もし、
としたらどうでしょうか。
これは、実際にイタリアにある村が行っている試みです。
実は、イタリアやスペインなどの南ヨーロッパの国々における田舎では、日本の田舎以上に過疎化に悩んでおり、移住者を増やして経済を回すために努力しています。
この記事では、南ヨーロッパの田舎がどのように過疎化問題に取り組んでいるかご紹介します。
もしかしたら、南ヨーロッパ移住のチャンスを得られるかもしれません。
目次
イタリアのモリーゼ州の村が破格の条件で住人募集中

イタリアのモリーゼ州にあるいくつかの村が、住人を募集しました。
申請して通れば、3年間毎月700ユーロ(約8万4,500円)が支給されます。
さらに、家は1ユーロ(約120円)から購入可能です。
給与付きで家は格安の値段で購入できるというのは、非常にいい条件でしょう。
特に、イタリア好きの人やリタイア先を探している方々には朗報です。
残念ながら、募集は先月末(2019年11月末)に終わってしまいましたが、同じような案件の募集が別のイタリアの州で行われる可能性は高いです。
住人募集の条件
参考までに今回の住人募集の条件をご紹介します。
・ 現在、人口2,000人以上の町に住んでいること
・ イタリアの市民権は不要だが、申請して承認されたら90日以内に選んだ村に移住すること
・ ビジネスを5年以上行うこと
それほど大きいビジネスである必要はなく、カフェやレストランなどの小さなビジネスでも大丈夫です。
申請が通れば、ビジネス資金として毎年8,000ユーロ(約96万円)が3年間支給されます。
重要なのは、いかに住む村とモリーゼ州に貢献できるかです。
もちろん、イタリア語をある程度話せる必要があります。
モリーゼ州は自然豊かな州
モリーゼ州は、ローマから東側に行ったところにあります。
イタリア半島の真ん中あたりにアドリア海に面しています。
イタリア政府観光局によれば、山が多く自然が豊かであるようです。
州都はカンポバッソです。
住人が募集されていた村
今回募集されていた村をいくつかご紹介します。
Pesche(ペッシェ)
サンマルコ山の崖にある小さな村で、2018年の時点での人口は1,682人です。
Fornelli(フォルネリ)
オリーブオイルで有名な村です。
2019年の美しい町コンテストでノミネートされました。
Riccia(リッシア)
イタリアではブドウの収穫祭で有名で、ワイン好きな人がよく訪れるようです。
スペインの村でも住人募集中

スペインの村でも同じような住人募集があります。
スペインの生ハムで有名なテルエルにある村などが募集しています。
給料を支給してくれる村はありませんが、そこでビジネスをするのであれば資金を提供してくれます。
やはり、家は安く数百万円で6部屋の大きい一軒家を購入できます。
住人募集の背景は過疎化
これらの募集の背景には、グローバル化などによる過疎化や少子高齢化があります。
EUの中では人やお金の移動が自由に行われます。
つまり、人気のあるところに人やお金が集中する傾向が高く、それにより域内格差が広がってしまいます。
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日本の村でも住人募集をするかもしれない
日本は、イタリアやスペインほどグローバル化の影響を受けていません。
したがって、恐らく日本の村の過疎化は、まだイタリアやスペインの村ほど進んでいないと思います。
しかし、今後も東京の一極集中と少子高齢化が進むことが予測されているため、将来は日本の村でも同様に住人が募集されるかもしれません。(執筆者:小田 茂和)