高齢になって、体力や認知力が低下してくると誰かの手助けが必要になります。
高齢を理由にあまり動かなくなったり考えなくなったりすると、それをきっかけに筋肉が衰えたり、もの忘れが始まってしまうのです。
癌などの進行性の病気の発症はなかなか自分では防止しにくいですが、活動性の低下や精神面の衰えは努力の余地があるでしょう。
高齢になってもできる限り自分のことが自分でできるということは価値があり、そして介護や看護を必要としない分、金銭面で老後生活の節約になります。
これまでの自分らしい暮らしを長く続けることを目指し、費用がかからない自分でできる健康維持対策を考えていきましょう。
目次
1. 口腔ケアで健康を維持する

最近、介護業界で特に注目されているのが口腔ケアです。
高齢になると口腔内のトラブルが起きやすくなります。
口腔ケアはさまざまな健康に影響します。
毎日の当たり前の習慣をしっかりとおこなうことが健康につながるのです。
しっかりみがいて、虫歯も介護費用もゼロにつなげていきたいですね。
歯磨きだけでなく口腔内全体のケアが大切
口腔ケアを行う意義は、歯磨きだけではありません。
歯茎や舌、粘膜などを意識してケアすることで、清潔面だけではなく咀嚼や嚥下機能を守ることにつながります。
口腔ケアをすることで期待できること
口腔ケアには主に次のようなメリットがあります。
(1) 誤嚥性肺炎の防止
食物残渣を取り除くことや口腔内に刺激を与えることで、誤嚥を減らし飲み込みが良好になります。
唾液の分泌が正常になることで口腔内の細菌を減らすことができます。
(2) 栄養状態の改善
食べ物をしっかり噛んで細かくできると、唾液とよく混ぜ合わせることができるので、消化、吸収がうまく促されます。
そして栄養も吸収されるようになるので、結果的に脱水や低栄養を予防できます。
(3) 脳の活性化で認知症の予防
よく食べ物を噛むことが脳に良いという話を聞きます。
実際に、口で物を噛むという行為は脳の広い範囲を刺激し脳の活性に役立ちます。
噛むことで生じる刺激は記憶をつかさどる海馬に良い影響を与えます。
2. 日光浴で骨が丈夫になり気力もアップ
適度な日光浴をすることで、骨が丈夫になりストレス解消も期待できます。
カルシウムの摂取を助けるビタミンD
骨を丈夫にするにはカルシムが欠かせないということは良く認知されています。
カルシウムを効率よく吸収するためにはビタミンDの作用が欠かせません。
ビタミンDを得るためには、食事のほかに日光に当たるのも効果的です。
そのため、適度な日光浴をおすすめします。
目安としては、
・ 冬は1時間程度
戸外で過ごすことを心がけると良いでしょう。
いずれの場合も直射日光を浴びるのではなく、木陰などで無理なく過ごしましょう。
気力アップや良眠にも効果あり
日光浴により、ストレス解消や集中力アップ、良眠も期待できます。
3. よく笑うことで脳を活性化

笑いがもたらす健康効果もあなどれません。
笑うことは、脳の働きを活発にし、血行促進につながります。
また、笑った時の呼吸は腹式呼吸と同じ動きをするので、体内にたくさんの酸素が取り込まれます。
酸素が多く取り込まれると血行が良くなります。
血流が良くなると脳の働きが活発になることが期待できます。
健康を維持することが大きな節約につながる
高齢になると、心身が衰えてきます。
治療や介護が必要になると自分が望む暮らしができなくなり、医療費や介護に関する費用もかかってしまいます。
健康は何ものにも代えがたく人生において価値の高いものです。
介護予防は当たり前のことと軽視してしまいがちですが、国が本気で取り組んでいる方針となっているほど意味があるものなのです。
ここに挙げた健康法はどれも日常生活で行えることばかりです。
お金をかけずに介護予防ができたなら、その費用を今後の介護費用に回すことができますね。
介護費用を貯めて健康寿命をのばせるように、今回紹介した自分でできる健康法に取り組んでみましょう。(執筆者:佐々木 政子)