも

東京メトロでは、登録したPASMOで東京メトロ線に乗車すると、「メトポ」と呼ばれるポイントが貯まります。

JR東日本ではWEB上で登録が完結するのに対して、メトポの登録には多機能券売機で本登録が必要です(仮登録はWEBで可能)。
登録したPASMOを使って、定期券・企画券区間外の利用をすると、以下のようにポイントが貯まります。
・ 土日祝日の利用:+4ポイント/日
・ 月10回利用ごとに:10ポイント
頻繁に利用するとボーナスポイントがもらえるのが、大きなメリットです。
貯まったポイントの有効期限は翌年度の3月末日までで、「10ポイント=10円」のレートでPASMOへのチャージが可能で(多機能券売機を利用)、Suica同様PASMOも使い勝手の良い交換先です。
3. 【東京都交通局】都営地下鉄・都電・都バス利用で幅広くポイントが貯まる

東京都交通局では、都営地下鉄、都電、日暮里・舎人ライナー、都バス利用でポイントが貯まる「トコポ」があります。
トコポに入会申込(WEBもしくは郵送)して会員カードを入手してから、ポイントチャージ取扱機で会員カードとPASMOを登録します。
トコポが貯まる条件とポイント数は、以下の通りです。

バスでもポイントを貯められますが、やはり鉄道利用が多くポイントを貯められます。
「乗り継ぎボーナスポイント」とは、1日の間に都営地下鉄、都電、日暮里・舎人ライナー、都バスの4つのうち2つ以上に乗車した場合に加算されるポイントです。
ただし、都営三田線の白金高輪~目黒間の利用ではポイントが貯まりません。
貯まったトコポは「10ポイント=10円」のレートで、ポイントチャージ取扱機からPASMOにチャージできます。
4. 【東急】ユニークな3つのポイントサービス

東急では、3つのポイントが貯まるサービスを実施中です。
(1) 会員登録して電車を利用する
1つ目は「電車とバスで貯まるTOKYU POINT」の会員登録(PASMOまたはSuicaの登録が必要)をした上で電車を利用すると、以下のように「のるる」が1日1回貯まります(1日最大20のるる)。
・ 定期区間外で東急線の運賃を支払って降りる:20のるる
定期券区間で貯まらないポイントが多い中、のるるは定期券区間の利用でもしっかり貯まります。
のるるの有効期限は翌年の同月末日までで、貯まったのるるは「のるるん」のオリジナルグッズなどに交換可能です。
(2) PASMO定期券の購入とチャージ
2つ目は、PASMO定期券の購入で最大3%、PASMOオートチャージなどで1%の「TOKYU POINT」が貯まります。
貯まったTOKYU POINTはPASMOへのチャージや東急グループの加盟店での利用、マイルなど提携ポイントへの交換も可能です。

(3) 獲得スポットで早朝利用する
3つ目は、東急線アプリに登録の上で以下の3つの獲得スポットで早朝利用すると、「ポイント」が貯まるサービスです。
・ 田園都市線内の19か所の駐輪場を平日7時までに利用:5ポイント
・ 対象のシェアオフィスを平日9時30分までに利用:5ポイント
貯まったポイントは、TOKYU POINTやそばの無料トッピングなどに交換できます。
5. 【京急】平日朝のラッシュ回避でスタンプを貯めて20ポイント

京急では、以下の5つの条件を満たすと「スタンプ」が貯まります。
・ PASMO番号の登録
・ アプリ「KQスタんぽ」のダウンロード&登録
・ 平日7時30分~9時の時間帯に立会川駅以南の駅から上り普通列車を利用
・ 車内自動放送中にKQスタんぽの「取得」ボタンを押す
スタンプは1日2回取得可能で、スタンプが2つ貯まると翌日、自動的に京急プレミアポイント20ポイントを獲得できます。
貯まった京急プレミアポイントは、500円相当のポイント券に交換し、京急プレミアポイント加盟店(京急百貨店・京急ストアなど)で利用可能のほか、ANAのマイルにも交換できます。
6. 【小田急】乗れば最大7%のポイント還元率

小田急では、OPクレジットカードでPASMOオートチャージサービスに登録した人を対象に、小田急線の月間の乗車に応じて、OPクレジットカードに小田急ポイントが貯まるサービス「小田急乗車ポイント」を実施しています。
以下のように、月間対象運賃総額とそれによって決まるポイント還元率に応じて、ポイントが還元されます。
・ 5,000円~9,999円:2%
・ 1万円~1万4,999円:3%
・ 1万5,000円~1万9,999円:5%
・ 2万円~:7%
例えば、月間1万2,000円分の乗車をすると、適用される還元率は3%のため、
「1万2,000円 × 3%=360」
となり、360ポイントがOPクレジットカードに翌月12日以降に貯まります。
登録は特に必要なく、小田急に多くの運賃を支払っている人ほど知らないうちにお得になる計算です。
貯まったポイントは、小田急百貨店やOdakyu OXストアなど小田急ポイントサービス加盟店で、「1ポイント=1円」として利用できます。
7. 【京王】電車とバス・タクシーの同日利用でポイントGET

京王では、事前に「京王PAS×PASポイントサービス」に登録の上で、PASMOと京王パスポートカードを組み合わせると、利用に応じて京王グループ共通ポイントが貯まります。
登録のPASMO残高を使って京王の電車と京王のバス、または京王の電車と京王のタクシーを同日に利用すると、1日につき10~20ポイントが貯まります。
クレジット機能のない京王パスポートカードも、ポイント加算の対象です。
貯まったポイントは、「1ポイント=1円」のレートで京王グループの買い物に使えるだけでなく、「1,000ポイント=1,000円」単位でポイント券に引き換えることもできます(ポイント券の有効期限は発行日から6か月後)。
複数路線利用者は複数登録がお得です
首都圏の鉄道利用でポイントが貯まる主な鉄道会社を紹介しましたが、東急の「のるる」を除いては定期券区間の鉄道利用でポイントが貯まりません(定期券購入ではポイントが貯まる場合が多い)。
また、事前登録が必要なケース、系列クレジットカードが必要なケースもあり、条件を満たすだけで大変かもしれません。
ただし、沿線住民であれば鉄道利用だけでなく系列店舗の利用でも同じポイントが貯まることが多いので、効率的にポイントが貯まります。
首都圏は複数の鉄道が乗り入れていることも多く、例えば京急から乗って都営地下鉄に乗り入れれば、「KQスタんぽ」と「トコポ」を一度にダブルで貯めることも夢ではありません。
そのためにも、複数路線利用者は多くの鉄道会社のポイントサービスに登録するとよいでしょう。(執筆者:角野 達仁)