納豆は安くて、手軽で、おいしいだけではありません。
実は栄養的価値が高く、組み合わせ次第ではさらに節約効果を生むことができるのです。
今回は納豆の栄養と節約になる食材の組み合わせ方、簡単レシピを紹介します。

目次
納豆のタンパク質量
納豆の主な栄養素は筋肉や美肌のもとになるタンパク質です。
日本人の食事摂取基準(2020年度版)によると、疾病予防の観点からタンパク質の1日の摂取推奨量は18~64歳の成人男性で65g、女性で50gとされています。
納豆に含まれるタンパク質の量を家庭でよく主菜として使用される豚ロース肉と鶏むね肉と比べてみましょう。
100g当たりのタンパク質量
納豆:16.5g
豚ロース肉:22.7g
鶏むね肉:21.3g
さらにタンパク質1g当たりの価格を比較してみましょう。
タンパク質1g当たりの価格
納豆:3.6円
豚ロース肉:4.8円
鶏むね肉:3.2円
以上のことから、納豆は効率的にタンパク質をとることができる食材でありながら低価格であるということがわかると思います。
「肉+納豆」で節約しながらタンパク質確保
タンパク質を確保しつつ節約できることから「肉+納豆」の料理を献立に取り入れることをおすすめします。
肉の使用量を減らせること以外にも「肉+納豆」のメリットがあります。
それは脂肪をとる量を抑えられることです。
タンパク質を動物性食品からとろうとするとどうしても脂肪も一緒にとってしまいます。
脂肪は生きていくうえで欠かせない栄養ではありますが、とりすぎは病気につながります。
特に外食や惣菜を利用すると脂肪を多くとりがちなので、家での普段の食事は脂肪控えめにしたいものです。
「肉+納豆」の簡単レシピ
納豆は高タンパク質だけでなく、味にコクがあるので料理に使うとうまみがUPするのです。
今回は肉代節約をかなえる「肉+納豆」レシピを3つ紹介します。
1. 納豆ぎょうざ

材料(30コ367円)
納豆:1パック(88円)
納豆のタレ:1パック分
豚ひき肉:150g(147円)
長ネギ:1本(50円)
酒:大さじ1(8円)
しょうゆ:大さじ1/2(2円)
ごま油:小さじ1(5円)
ぎょうざの皮:30枚(65円)
植物油:大さじ1(2円)
下準備
・長ネギをみじん切りにする
作り方
1. ポリ袋に納豆、納豆のタレ、豚ひき肉、長ネギ、酒、しょうゆ、ごま油をいれ、軽く口を握り、袋の外側からよくもむ
2. 1を30等分してぎょうざの皮で包む
3. フライパンにぎょうざを並べ、植物油を回しかけ、強火で加熱する
4. パチパチ音がしてきたら中火にし、熱湯100cc(分量外)をくわえフタをして蒸し焼きにする
5. 5分程度したらフタを外し、水分が蒸発するまで加熱する
2. 蒸し鶏 納豆ダレ

材料(3人分325円)
鶏むね肉:1枚(184円)
もやし:1袋(20円)
貝割菜:1/2パック(25円)
〇納豆:1パック(88円)
〇納豆のタレ:1パック分
〇麺つゆ:大さじ1/2(3円)
〇マヨネーズ:大さじ1(5円)
下準備
・ 〇を混ぜ合わせる
・ 貝割菜の根を落とす
作り方
1. 鍋に湯を沸かし鶏むね肉を入れ、弱火に5分かける
2. 鍋の火を消し、冷めるまでそのままにする
3. もやしをさっと洗い耐熱容器に入れ、ラップをかけ電子レンジ600wで2分加熱する
4. もやしの粗熱が取れたら貝割菜と合わせ、皿に盛る
5. 鶏むね肉をそぎ切りにし、もやしの上に盛り付け、合わせた〇をかける
3. 豚こまと小松菜の納豆炒め

材料(3人分398円)
豚小間切れ肉:150g(165円)
小松菜:1束(130円)
植物油:小さじ1(1円)
〇納豆:1パック(88円)
〇納豆のタレ:1パック分
〇しょうゆ:小さじ2(2円)
〇みりん:大さじ1(4円)
〇酒:大さじ1(8円)
下準備
・ 小松菜の根を落とし、4~5cmに切る
・ 〇を合わせる
作り方
1. フライパンで植物油を強火で加熱し、豚小間切れ肉を炒める
2. 肉の8割くらい色が変わったら小松菜を入れ、炒め合わせる
3. 小松菜がしんなりしてきたら、合わせた〇を入れ炒め合わせる
肉と合わせることでさらに節約に
納豆は低価格・高タンパク質食材であり、肉と合わせることでさらに節約と低脂肪を実現できます。
朝が定番の納豆ですが、使用頻度を上げて節約と健康増進に役立ててください。(執筆者:栄養士、管理栄養士 小原 水月)