コロナによる外出自粛の影響でお年玉が減り、不満を口にする子どもも多いでしょう。
そんな時こそ、親子でお年玉の使い方を見直すチャンスです。
この記事ではコロナがなくても子どもがもらうお年玉が少なかったわが家の実例をもとに、
・ 少ないお年玉を有効に使う方法
・ 少ないお年玉でも一部を貯蓄することの重要性
について子どもにアドバイスしたいことを記していきます。
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目次
ステップ1
もともと親戚が少ないわが家は、コロナの影響がなくても子どもがもらうお年玉もよその子の半額以下です。
いつもお年玉をくれた親戚の死亡などでさらにお年玉の金額が減った年もあります。
そのため、子どもたちからは毎年不満が出ていました。
そこで、わが家ではまず子どもにお年玉が「手に入らない場合もあるお金」であることを教え、お年玉をあてにした購入計画を立てたり無駄遣いしたりしてはいけないと諭しました。
具体的には、次のような説明をしました。
「確実に手に入るお金」と「手に入らない場合もあるお金」
日々の生活の中で自分の手元に入るお金には、「確実に手に入るお金」と「手に入らない場合もあるお金」があります。
大人が会社や取引先からもらう「給与・報酬」は、労働の対価として「確実に手に入るお金」です。
子どもがもらうお小遣いは必ずしも労働の対価ではありません。
しかし、たいていは決まった時期に決まった金額のお小遣いを親から子どもに渡す形となるため、給与と同じく「確実に手に入るお金」と考えていいでしょう。
一方、「ボーナス」は、会社の方針やその年の業績などによっては例年より金額が減ったりゼロになったりする「もらえない場合もあるお金」です。
お年玉もまた、親戚の数やあいさつ回りの件数によっては金額が減る場合があるので、ボーナスと同じく「もらえない場合もあるお金」といえるでしょう。
大人は「確実にもらえるお金」でやりくりしていることを説明する
ほとんどの大人は、「もらえない場合もあるお金」であるボーナスをあまりあてにせず、毎月の給与(確実にもらえるお金)だけで家計のやりくりを行う努力をしています。
また、「ボーナスが入ったら〇〇を買おう」と思っていても、ボーナスが例年より減額されれば購入をあきらめます。
どうしても欲しい場合は、次にボーナスが出るまで待つか、給与や報酬などの「確実にもらえるお金」の中から少しずつ購入費用を貯めて買います。
そのようなやりくりをせずに無計画にお金を使う、またはお金が足りないからと安易に借金するなどすれば、手持ちのお金などあっという間になくなります。
その結果、食費など生きる上で必要なお金すら確保できなくなり、たちまち生活に困る場合もあります。
最初はわからなくても将来思い出せればOK
まずはそれらのことを子ども自身が理解できるように説明しましょう。
最初はピンとこない反応でしょうが、子どもの頭の片隅にそのことが残っていれば十分です。
子どもは意外と親の言葉を覚えているものです。
わが家の子どもたちも、以上のことを親が話した当時はポカンとしていました。
しかし後年、自分で家計のやりくりをするようになってから当時の親の言葉を思い出したとのことです。
それが今家計を維持する上で役立っているそうです。
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ステップ2
次は子どもが「少ないお年玉をどうすれば有効に使えるか?」について考える段階に進みます。
ここでも、わが家の実例をもとに説明していきます。
子どもが小さいうちは親が使い方を決めてもいい
子どもが小さいうちは親が使い方を決めてもいいと思います。
わが家の場合、子どもが小3までは「子どもの希望を聞きながら親がお年玉で買っていいものを判断する」形を取っていました。
子どもが大きい場合はある程度お年玉の使い方を任せてみる
子どもが大きい場合は、お年玉の使い方をある程度子どもに任せてみましょう。
筆者は子どもが小4になると子どもと協議した上で貯蓄用のお金を確保し、残りの使い方については本人の裁量に任せてみました。
最初は購入計画のまずさから早々に全額使い切って困った子どももいますが、追加の資金援助を要求されても一切応じませんでした。
するとその子はその失敗を教訓にし、次の年からは少ないお年玉を工夫して使うようになりました。
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ステップ3
さらに次の段階として、少ないお年玉の中から自分でいくら残すかを決めるところまで導いてみましょう。
お年玉が少ないと貯蓄に回すのは大変です。
しかし、先取り貯蓄で将来の大きな支出に備えることの大切さを学ぶためにも、子どものうちからお年玉の一部を貯めておくことを習慣づけたいところです。
わが家の場合、子どもが小さいうちは貯蓄に回す分を親が分けていました。
子どもが大きくなってからは「最低〇円以上貯蓄に回す」というルールを決めた上で、毎年自分で貯蓄額を決めてもらいました。
そのような形でお年玉の貯蓄を行った結果、少ないながらも毎年順調にお金がたまっていきました。
倹約家の子どもは20年で約25万円、お年玉をよく使っていた子も20年で5万円程度は貯まりました。
「塵も積もれば山となる」とはよく言ったものです。
将来必ず子どものためになる
コロナで減ったお年玉の使い方を見直すことは家計をやりくりする練習になるため、子どもが将来自立した際に必ず役に立ちます。
かくいうわが家でも、以上のアドバイスを行ったときの子どもたちの反応は悪く、渋々アドバイスに従っていた感じがしました。
しかし、後年子どもが1人暮らしをして家計のやりくりを自分でやるようになった時に、親のアドバイスが役に立つとわかったようです。
おかげで家計を破綻させることもなく、自力で生活できるようになりました。
今子どもにそのような働きかけをしてもよい反応はないかもしれませんが、必ず将来子どものためになると信じてぜひアドバイスを続けてみてください。(執筆者:元銀行員にしてベテラン主婦 大岩 楓)